トップバッターは３割打者

何でも野球に喩える人がいます。
特に昭和世代のオジサンに多いようですね。
成功率が３０％なのを見て、
「３割打者なら立派なものだ」というような。

確かに打率なら３割で立派な成績ではある(らしいけど、よくしらない)。
しかしチームの勝率が３割だったら、それはどうなのか。
野球チームの勝率はよく知らないけど、全チームが勝率３割のラインで競い合うっていうのは想像しにくい。
計算が成り立つのかどうか。

ともかく「３割打者」は立派でも、相撲で勝率が３割（五勝十敗）なら番付はガタ落ちでしょう。
１００点満点のテストで３０点なら、赤点ギリギリか。

また、どんな行事であれ先頭の人を「トップバッター」と表現する人もいます。
野球でもないのに、どうしてトップバッターなんだろう？

ある音楽コンテストで出場者を紹介する時に「トップバッターは○×くん」とアナウンスしていました。
どこがバッターなのか？

もはや慣用句として定着してるのかも知れませんが、あまり美しい言い回しとも思えない。
それは、ぼくが野球に関心がないせいもあるだろうけど。

でも、こんなのは変だと思うよ。
「これより我が部隊は敵陣に突撃して玉砕する。トップバッターは甲二等兵だ！」
「サッカー大会優勝決定戦はＰＫ戦です。日本チームのトップバッターはデコ山選手」
「卒業証書授与、トップバッターは１組のＡクン」
「では、ご参列の皆様もご焼香をお願い致します。トップバッターは○○さま」

中には念のいった人もいて、「一番のトップバッターは」とか「最初のトップバッターです」なんていう人もいた。
「武士の侍が腹を切って切腹した」に勝るとも劣らない名文句であろう。

さて、ここで問題です。
あるチームのトップバッターが３割打者なら、チームの勝率は何割でしょうか？