芋まきと農村歌舞伎と熊飯
標高900mあるこの村では、5月12日のお祭りが畑始めの目安となっている。
まずこの村の人たちは芋を蒔く。
今年は暖冬だったため雪解けも早く、例年よりも早めに芋蒔きした村人も多かったみたい。
畑に蒔く芋は、日の当たらない涼しい場所で芽出しという工程を経てその日を迎えるのだけれど、私は芋にまで手を回す余裕がなく開封せずに放置し続けていたため、
植え付け前日に開けた芋の箱の中身はモンスター屋敷と化していた。
ズボラが生んだアートである。
実は去年も同じことをした。
12日のお祭り当日は、朝一番に家族4人でお参りに。
お参りの後は
手のひらにお赤飯をもらって食べた。
大人たちは御神酒も。
赤飯を喜んだ長男はおかわりも。
長男を児童館へ送り届けた後お迎えに行くまでの2時間で芋まきを終わらせるため
ハイスピードで農作業 笑
なんとか今年の芋まきを無事終えることができて一安心。
いい芋ができますように。
午後になると、夜に上演される奉納歌舞伎があるため、夫は準備で忙しそうだった。
今夜の幕が長男の初舞台なるかもしれなかったのだが、本番前に楽屋に連れて行くと出たくなくなったらしく、また今度。
まだまだ小さいから少しずつだね。
せっかくだから長男、次男連れて客席からお父さんの演技を見て帰ることに。
久しぶりに檜枝岐の舞台での歌舞伎を観たが
舞殿、自然の雰囲気が相まって震えた。
(子供が騒ぎ出したので実質10分しか観てないと思うが)
これも農村歌舞伎の魅力である。
檜枝岐歌舞伎は伝統も素晴らしいが、貴重な観光資源でもあるので大切にしていきたい。
夜遅く熊ご飯を土産に夫が帰ってきた。
『くまめし』
聞いたことあったけど初めて食べるそれは
熊の肉とあぶらと塩と米で作られたシンプルなご飯だった。
野蛮そうな名前とは裏腹に驚くほど香り高く、この熊がいかに上質な森の恵みを食べてきたのかが分かるような味であった。
急に出てきた熊飯のインパクトが強すぎて沢山は食べられなかったが夫は大喜びでほぼ一人で全てを完食した。
濃い1日であった。
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