アウトプットを高めるために、知識と見識を仕分ける。
アドテック東京2019人気ランキングで1位をいただけました。2018年はランキング圏外。少しへこんだ私なりに、人に伝わるとはどういうことなのか考え、日々の生活で意識したことをまとめます。
カンファレンスにはバックグラウンドが違う人がたくさん集まります。専門的すぎると身内ノリに見えちゃうし、普遍的な話だけだとつまらない。2018年の反省は聞く人の立場に立てなかった点です。まず始めたのは「知識と見識を仕分ける」こと。「説明」なのか「意見」なのか情報レイヤーを仕分けて整理するものです。
【知識】 ある事柄について、いろいろと知ること。その知りえた内容。
【見識】物事について鋭い判断をもち、それに基づいて立てた、すぐれた考え・意見。
例えば今回のテーマ「テレビとネットの適切な予算配分、共通指標を考える」を聞いたとき頭の中でこういう単語を連想します。
テレビ「ビデオリサーチ、GRP、タイム、スポット、線引き、5地区、ゴールデン、プライム、全日、15秒、30秒、60秒、フリーパブ、インフォマ」
ネット「IMP、CPC、CVR、CPI、LTV、ディスプレイ、サーチ、動画、フリークエンシー、成果地点、ブロードリーチ、ルックアライク、オーディエンス」
単語の説明が求められていればそうする。意見が必要な時は「テレビは15秒とサーチの合算CPIで評価します」とか単語を組み合わせていく。説明で事足りる時に自分の意見まで言う必要はないし、意見をバシッと言う時に知識を披露してもしょうがない。いくつかルールを決めて整理してます。
1.単語の説明ができない場合(知識が足りない場合)はすぐ調べて自分のものにする
2.得た知識はどんどん使って自分の言葉にしていく(他の誰かの言葉を借りない)
3.知識が足りなくても見識を持つようにする(自分の意見を持ったほうが知識の定着が早い)
4.関連性がない知識の集合が見識に繋がることがある(ジャンルを横断して知識を組み合わせる)
人に伝えるということは、何が伝わってないか気付くことで、アウトプットを前提として情報を整理するイメージです。カンファレンス登壇を機にそんな能力が鍛えられました。
知識は事業を解説する、見識は事業を伸ばす
この話はカンファレンスに限ったことじゃなくて組織論にも言えます。前提の知識が正しいと、利害関係が異なるチームとの対話もスムーズになる。そこに加えて見識があると(知識を組み立てられると)さらに強固なチームになります。なので社内で「どう思うか」「なぜそう思ったか」をできるだけ聞くようにしてます。
お互いに気付けなかった発見が必ずあるし、チームの知識が増えて見識が固まっていく過程はとても楽しい。それをノウハウと呼ぶのかもしれません。けど知識なく使うノウハウはツールになって、効率化を達成できても緊急時にワークしなくなる。だから知識→見識の順番を大切にしてます。
別に参考書を読み漁る必要もなくて、日々の業務や生活で知らないことを、毎回しっかり向き合って自分のものにできるかどうか。自分の仕事じゃないと気づかぬうちにスルーしてる人と大きな差がつくと思います。
改めて、公式セッション人気ランキング1位ありがとうございました。また何か新鮮な見識をお伝えできるように日々頑張ります。
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