好きだった音楽

遠い記憶抜けそうなので念の為 既にあまり鮮明じゃないけど
古い順から
オンゲー曲の違法アップロード動画は流石に貼れないので許して

SHRINE 418 - Little Little Princess

なんですかこの名義は?

音楽ゲームとかいうのを通じて音楽が好きになりはじめたきっかけはこの曲のはず。
当時の邦楽に全く興味湧かなくて、学校でよう分からん曲を歌わされたりピアノ習ってる上級国民のガキの演奏聞かされたりで歌や楽器を音鳴らして騒げるだけのモノだと思っていた頃。覚えたてのインターネットで、買ってもらえないゲームの神業動画を漁っていた頃に出会ったはず。画質もガビガビで、あの当時の画面の直撮りの情報量つったらもうモザイクも良い所なんだけど。
それでも曲の良さが、筐体のスピーカーと低クオリティな録音と古代のパソコン付属のスピーカーを超えて、自分の耳に届いてしまったらしい。昔もアホだったので、動画のタイトルから曲名、あとプレイされているゲーム自体に辿り着くまで数か月かかっていた覚えがある。答えが分かるまでは延々とガビガビなプレイ動画をリピートして気持ち良くなってたはず。

やっとの思いで曲名が分かって、なんとかもう少しだけ音質の良い違法アップロード動画に辿り着いて、更に衝撃を受ける。筐体から鳴っている音と原曲(?)のイメージが違い過ぎた。正直、画面直撮りの方がワイルドというかザリザリしていて音も重たかった気がする。それはそれとして、滲んで聞き逃していた音を捉えた時の感動はデカかった。

音楽ゲームの曲に感じた良さ。これは2分弱に展開や音が詰め込まれていることだと思う。歳を取ってからじゃ味わえない時間と音数のバランス。あと、音だけじゃなくてLLPにはかわいらしいムービーが付いていたのも大きかった。
(だってそれまで聞いてた音楽とそれにまつわる映像って邦楽と歌ってる本人が映し出された謎映像だけだったし~今になって分かるけどヘキが終わっとるから歌手ばっか映ってても印象残るわけやあらへんし~)
音楽って世界観で聞かせてくることを知った時、なんか脳の変なところ刺激されたんだろう。あと英語の歌詞なんて聞き取れるわけもなく、雰囲気だけで聞いていたけど、それでもあんなに良いんだもんな。
当時、本当に無限にリピートしていた。youtubeでリピートする術を知らないからマウスでぽちぽちしながら同じ動画を再生するだけの時間で脳細胞いくつか死んでたと思う。その頃から既に、歌詞に共感する女子高生の心よりも、ボーカルも楽器の一つでメロディラインを奏でている感じで認識する心が育っていった気がする。

バキバキに衝撃を受けて他の曲も聞きたくなった。
作曲者の正体であるwacを暴くまで時間がかかった覚えがある。「動画のタイトルを検索すればいいんだ!」ってところまで理解したクソガキに別名義とかいう概念を押し付けた罪は重いぞ。誰だよshrine 418って。
インターネットでワザップ検索する方法を学んだ。調べていくうちに、ビーマニって家にあるダンレボと同じ会社が作っとるんや、てかダンレボって日本のゲームなんや、などなど色んな衝撃を受けたモン。

調べものがある程度できるようになって、次の一曲と巡り合った。

土岐麻子 - Little prayer

だから作曲者名を書けって言うとるやろが。
まあコンポーザー辿ってきたから問題無いけど。

なんでwacの曲ってムービーに恵まれてるんだろう?と驚く。これもまた音だけじゃなく映像との合わせ技で引き込まれた。ちなみにムービー作っていたshioが既にkonamiを去っていたことをつい最近知った。悲しいかな。

ギタドラってゲームを知らない中でなんとなく聞いてしまってまた衝撃が凄かった。バンドサウンドっていったら太鼓の達人でX Japanの紅を聞くことがあったくらいの認識の当時、全くの別世界を知らされて変な感情になった。勢いとノリだけの世界じゃないんだと。これを機に音楽全体に対して認識が変わった覚えがある。
LLPと違って歌詞も聞き取れた。聞き取れたからと言ってクソガキが何か感傷に浸るようなことはできなかったけど、出てくる単語とアニメーションのお陰でその晩から目を閉じると見たことも無い煌びやかな夜景が浮かび上がるようになった。

今聞いてもやっぱ凄いなこれ。
ちなみに、この曲は2012年にwacが出したアルバムの『音楽』にロング版が収録されている。これ人生で初めて買ったCDの一つ(もう一つは同時に発売されたTOMOSUKEのPetit March)。初めて聞いた時はまあ涙も出ましたよね。一番好きな曲がロングになって強化されてるわけですから。
ちなみにその頃は無条件に曲の全てを褒めていたけど、当時「アルバム全体的にミックスおかしくね?音籠ってね?ドラムとベース目立ち過ぎでは?」みたいな批判があったのを覚えている。見た瞬間ケチつけてんじゃねえよとブチギレた記憶がある。冷静に聞き直すと、まあたしかに?言うほど籠ってはいないけどベースとキックが重たいのは分かる。原曲のドラムなんてベースに隠れてキック聞こえないレベルだしそれと比べればね。(今の時代に原曲のミックス真似しろと言われても誰も出来ないと思う。怖くて。)

wacもこの曲思い入れ在り過ぎるらしく、ノスタルジアに入った時にイントロに全く新しいフレーズが追加されていた。もう何度でも驚かして来る。なおかつピアノ以外についても、トラックのバランスも見直されてるっぽい。愛よ。早くノスのOST手に入れたい・・・

脱線したけど、この辺でギタドラの曲に、多くはないけど自分に刺さる曲があることを知る。
次に、コンポーザー単位でドハマりしてしまったのが佐々木博文。ギタドラプレイ経験皆無なのに佐々木博文の信者やらざるを得なかった。

佐々木博文 - The Least 333sec

音ゲー曲のロングの良さ。
原曲がThe Least 100sec、このロング版が333sec。
ボス曲としての風格が~とか、そんなちゃちい論争なんて気にならないくらいキレイにまとまっていて一生すこれる。100秒の時点で物語性みたいなところに魅力感じてキマってたところ、333秒になってそれを拡張された。引き延ばしではなく、純粋に拡張された。音楽詳しくないから上手く言語化できないけど、自分が後々クラブミュージックに浸かっていくからこそ、繰り返しではなくて一連の流れに自然と付加された価値みたいなものに重さを感じる。当時の自分は良い!としか言葉が出てきていなかったけど。ちなみにこの良さ、たまに友人とかに伝えようと頑張ってたけど周りの誰にも理解されなくて永遠に自分だけで抱えていくんだろうな、と思っていた。

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余談:インスト曲
文字打ってるうちに思い出した。確か中学くらい?某大人数アイドルが席巻している音楽のムーブメントの中で、当時は(音ゲー曲とは別に)初代Mirror's EdgeのOSTを聞き漁っていた覚えがある。一人称視点のパルクールゲーム、まずゲーム性に叩きのめされて、雰囲気を作っているBGMにもやられた。おかげでwalkmanにOSTつっこんで流す日々がしばらく続いた。
たしか塾の中でイヤホン奪われて流れていたのがOSTの一曲目。改めて調べたらSolar Fields - Introductionって曲だった。好き。

そこで勝手にイヤホン奪った奴が一言。
「歌詞無いやん(笑)」
かなりビビった。事実陳列罪で通報しかけた。そこ笑いどころなんだ、とショックを受けて、仕方がないからエンディング曲のStill Aliveを聞かせてやったらギリ許された。

ここまで書いて、そういやMEとの出会いがStill Alive(Portal)とStill Alive (Mirror's Edge)で同じゲーム曲のエンディングのすれ違いだったのを思い出した。懐かしいねえ。

ということで、自分の音楽の好みがねじ曲がってるんやな、というのを決定付けた出来事を経て今に至る。
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プログレッシブロックって単語をギタドラで知って本場の曲に微塵も興味無くて散っていった若者、俺以外にどのくらい居るんだろう?

正直、この項をTimepiece phase IIで書くか迷ったけど、佐々木博文自身のタイピextended verが存在しないのであえて333secにした。ゲーム尺での多幸感みたいな観点だと多分タイピかな。当時ゲーセンでプレイしていたら多分人生一の曲になってただろうな~と思う。
落書き帳もコンチェもたまゆらも好き。落書き帳longも良いよねってこれ書きながら思い出した。アホみたいに聞いてたのに思い出さないといけないレベルで忘れていたのが悲しい。

ギターを買おうかと迷ったくらい、この作曲者には心動かされた。ちなみにギターを友人に借りて握ってみたら、爪が先の方まで存在し過ぎている深爪の逆(なんていうか知らん)だったので弦が全く抑えられず小学生当時に諦めた。潔い。同じ理由でピアノもまともに弾けなかった。猫の手?で弾くんだぞって言われたけど猫の手作って鍵盤叩くと爪がカツカツ当たって力入れにくいんだもの…

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高校の辺りの記憶ごっそり抜けてる
多分walkman起動すれば思い出が色々詰まってるはず
音楽ゲーム大好きボーイになって、ダンスミュージックとかを知る頃
ヘキも歪み切って自我を知る頃
何度かボコボコにされたDTMにリベンジしてとりあえず作れるようになった頃
Monstercatとかいうレーベルを知ってしまった頃
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Puppet - Scribble ft. The Eden Project (Extended Mix)

一言で、人生一の曲。

流石に高校大学の辺りになってくると音楽をまともに聞けるだけの機材が手に入って、昔みたいに再生デバイスのハードルを越えて…みたいなドラマチックな展開は無くなる。普通に良い曲を普通に聞けた。オーテクのm50xあたりを安物のオーディオインターフェースに挿して落ち着いてた頃かな。
なおかつ音ゲー曲の密度も好きだけどその他の踊れるようなジャンルにも沼っていき、少しずつ知っている音楽の世界が広がりつつあった時期。

通常版を聞いた時点で、多分プログレッシブハウスの中で一番好きになっていた。dropで鳴るbassのしっとりとした重たさと歪みながらステレオ感もあってしっかり主張する感じ。sidechainが効いていてとても2014年当時らしいkick。メロディのsquare波っぽいシンセが細かく刻まれていてここは音ゲーマーとしての自分にも刺さって良い。drop越えた後のoutroの多幸感・解放感。

とか色々書いている中で、なんといってもExtended mixで化け散らかした。バケモンよ。Monstercatだけに。
人生一好きなのが更新されないんだろうな、という謎の確信まで出てきた。

あの当時はゴリゴリのダブステップやらなんやら、派手さが全てだったと思う。ちょっとゲーマー向けにキャッチーなフレーズやchiptuneみたいなかわいらしさを演出することはあっても、ここまでアコースティックなintroを聞かせることは無かった。そりゃ躍らせる目的でこれは付けないよな。
このレーベルでのデビューをバチバチに飾ったPuppet。Monstercatのyoutubeチャンネルではclub editしかアップロードされていなかったので、危うくこっちを聞き逃すところだった。モンキャに月額費用支払っていて心から良かったと感じた。

ダンスミュージックとして好きなのはもちろんだし、そこに信じられない世界観の濃さを継ぎ足されて、丸ごと音楽全体を満足させるモノに生まれ変わった。アウトロの多幸感が99割増し。

なんならあらゆるジャンルの芸術作品トータルで見てもトップだと思う。
普通は「お前は犬派か?それともたけのこ派か?」みたいな問に明確な答えは出せないのは当然。同じ感覚を使って判断できるものではないから。
しかし音楽・映画・絵画etc. 別ジャンルを一緒くたにして扱った場合、この曲が頂点に立つ。犬たけのこ論争にScribbleが殴り込めば勝ててしまう。

それまでの音ゲー曲はアニメーション含めて雰囲気を感じ取っていた節があるけど、もう映像は無くても大丈夫。これにシネマチックな映像付いたら良すぎて普通に絶命するから。ジャケだけで良さを味わってるんで十分よ。

2024年現在、流石にジャンルが丸ごと廃れてしまった。音圧戦争も終戦し、各々のジャンルが綺麗に聞かせている。イヤでも時の流れを感じてしまう。

そしてPuppet自身がダンスミュージックを作らなくなって久しい。悲しい。
それでも今なお、この曲が耳に届けば気持ちが楽になる。最高。疑いようのないmasterpieceとして自分の中に在り続けてくれる。

Hyper Potions & Subtact - Adventures

future bassというジャンルならもうコレ。国内でもkawaii系が盛り上がったfuture bassだけど自分の中の教科書はこの曲です。間違いなく。

2014~2016辺りのMonstercatは本当にパワフルで日本のオタクフレンドリーでたまらんかった。

dropが普通のハーフテンポと違って、拍の取り方が3,3,2っぽいのが良い。どっかで読んだことあるけど日本人は昔から「ドンブラコドンブラコ 大きな桃が~~~」って感じで3拍子にゆったりした水面・水流をイメージさせる表現を植え付けられてるって話。ドラクエ(未プレイ)の水上の曲が3拍子なのもソレ、みたいな噂。

この曲のジャケットが救命浮環っぽいのも、もしかすると船旅をイメージしたところからなんじゃないかな、と勝手に思ってる。

メインリードは結構鋭いのに、全体の雰囲気がまったりしていてちゃんと纏まりがある。普通この音選べないよな~流石。いつ聞いても心にゆとりをもたらしてくれる。
2nd drop入ってさっきと違うメロを感じて、次のパートで1stで提示されたメロと同じ、だけどコードは違ってて単純な繰り返しじゃないところも良い。しっかり展開作ってくれて飽きない。ありがたい。

なんとなく、大学で一番自由に音楽聞いていた頃を思い出してエモなるよ(涙)


Kav Verhouzer, Palm Trees - In My Arms

Tropical houseでの一番はこれ。さっきまで展開ガー物語性ガーみたいなことを言っていたけど、踊れる音楽の繰り返しに宿る良さみたいなのがこの曲に詰まっている。
どちらかというとdeep house寄りで、チルいトロハウなんかを求めていると方向性は違うだろうけど、底抜けに明るいピアノとかわいらしいsin波に近いオルガン(?)の音色が心地良くて、一生同じフレーズなのに一生聞けるという魔法の曲。
あとはボーカルがね。良い声してはるんよ。verseでボーカルとクラップが空間演出してるだけで気持ちようなれますからね。
唯一悲しいのはmp3でしか販売されてないこと。どっかにwavで売ってないんかな・・・

蒸し暑い夏にこれを流すだけで強制的に快楽として上書きできるのでオススメ。


おわり

絶対あと数曲好きなのあるはずなんだけど…思い出せない。思い出せない程度って考えるととても悲しい。何より自分の記憶がボロボロなのが悲しい。

これからも最低200回くらいリピートできる曲と出会っていきたい。
出会いたいけどこれ以上感性鈍ったら本当にダメになりそう。
前半の音ゲー曲聞き直して、当時の感動が案外蘇ってこなかったのを認識してしまった。「時代が時代だし、流石に音が薄い」みたいなこと、ちょっと前に聞き直した時は考えていなかったのだけれども。多分心が薄れてるだけなんだよな。

音楽作らないだけじゃなくて聞かなくなってたら誰か自分を撃って下さい。

以上

いつでもお待ちしております