見出し画像

小樽第三倉庫のイベントに行ってきました

小樽運河沿いに立つ「第三倉庫」です。1924年に缶詰用缶の保存倉庫として建設されました。現在は倉庫としての役目は終えており、一時は解体のハナシもあったそうですが、歴史的建造物として保存活用の道が模索されています。

なにしろ竣工が1924年、つまり今年2024年は100周年にあたる建物ですからね。

100周年を記念して10月12日(土)~14日(月)まで、KITAUNGA DISTRICT『第3倉庫と次の100年へ』として様々なイベントが行われました。
ぼくは12日(土)、作家の朝倉かすみさんの最新刊『よむよむかたる』のトークイベントを聴いてきました。

トークイベントは、朝倉かすみさんと、クリエイティブオフィスキューの代表取締役である伊藤亜由美さんとの対談形式。『おたるLOVE』として、小樽出身のお二人が楽しい会話を展開してくださいました。

地元の人でないと理解できないような、甘木中学出身だがその中学校はすでに何某中学と統合されて……などのローカルネタに始まり、小樽に来たらナルトのザンギを食べて欲しいとか、友達の家に遊びに言ったらナルトのザンギがおやつに出てきて驚いたなどのローカルネタがさらに盛り上がります。

もちろん『よむよむかたる』についても言及され、坂をのぼってふりかえると海が見える、ということを意識して書いてあるのだとか。なるほど、坂をのぼっていてふりかえると海が見える、ということはよくあります。もちろん、海が見えない坂もたくさんあるのですが、海が見える坂のほうが圧倒的に多いですから。

また小樽という古い町を書くことは、古いものと向き合うことでもあるのでしょう。古いものと向き合うと、想像力を刺激されるという言葉が印象的でした。

そう思って、(地元民にありがちで地元の観光名所に行ったことがないので)初めて入った第三倉庫の中の薄暗い雰囲気をしっかりと堪能してきました。


確かに古くて薄暗い倉庫の深い深い奥底を見ていると、吸い込まれそうな、なにかに呼ばれているような、誘いこまれそうな気分になるですね。