伝説のウェブサイト『哲学的な何か、あと科学とか』ができるまで~前提知識を整理しよう
その昔、ネットが普及し始めた頃、テキストサイトが流行っていた。
テキストサイトとは、その名のとおり、文章(テキスト)だけが書かれたサイト(ウェブページ)のこと。当時は、回線も遅いし派手なものを表示する機能もなかったので、みんな、いかに面白い文章を書くかで勝負してた時代だった。
そんななか、「哲学と科学の杜」という私のテキストサイトがスタートする。名前の由来は、当時ネットやってる人なら全員知っている「窓の杜」から。(ちなみに窓の杜は、Windowsのフリーソフトが集まった便利なポータルサイト。当時はみんなここからソフトをダウンロードしてインストールしてた)
さて、その「科学と哲学の杜」がどんなものだったかというと、ずばり「Wikipedia」を目指したサイトだった。
哲学や科学の世界にある、「○○論」「○○説」などの様々なトピック。それを分かりやすく一枚のページにまとめた文章を「閲覧者から募集」して、どんどん追加していくというものだった。当時は、「Wikipedia」という存在どころか概念すらなかった時代だったのだから、我ながら画期的なアイデアだったと思う。
で、先に結論を言うと、この試みは失敗した。記事がまっったく集まらなかったからだ。私は早すぎた……早すぎたのだ……。
■前提知識をさかのぼることのメリット
はっきり言って、無謀な試みではあったが、私はイケると思っていた。学問系のテキストサイトにものすごい可能性を感じていたからだ。そこには、二つの哲学(イケると思った根拠)があった。
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