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屋久島

1993年、白神山地と共に日本初の世界自然遺産に登録された屋久島は、日本で唯一「ひときわ優れた自然美や美的重要性を持つ、類まれな自然現象や地域」という登録基準(ⅶ)を満たしています。

東京23区くらいの大きさの丸い形の島の中に、標高1800mを超える山々があり、1000m以上の山も40座以上あるため、その標高差から、植物が垂直に日本列島の南から北を網羅するように分布しています(海岸付近ではガジュマル、高地ではシャクナゲを見ることができます)。


縄文杉

樹齢1000年以上の「屋久杉」の中で、現在確認されている最大のもの。
幹が空洞のため樹齢は推定で、2170年〜7200年の説があります。

縄文杉とヤクシカ


片道6時間。縄文杉を見上げた瞬間、言葉を失い涙がこみあげてきました。
悠久の時を超え、この場所に立ち続けていることの不思議。白っぽい樹皮。
寄りそうヤクシカ。この木は木の神様だと思いました。


西部林道

野生の動物には絶対にエサを与えないとの注意を厳守しながら、ヤクザルの群を驚かさないように観察。

ヤクザル
ニホンザルの亜種。屋久島固有。

吾子写す



屋久島では総面積約500㎢ のうち、107.47㎢ が世界遺産として登録されていますが、登録外の場所にも心に残る景色が数多くありました。

ウィルソン株


モッチョム岳


永田いなか浜


清流


奇跡のような環境の島で、人と野生動物が長く共生してきた屋久島。夏には美しい星空のもと、浜でウミガメが産卵。澄みきった川。そびえ立つ山々。
屋久島の中学生の「是非、夏に来てください!」という言葉に心から感謝。

親子世界遺産への旅は、世界遺産に魅せられた母と子のふたり旅がほとんどですが、夏休みということで、屋久島へは家族や親戚5人で訪れました。
京都で侘び寂びに染み入った息子も、夏の屋久島では小学生らしい笑顔がはじけ、大自然に触れる貴重な体験ができました。


「世界遺産とは、地球の品位を守るもの。」

桑原武夫 京都大学名誉教授


先人たちが守ってきた大切な人類の宝物を、次の世代に伝える責任を痛感する屋久島への旅でした。



記事の内容については、「世界遺産学検定 公式テキストブック1 概論+日本の遺産(講談社)」および「すべてがわかる世界遺産大事典<上>(NPO法人 世界遺産アカデミー)」を参照しました。

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