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「売りのタイミング」 ③ 利確の必要性

利確の難易度

利確にはいくつか難易度があると思っています。筆者は$15以上の株式しか原則トレード対象にしていませんが、+5%まではどの環境でも比較的簡単で、+10%もよくありますが、弱気相場やリスクオフの向かい風環境では時々失敗します。2桁の利益からは難易度があがり、+10〜+20%は、強気相場の追い風を受けるととれますが、弱気相場では滅多にとれません。+20%以上の利益は、慎重な銘柄選定と強気相場の力強い追い風を受けないと困難でしょう。強気相場で株式投資を始めた場合、「個別株投資は簡単に2桁利益が得られる簡単なものだ」と勘違いしがちですが、現実は違います。「個別株投資は、弱気相場下では、2桁利益を得ることはいささか困難である」ことを、まずは念頭に置くことが、継続して安定した利益を上げていく上で大切です。

利確の基本

「ポジションサイズ」 ② パフォーマンス尺度 “Profit Factor” で言及した通り、例えばprofit ratioを2:1に設定していて、損切りが-7%だとすると、理想の利確は+14%です。難易度のこともあり、トレード初期で慣れないうちやトレード成績が良くない時は、目標である利確ポイントに株価が上昇したら(例えば+14%になったら)、欲張らずに半分売って利確する癖をつけることがオススメです。目標点で一旦利確後に、株価が+10%程度まで少し下落した状態で全利確しても平均して2桁利益になりますし、かなり良い動きでもう少し株価が伸びても平均利益を伸ばすことができます。筆者も、特にProfit factorが低い場合、まずは勝率を上げるために、目標地点に到達したらある程度利確をしています。

どんな時も同じ精神力で挑むための利確

利確する癖をつけるもう一つの理由としては、トレードがうまくいってどんどん口座資金が膨らんでも、同じ精神力で臨むためです。例えば、口座資金が100万円で10万円のトレードをする時、その損失は-7,000円 or +2万円です。これくらいであれば、人によっては大したことはないと思い、+2万を超えてもっと利益を伸ばしたいと思うかもしれません。トレードを継続しうまくいき、口座資金が1,000万円になり100万円のトレードをする時は、その損失は-7万円 or +20万円です。さらに口座資金がふくれて1億円になり、1,000万円のトレードをする時は、その損失は-70万円 or +200万円です。この時、欲張ってさらなる利益を望む余裕があるでしょうか。+20万円の利益、+200万円の利益をみすみす逃してしまった場合、精神的につらいと思います。口座資金の増大に関わらず、ずっと継続してきた手法で挑むことで、利益や損失額にまどわされることなく、今までと同じ成績でトレードを継続することができます。トレード成績を向上させるため、今後も同じ成績でトレードを継続していくため、やはり利確の癖は大切だと思います。

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