福島正実記念SF童話賞贈呈式に行ってきました
2024年4月12日(金)に、福島正実記念SF童話賞の贈呈式があり東京に行ってきました。
贈呈式が行われたのは、神田神保町にある出版クラブビルです。
妻と一緒に出席しました。
著名な童話作家の先生方からお祝いと今後の執筆に関する激励のお言葉をいただき、身も心もやせ細る、じゃなくて引き締まる思いでした。
人生でこんなに褒められたことはありません。たぶん、結婚式で仲人さんがしかたなくほめてくれて以来でしょう。今度、こんなに褒められるのは弔辞でくらいでしかないでしょう。
さて大賞受賞者の仕事は、進行係の指示に従って壇上で恭しく賞状をいただいたり、花束を受け取って微笑んだり、講評や祝辞をかしこまって聞くことだけ、ではありません!
受賞者としてスピーチをしなくてはなりません!
いったい、いつスピーチの順番が来るのかと思っていたらドキドキしてパーティーの食事も喉を通りません。口に入れない限りは。
結局、スピーチをしろと命じられたのは、最後の最後でした。賞状をいただいたら、その場でスピーチかと思っていたら、こんなに引っ張られるとは思いませんでした。
で、どんなことを話したのかというと、こんな感じです。
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ご紹介にあずかりました、しろまめ(仮名)です。
このたび、福島正実SF童話賞大賞をいただきました。
審査委員の皆様、岩崎書店の皆様、またご列席の皆様に、深く感謝申し上げます。
前回は、佳作であったこと、また贈呈式がオンラインであったことが残念でした。
ですが今回は、晴れて大賞受賞者として、ここ出版クラブでの贈呈式並びに懇親会に出席できて、とても嬉しく思います。
受賞のご連絡をいただいたとき、勤め先に出勤していたのですが、にわかには信じられず、
「本当ですか? エクセルの表を一行見間違えて電話していませんか?」とたずねてしまいました。
実際に、一行間違えて電話をしたことがある人間でないと、出てこない質問です。
岩崎書店の方は、ぼくのような粗忽者ではありませんし、
「本当ですか?」という問いにも慣れていらっしゃるのでしょう。
落ち着いた口調で、
「大賞です」と繰り返してくださいました。
そんな心配をするくらいなら、よほど応募作に自信がなかったのだろうと思われそうですが。
自信の持てない作品で応募するほど、心臓の強い人間ではありません。
現に6年前の4月には、心臓冠動脈のバイパス手術を受けていたくらいです。
そういえば、それまでエッセイ公募中心に応募していたのを、童話公募へと切り換えようと決めたのは、その入院中のことです。
どういう心境の変化があったのか、童話になりそうな面白いことがあったのかも、今は思い出せません。
手術中は一時的に心臓を止めていたので、術後は生まれ変わっていたのかもしれません。
まあ、以上は余談ですが。
どこかの総理大臣も「スピーチが短くて苦情が来ることはない」と言っていました。
逆にいえば、スピーチが長すぎると苦情が来る、ということでしょうから、このへんで。
ともあれ、今回の受賞を励みに、いえ、励みというよりは良い意味でのプレッシャとして、福島正実SF童話賞大賞の名を汚さないよう、ますますおもしろい、子どもの心に届く作品を書いていく所存です。
本日は、ありがとうございました。
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どうもユーモアがなく、真面目一辺倒のガチガチ石頭みたいなスピーチですね。
もう少し、面白いことを言えばよかった。