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2023年 初夏 北海道⑦〜根室本線「落合駅」「東鹿越駅」

今年3月30日に開かれた沿線自治体とJR北海道との会合で根室本線(富良野~新得間)の廃止が正式に決まった。
近年毎年恒例になってしまっているJR北海道 春の路線廃止だ。

今回自分が訪問したのは「落合駅」「幾寅駅」「東鹿越駅」そして「布部駅」の4駅だ。

落合駅以外の3つの駅は今も鉄道が走っているが、最初に訪れた落合駅は2016年8月に北海道を襲った台風の影響で周辺の線路が複数箇所にわたって寸断されたため、すでに7年近く電車が来ていない。

7年という空白が及ぼす影響は想像を遥かに超えてとにかく凄まじいものだった。

落合駅全景
ここからは特に違和感を感じない
富良野・滝川方面行きホームと跨線橋
とても駅のホームには見えない
藪の中の駅名標に違和感がありすぎる
2023年6月現在 廃線になってはいないので
線路は敷かれたままだ
7年という長い月日の流れを感じる
駅舎内の時刻表は
どちら方面も代行バスの発車時刻

青空の下なのでそれほど鬱屈とした気分にはならないが、これほどまでに凄まじい状態になっているとは思わなかったのでとにかく言葉が出なかった。

代行バスを利用している高校生のものだろうか、駅舎横には自転車が一台停められていた。
少なからず利用者は存在しているようだ。

路線が廃止されることでどの程度の人たちがどのような影響を受けるのかはわからないし、ただの旅行者の自分がどうこう言えるような軽い問題ではないと思う。

ただ北海道の鉄道はどんどん姿を消しているという現実。それは消えることはない。

このあと二つ先の東鹿越駅にも寄った。

東鹿越駅全景
奥は富良野方面
こちらからは電車がやってくる
新得方面には電車は行かない
数十メートル行くと線路が草で覆われている
時刻表 1日5本ずつ
昼の間の7時間程度は全くやって来ない

現在のところ滝川・富良野方面から来た電車はここ東鹿越駅が事実上の終着駅になっている。ここから先の新得方面には走っておらず折り返し運転になる。

駅のホームや待合室はとてもきれいで現役の駅であるということを感じることができるが、掲げられている時刻表の向かって右側は「電車」、左側は「代行バス」であるということになんとも言いようのない虚しさに包まれる。

順序が入れ替わってしまったがこの前後には映画やドラマのロケ地として使われた2つの駅にも訪問した。

続く

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