2024年を振り返る
株式トレードであれ、仕事であれ、成功しても失敗しても、なぜその結果に至ったのか復習・分析することが大切だと考えています。今年の私の米国株トレード成績は SP500 指数の年上昇率を上回っており、2022 年から連続 3 年となります。まだたった 3 年で、これは単なる個人的な振り返りにすぎませんが、復習し記録に残したいと思います。
結果の詳細
指数と比較するため手数料込み売却税抜き、現在保有している株式は含まず実損益のみの結果です。投資資金口座はドル換算で+88%の結果でした。日本円換算かつ売却税込みは年明けの証券口座の明細を楽しみに待ちたいと思います。詳細は、トレード数46 (買い増しやポジション減らしはカウントしない)、勝率 45.7%、平均利益 20.7%、平均損失3.6%、最大利益 56.9%、最大損失 9.6%でした。この結果を見ると、①損失を小さく抑えることが出来た。②もっとも美味しい値上がり上昇を捉えられた ことが大きいと考えています。②に関しては、個別株で見ると、$NVDA, $VST, $GEVが大きいです。逆に損失が大きいものは$RYANです。
個別株のトレード詳細
$NVDAは、今年は3回トレードしました。今は新たにポジションを立て、一部利確済みですが、まだ保有しています。「下落環境で次の値上がり株を狙う 〜Nvidiaを例に〜」 「株式トレードのストラテジー(計画立案)」で言及した通りに購入し、それぞれ2回に分けて利確しています。図に示しているのは完全にポジションを手仕舞った時です。私は投資口座の10-40%という大きいポジションを立てますが、+14%または+21%となったら一部利益を確定させることを好みます。こうすることで更なる利益上昇にも備えられますし、下落しても痛くないからです。完全に手仕舞う基準としては、①14日指数平滑移動平均線(EMA14D)にタッチすること、 ②2日以上連続で1桁後半以上の値上がりがあること ③売り抜けの兆候がある (出来高を伴って前日安値を更新する日が続く) があります。いずれも、非常に強い株が弱さを見せた時、または過熱している兆候が見えた時にあたります。$NVDAは今年もっとも良くトレード出来ました。
$GEVは「ふるい落としを見極める パート2」で言及した通りです。その後は順調に株価が上昇し、2日連続で1桁後半以上の値上がりがあり過熱している兆候があったので、株価上昇中という強さの中で売り抜けています(selling into the strength)。
$VSTは2023年からの持ち越しですが、売り抜け基準を伴ってEMA14Dにタッチした翌日に手仕舞っています。$VSTはさらに値上がりし、$GEVは今後も値上がりするかもしれませんが、この2銘柄のトレードにも満足しています。
$RYANは、10月後半に、決算日が近い中保有していました。1桁前半のプラスで手仕舞うため成行売却注文をしていましたが、おそらくすで注文していた逆指値損切り注文があるため、新規注文が発行されず、保有のまま決算となりました。大きく下落し、元々注文していた損切りラインを大きく上回り、損切りに至っていました。今だにこのようなケアレスミスがたまにあり、一番改善したいと思っている所です。できるだけ余裕のある時に注文し、その注文は再確認する癖をつけたいと思っています。
クライマックストップをつけた個別株
Super Micro Computer($SMCI)は「クライマックストップの特徴」で言及しましたが、見事にクライマックストップとなりました。年末時点でクライマックス高値から約75%下落しています。空売りはしていませんが、するとなると、下支えのある$67.1の黒線を下回った点か、もしくは安値が切り上がっている赤線を下回った点だと思います。
MicroStrategy($MSTR)は、$SMCIに比べたらかわいいものですが、最近クライマックストップをつけた可能性が高いです。たまたま11月初旬に友人に会い「ここ連日2桁も上昇しているんだよ!」と興奮しており、その時にクライマックスへの道を確信しました。投資家寄りだとこのような危険な値動きの異常を感知できず、ホールドしてしまう可能性はありますが、トレーダー寄りだと値動きに敏感なため、このような値動きに反応できると思っています。
2025年の抱負
FINRAまたはIBDのMarket Trendで確認できる、過熱の指標である信用取引の基準(Margin Debt)を見ると、11月は前年同月比で+34.8%とやや過熱の基準に来ています。+30%以上が半年続いた年は2007年5月〜10月、2020年12月〜2021年10月です。その後に何があったのかはチャートを見れば一目瞭然ですが、弱気相場に突入していました。12月の信用取引の基準は1月中旬に発表されますが、Margin Debtが増えるもしくは高いままだと要注意です。しかし、Mark Minervini先生の年末動画にも出てきた、政府効率化やコスト削減が予定されているため追い風が期待できるGEO group($GEO)や、この下落環境で対した売り抜けもないRalph Lauren($RL)など、チャートで良い形をしている個別株はあり、そこまで弱気にならずしっかり値動きを見極めたいと思っています。
参考
チャート MarketSurge (外部リンクに飛びます)
MarketSurgeに関する記事: MarketSurge(旧MarketSmith)の紹介
その他記事:「米国個別株投資を極めるシリーズ」「下落環境で次の値上がり株を狙う 〜Nvidiaを例に〜」「株式トレードのストラテジー(計画立案)」「ふるい落としを見極める パート2」「クライマックストップの特徴」
Mark Minervini先生の2024年クライアント向け年末動画(一般公開) “Mark Minervini - Minervini on the Market - December 29, 2024 - private client video/market analysis” (Youtubeに飛びます)
信用取引情報:FINRA Margin Statistics, IBD Market Trend(外部リンクに飛びます)