昆虫食推奨の真相
この記事ですが、実は一度、作成しかけて停止し、下書きを削除しました。
しかし、今の報道や混乱を見ていると、作った方がよいような気がしたので、それで再作成する事にしました。
世界人口の今後
世界人口がどんどん増え続けて、人口爆発が起きる結果、食糧難が起きる、というのが、昆虫食推奨派の言い分です。
ところが、こういった話もあるのをご存知でしょうか。
アフリカというと、未だに砂漠と森が広がる地域を思い浮かべる人が多いと思いますが、実際は全然違っていて、急激に都市化が進んでおり、急速な経済成長を遂げているようです。
その為、都市化が進み、人々の生活が豊かになってくると、アフリカでも少子高齢化が進行すると考えられていて、その兆候が既に出ている、というのが、引用した記事の内容です。
この記事か書かれたのは2017年の話で、もう5年以上前です。
こちらも似たような記事で、書かれたのは2021年の9月。
詐欺を働くつもりはないのできちんと説明しておきますが、人口増を原因として起きる食糧難は2050年以前を想定しているようで、アフリカで少子高齢化が始まる段階よりは前です。
当然ですが、少子高齢化が世界各国の都市化によって全世界的に発生すれば、食糧難を生じさせるような人口爆発は生じない事になりますし、また、生産技術の向上や革新によって危機が回避されるシナリオも当然ありますし、論者によっては、食糧難など起きない、作られた危機であり、煽りに過ぎないという主張をされる方達もいるのが実情です。
冷戦崩壊後以降の世界経済の動き
1990年代、冷戦が崩壊すると、旧西側は旧東側の社会主義経済圏を構成した諸国に積極的な投資をして開発を行い、経済成長させる見返りに大きなリターンを得ることになりました。
00年代にはBRICsという言葉が誕生し、ブラジル、ロシア、インド、中国に多額の投資が行われるようになり、開発が行われて大きな成長を遂げ、その見返りとして、投資した金融機関等は大きなリターンを得ました。
その後もさらにBRICsに代わる用語として、NEXT11という用語も登場して、名の挙がった国々は、多額の投資を集めて、開発によって力強い経済成長を遂げ、どんどん豊かになって行っています。
そうした世界経済の動きの意味する事
90年代は「これからはバイオ産業の時代だ」と言われ、バイオ産業に多額の投資が行われたり、それら産業の担い手となる人員の養成も活発に行われましたよね。
その次がIT革命。
これらは人類に必要不可欠であったり、暮らしを便利するものなのでどんどん投資をして問題ないのですが、ITに関しては、90年代から00年代初頭にかけてITバブルとも呼ばれて、弾けて酷い事になりましたよね。
その後に発生したアメリカの不動産バブルも然り。
バイオに関してもバイオバブルという言葉も一応あるみたいですし。
このような投資が活発に行われ、バブルが発生する事には、動機があるんですよ。
それはズバリ。
投資の本質は何かと言ったら、余ってる金を、リスクを取って投資する事によって、そのリスクに見合ったリターンを得る事です。
金は銀行に預けておけば金利がつきますが、ただ手元に持っているだけでは、金利はつきませんし、金の価値は、基本、マイナスになります。
何故かというと、金には「時間的価値」という概念があり、例えば、1年後に100円の預金が金利で101円になるとすると、この1年後の101円という額は、100円の1年後の価値という事になるのです。
1年後の100円の価値は、現在価値に換算すると、100÷101で約99円となり、価値が目減りしている事になります。
50年前の100円と現在の100円では同じ金額でも価値が全く違う事はすぐにわかると思いますが、それは年々金の価値が低下しているからなんです。
この記事はその事を解説するものではないのでここで切り上げますが、顧客から金を預かっている銀行が、手元に金を持っているだけではいけないという事は、これで理解できると思います。
それで投資をする必要が出てくるわけです。
話がいきなり大きくなりますが、資本主義というのは『外部を失うと崩壊する』と言われています。
この言葉はマルクスの言葉らしいんですが(マルクスの著作を読んだ事があるわけではないので詳細は知りません)、簡単に説明すると、資本主義というのは、そのシステム上、常に投資先を必要としていて、成長によって利子を得て、再び投資して利子を得る事を繰り返す自転車操業のようなもので、その利子に見合っただけの成長を得られなくなると、崩壊してしまう、即ち、外部(フロンティア、未開の地)を失ってしまうと、必要な成長と利子を得られなくなって、自壊してしまう、という事のようです(表現が正確でないと思いますが、その点は御了承下さい)。
なお、この外部がどうのという考え方は、アメリカの学者イマニュエル・ウォーラーステインの世界システム論に出てくるもので、こちらの書籍に関しては、昔、目を通しています。
この考え方ですが、頭では理解はできますよね。
例えば、自分の手元にお金があって、そのお金で投資をするとして、十分な見返りがないとなったら、面倒だからやめようか、という話になる。
しかしこれが経済システムの一部を担う銀行で起きたら、面倒だからやめようかという選択肢はないわけで、大問題になる。
冷戦期、西側諸国は十分な開発が行われて経済成長した為、成長速度が鈍り、投資したとしても、大きな利益を上げられない状況になりました。
そこで新自由主義改革を断行して、システムをぶっ壊して、格差を生み出す事で強引に成長させて利益を上げて、その代償として、お金を吸い上げられて貧しくなる人達が大勢出た。
冷戦が終わると、フロンティアとしての中東欧の旧社会主義国が新たな資本主義陣営に加わった為、積極的に投資して、開発を進めて、経済成長を遂げさせる事によって、大きな利益を上げる事が出来た。
その次はBRICs、更にその次はNEXT11と、投資対象をどんどん変えて、投資して開発して、経済成長をさせては、利益を上げていく。
ITや不動産バブルも同じで、金融側は少しでも多く優良な投資先が欲しいので、それで投資ブーム(バブル)を作り出して、多くのお金が集まってくる分野を作り、利益を上げて手仕舞いする事を繰り返してきたわけです。
結局、何をやってきたのかというと、常に『フロンティア(外部)』を強引に作り出す事で、経済成長の装置を作り出して、それが鈍りそうになったら新たな『フロンティア(外部)』を作り出す、という行為を、ここ数十年間、延々繰り返してきているという事なのです。
どこか一定の地域や国を重点的に集中して開発しまくれば、その地域や国は総体的に豊かになる、すると別の地域や国が相対的に貧しくなる、だから今度はその相対的に貧しくなった国や地域を重点的に集中して開発しまくる、これを利用して世界経済の発展の不均衡を人為的に作り出せば、半永久的に、人為的に『フロンティア(外部)』を作り出す事も出来ます。
あくまでもこれは個人的な見解です。
しかも現代の経済は、例えば年金でもファンドになっていて、株式と債券で運用している有様なので、経済成長が見込めない世界になり、株や債券の運用で利益が上がらないようになると、最悪、システムが破綻します。
株式市場は実体経済と乖離しているとか、カジノ資本主義とか、否定的な見解を示す人がいて、株や債券で儲けるのはけしからんと怒っているわけですが、そんな人達の年金すら、その株式市場できちんと運用益を出せるかがシステムを継続する上での重要な要素になっているのです。
保険会社が保険料を株や債券で運用しているのは有名ですよね。
つまり、現代社会というのは、過度に株式市場と債券市場に依存した経済構造になっていて、株式市場が駄目になると、国民生活そのものが破綻し、大混乱に陥るという、恐ろしい事態に直面しているのです。
株が大暴落すると世界経済が最悪崩壊するわけです。
日本政府に限らず、アメリカ政府が株式市場の動向に異様な神経の擦り減らし方をする理由は、ここにあるのです。
昆虫食推奨の真相
こういった観点から見てくると、二つ程、可能性が見えてきます。
まずは一つ目。
本当に今後、人口増加による食糧難が発生するのかはわかりません。
デマであり、一部の人間が煽っているとの見解もあります。
しかし、それが事実なら、人口抑制策を取ればいいだけです。
人口抑制策が上手く行っていないからだという反論も来そうですが、本当に全世界的な深刻な飢餓が想定されるクラスの食糧危機が訪れるのだとしたら、本気でやらなければならないという話になりますので、今までとは次元の違った取り組みをする事になるでしょう。
そうしないのは何故なのか。
人口が増え続けて貰わないと困るからです。
人口が増え続ければ、経済規模を拡大させ続けられますし、開発や成長に人口の増加は必要不可欠です。
陰謀論だと、昆虫食は国際金融資本が人口減少の為に仕掛けてきた罠だ、とする見方があるようですが、実際は全く逆です。
世界の経済成長を継続させる為に、世界中の人々に昆虫食をさせてまで、人口を増加させ続けようとする目論見というのが、本当の姿なのです。
理由は先程述べた通りです。
『フロンティア(外部)』を作り出し続ける為に。
当然ですが、金融は儲けを上げられなければ潰れてしまうわけで、儲け続ける為には、人口が増加し続けて、経済成長し続けてくれないと、困るわけです。
だから彼らとしては、永久に経済成長し続けて貰う為に、永久に人口が増えて貰わないと困るわけです。
二点目は、これも一点目と理由は同じで、『フロンティア(外部)』を作り出し続ける為のものになります。
要するにバブルを作りたいんじゃないかなと。
この話を理解しようとすると、コロナの問題に触れる必要が出てきます。
コロナによって世界各国の政府が、国民や事業者、企業に対して、給付金をはじめとする金をばら撒きまくりましたよね。
企業や個人を救う為に、金をジャンジャン刷ってばら撒いた。
で、その事自体はいいんですが、問題はこの刷った金です。
どうするんですか?
金余りですよ。
金が株に突っ込まれたら株高、商品市場に突っ込まれたら商品市場の高騰。
純粋に商品購入に走ったらこれも物価高の原因に。
もちろん、これだけが理由じゃないんでしょうが、昆虫食市場を強引に創出して、人々に昆虫食を根付かせて、市場として固定させる事に成功すれば、大規模な新産業を力業で勃興させた事になり、新たな雇用が生まれ、設備投資が行われる事で金が行き渡り、投資した側にも大きな見返りがある事になります。
つまり新たな『フロンティア(外部)』を強引に作り出す仕掛けとして、丁度、食糧難やタンパク質危機(プロテインクライシス)が叫ばれていたから、それを利用して乗っかったんじゃないかと。
無論、この一つ目の目論見と、二つ目の目論見、両方共を目的として始められた可能性もあります。
今のが三つ目の可能性です。
世界経済の中心にいて、昆虫食を仕掛けた黒幕と呼んでもいい人達がいるとしたら、その人達は間違いなくそういう目論見だったのでしょう。
利権に走る政治家と官僚と企業家
この問題を調べている人達によると、この件でも電通系の企業やパソナ系の企業の名前が出て来るそうで、案の定、国策で推進される事業では名前が挙がるおなじみの企業群が出てくるそうです。
コオロギ食を推進していた国会議連「フードテック振興のための議員連盟」の存在まで明らかとなっているようです。
この議連ですが、笑ってしまう事に、与野党双方、名の知れた政治家の人達が大勢参加していて、正真正銘、超党派、というより、与党と野党が完全に連携して進めている案件である事がわかります。
※注)フードテック自体は『最新のテクノロジーを駆使することによって、まったく新しい形で食品を開発したり、調理法を発見したりする技術です。新たな食の可能性として注目されています』(『フードテックとは?世界的に深刻化する食糧問題を解決する最先端テクノロジー』より)とあり、この言葉自体は昆虫食とイコールでない点に注意が必要です。
ただし農林水産省のフードテック官民協議会がコオロギ養殖導入のロードマップ案を作っていて、国策で推進している事実があるようです。
テレビ局が不自然なまでにコオロギ食を猛プッシュする番組を流したり、ネットでも評論家や大学教授らを動かして賛同するような言動を取らせていたから、おかしいな、とは思っていたのですが、案の定ですね。
結局この問題、中央省庁のお役人(官僚)と、与野党双方の力を持っている国会議員集団と、コオロギ食を推進している企業、国策事業では必ず名が挙がる電通、パソナが組んで、国家的なプロジェクトとして推進していたという、毎度おなじみの光景だったわけです。
この問題では「国民に虫を食わせるのか!」、「コオロギは甲殻類アレルギーがあるとアウトだろ?」、「コオロギ食は危険だ」等の声が挙がっていて、中でも「タンパクが足りないなら大豆の量産で対応すればいい」、「コオロギの餌として大豆を食べさせるとか本末転倒だ」、「牛乳捨てるのにコオロギ食わせるのおかしいだろ?」等の声に関しては、実際、多くの人が持つ疑問です。
実際、コオロギの餌として使用されているのは、大豆やとうもろこしだそうです。もっとも飼料用大豆や飼料用トウモロコシのようですが、だとしても、おかしい事には何ら変わりありません。
ネット上でも一般社会の対応でも酷い事になっているようで、国策で推進されている事業という事で、昆虫食を推す側が非常に強気で、前者に関しては、関係者やネット風評対策会社の人間と思しき人達が、強烈に昆虫食をプッシュして、批判的な人達を中傷したり、煽ったり、嫌がらせを働いたり、事実無根のデマを広げたら警察が一斉検挙するだろうといった恫喝までしている有様で、実際、後者に関しても、実質、国策事業であるという事であれば、国会議員経由で警察が力強く動く事も想定される事から、大した書き込みをしていない人間でも逮捕されるケースが想定され、なんだか、ここは中国やロシアなのかと言いたくなるような、気持ちの悪い事になってきています。
また、国会議員の人達は本当にわかっているのか疑問なのですが、一部の人間を儲けさせる為、役人や政治家が企業と結託して、利権を作る為に国民に危険性が考えられたり、現時点で全く必要のない昆虫食を強要し、異議を唱えたら、言論統制したり、弾圧したりする(しかも公権力を用いて)ような真似をしたら、そうでなくとも統一教会問題で政府と議会(国会)が国民をカルトから守らず、寧ろ、カルトと結託して国民を痛めつける側に回っていた実態が明らかとなって、国民の政治不信、国家や国政政党、政治家に対する不信感が高まっている最中なのだから、多くの国民は「こいつら(国会議員)は一体何なんだ?」、「こいつら(国会議員)自分の金儲けや金持ってる奴らと結託して私腹を肥やす事しか考えていないのか?」、「自分の儲けの為だったら自分は食べもしない昆虫食の強要までしやがるのか?」と、はらわたが煮えくり返り、政治不信がより深刻化すると思うのですが、そういった事は想像できないのでしょうか。
今の騒動を見て気づいたのだとしても、もう手遅れでしょうけど。
否定的な人達、批判的な人達に対して、高圧的な言動を弄する昆虫食推進派の人達を見て感じたのは、この国は本当に嫌な国になってしまったな、という感情と、政治権力を背後に控えさせる事で、高圧的な態度で相手に意見を強引に呑ませる事を平気でするような、気持ちの悪いタイプの人間(虎の威を借る狐で性格が悪い人達)が平然と跋扈する世の中に変わり果ててしまったのだな、という事でした。
昔の日本人って、この手の「力が遭ったら何をしても許される」的な、強引で傲慢な人って、少なくともそれを堂々と前面に出すような人は少なかったと思うのですが……。
やりすぎ
筆者は他人に道徳や倫理を問う気はないので、基本的に、ああだこうだというつもりはありません。
だから、資本主義というものが、人の欲望を際限まで増幅させて、それを商売に繋げていくものだから、眉根を寄せるような商売、如何わしい商売なども生み出されて行くものであったとしても、その事に対して、いちいち、批判したり、非難したりする気はありません。
ですが、昆虫食は別です。
明らかに超えてはならない一線を超えています。
当たり前ですが、金融が取り扱う金が巨額になればなる程、その額に見合っただけの投資先を見つけてくるのは難しくなっていきますし、世界経済の不均衡発展を利用してフロンティアを強引に創出する手口も、その内、限界を迎えるでしょう。
バブルを創造する事で乗り切るという手にしたって何度も何度もやれるものではありません。
実体経済を遥かに上回る投資マネーや投機マネーが動いていると言われているわけですから(しかも投資マネーは増え続け、乖離は大きくなり続けている)、こんな歪んだ状態が、未来永劫続く事などありえないからです。
筆者が思う事は、昆虫食まで導入して人口を増やし続けて、経済成長させてまで、今の現代型資本主義システムを継続させる事の是非です。
資本主義を止められない事は旧ソ連の社会主義実験の失敗から解りきっている事なんですから、資本主義を続ける事は当然です。
しかし、人間に昆虫を食べさせるといった、まるで種としての人間を改造するような真似までしないと継続できないシステムは、破綻していると考えてよいのではないでしょうか。
人間に到底人間とは思えないな食生活を強いる、そんな出鱈目な真似までしたら、手痛いしっぺ返しが返ってくると思うのは、杞憂でしょうか。
下書きの段階で削除した記事を復活させた理由
コオロギ食の話で騒然となっているわけですが、その中で「何でこんなに大企業までが昆虫食の問題に手を出すのかがわからない」、「食品とは関係のない業種の企業まで続々参入しているのだから、何かがあるのではないか」といった意見を述べている人達が多くいました。
そこで、筆者なりの個人的な意見を出しました。
無論、見方・切り口はいくつもあります。
誰の見方が当たっているのか、あるいは、全員外れているのか、全員が部分的に当たっているのか、そのあたりのところは不明ですが、こういう見方もあるんだなと思って貰えるのではないかと思って、出す事にしたのです。