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阿佐見綾香『電通現役戦略プランナーのヒットをつくる調べ方の教科書』PHP
副題が、「あなたの商品がもっと売れるマーケティング術」である。商品が売れないで困っている人は、是非読むべき本である。
はじめに「ヒットは「調べ方」が9割」を記されている。どこかで見たようなフレーズであるが、ヒット商品の秘訣は、正しい「ターゲット」と「セールスポイント」の2つを見つけることだという。
商品を売るプロセスの中に、ヒットをつくる「調べ方」のテクニックを取り入れることで、適切な「ターゲット」「セールスポイント」を早期に絞り込めるようになるという。
まず、「ターゲット」「セールスポイント」について仮説を出すことであるという。その仮説をグルグル回して仮説を検証していく。そのときにリサーチをする。そのリサーチの方法を書いているのが本書である。
顧客をセグメント化し、その中からターゲットを選び、また、その中から理想の顧客像ペルソナをつくる。ペルソナの本質的な悩み欲求(インサイト)を発見し、そのペルソナを役者として動かして、ターゲットとの接点を見つける。
ターゲットが商品やサービスの購買に至るまでのプロセスであるカスタマージャーニーについて、顧客の購買プロセスを明らかにする方法がわかる。
著者は両耳が難聴であったことから、調べ魔で、調べることが好きであったという。しかし、そんな著者でも、マーケットリサーチを使いこなすためには5年以上かかったという。そのため教科書をつくろうと思ったという。だから、本書を使い倒して欲しいという。
著者の調べ方のノウハウが詰まっている本書は、結構厚い本である。マーケットリサーチの教科書として推薦できると思う。なお、最終章は、リサーチにつまずいたら読む章であり、親切である。