見出し画像

2024年 秋 北海道弾丸2DAYS ⑨(最終回) 空港を目指した瞬間に旅は終わる

「旅の始まり」は出発日前日の仕事が終わった瞬間かなと思う。
そして逆に「旅の終わり」は最終日に空港を目指して出発した瞬間かなと思う。

⑧はこちら↓

富良野マルシェの駐車場から車を出す。
目指すのは新千歳空港、というよりも東京。

積み上げられた秋のめぐみタマネギたち
あちこちで見かけることができた


まだまだ車窓にはこんな光景を見ることができるけど、今この瞬間から間違いなく日常に向かって進んでいく。
切ないなぁ。
でも残された時間を心ゆくまで堪能しなきゃ。
次いつ来られるかわからないし。


まずは今回最後の「北の国から」のロケ地巡りポイントの「旧」布部駅に立ち寄る。

「北の国から」第一回放送で
五郎、純、蛍が降り立ち
草太兄ちゃんが迎えにきた駅

「旧」と表現しないといけないのがもどかしいけど、残念ながら今年3月の根室本線 富良野ー新得間廃線に伴って駅としての役割を終えてしまった。
そして下の写真が去年の6月。
駅舎の見た目はさほど変わっていないけど、もちろん扉には鍵が掛けられていて中には入れない。

去年の6月の写真

ただ大きく変わってしまったのは駅のホーム。

駅名標は外され線路は草が生い茂り
もう使われていないなとわかる

上が今回、下が去年だ。

駅名標が誇らしく掲げられ
ホームも線路もきれいに整備されている

廃止されてから半年でここまで変わってしまっていることに絶句。
北海道の鉄路の現実。


続いて向かったのも3月の廃駅のひとつ「下金山駅」。

旧 下金山駅
取り付けられていた文字を外しても
くっきりと浮かび上がる駅名
執念のようなものを感じる

駅前にはすぐ国道。郵便局がありカフェもあり、いわゆる「秘境駅」とは言えない普通の田舎の駅。
でもその「国道がある」という便利さが駅や鉄道の廃止に繋がったのは想像に難くない。

まるでギロチンのような鉄柵

いたる所で見られたこの立ち入り禁止の鉄柵が悲しかった。


東京が近づく。

占冠の道の駅

占冠からは高速道路だ。
高速道路なんて少し誇張しているかもしれないけど、北海道も東京もさほど変わらない。

故に、空港まで写真はない。


新千歳空港は好きだけど
もう北海道を離れないといけないから
いつも少し憂鬱な気分
そしてその憂鬱な気分に拍車をかける事態

搭乗口に入ると、自分の中ではもうそこは東京。

こいつに乗り込む

飛行機に乗り慣れていなかった若い頃(イヤな言い方だ)はワクワクした気持ちもあったけど、今はただの「移動」にすぎない。
元春が「つまらない大人にはなりたくない」ってシャウトしていたけど、若干なってる?自分。


旅を終えて早1ヶ月。
北の国では雪の便りも入り冬季通行止めの道も出てきた。
あの秋晴れの日に走った「チョボチナイロード」も既にゲートがかたく閉ざされている。


次の北海道の計画は残念ながらまだ立っていない。
でも地図を眺めて脳内で走るこの期間はそんなに嫌いではない。

とりあえず数ヶ月は地図を広げて妄想旅を楽しんでいこうと思う、そんな秋の日。

おしまい

いいなと思ったら応援しよう!