ウアモウ絵本シリーズ@Kickstarter
ソフトビニールフィギュアのキャラクターと日本のアニメ美術を融合-UAMOUの冒険物語を世界中に届けたい
STORY
『ウアモウとふしぎのわくせい』
"Uamou and the Mysterious Planet"
ウアモウはピュアなハートをもった宇宙人の男の子。好奇心旺盛で冒険が大好き。自分の星から、宇宙へ飛び出した!
旅の途中、宇宙船が壊れてしまい「ふしぎの惑星」に不時着して……。
あたらしい世界、未知の生物にわくわくがいっぱい。待ち受けていた試練を乗り越えて、ついに手にした出会いとは!?
『ウアモウとおばけちゃんのふしぎなちから』
“Uamou and Boo's Wonderful Power”
冒険が大好きなウアモウはひとり旅の途中、宇宙船が壊れてしまい「ふしぎの惑星」に不時着する。
そこで謎の生き物「おばけちゃん」と出会う。
愉快な仲間たちと楽しい時を過ごすうちに、ふしぎなちからに導かれ森の奥へ……。
ウアモウは重大な秘密を知るのだった。
■私たちについて
私、根本峰希がたちあげたヤマビコハウスは、2019年1月にできたばかりのレーベルです。
いくつかの会社を経て、横浜アニメーションラボという日本のアニメーション制作会社に就職した私は、子どもたちに向けたアニメーションを制作したいという夢を持っています。ただ、アニメーションをつくるにはとても多くのお金が必要です。また、何より子どもたちが面白いと思えるキャラクターや物語が必要です。だからまず、絵本という形で原作をつくろうと考えました。
私は、絵本を作ったことはなく、ノウハウもありません。それでも、まずは進んでみようと、絵本づくりを一緒に取り組んでくれるクリエイターを探しました。
私は、自分がつくる絵本を、読者が小さいころだけでなく成長しても手元に置いておいてもらえるような、長く付き合える存在にしたいと考えます。そのため、3つのことを満たす必要があると考えました。
①どこか自分や周りにいる人に似てるかも、と思えるそれぞれに個性があるキャラクターがいること
②文字が読めなくとも、ページをめくるだけで楽しくなるような、力のある印象的なイラスト
③あえて、デジタルではなく紙を選択し、材質は極端に高価でなくても、手触りが良く長持ちするもの
世の中にあるいろいろな絵本を読み、クリエイターを探しているうちに、ふと、目を向けた先にあったステッカーにあるキャラクターに目が留まりました。それが、UAMOUでした。UAMOUは、まっしろでぷにぷにとした宇宙人の男の子。国内外にファンを持つキャラクターUAMOUは、クリエイターである高木綾子が生み出し、ソフビフィギュアとしても有名ですが、その起源は作者がイギリスで学生時代に書いたコミックスでした。そのコミックスには、セリフがなく、また、背景に色はありませんでしたが彼女の独特な視点で描かれた世界観に惹かれました。
今回、絵本を制作するにあたり、作家の高木さんと一緒に、絵本ならどう伝えられるかを考え新たにストーリーを構成しなおし、台詞をつけました。世界中の子どもたちに楽しんでほしいという思いからバイリンガルにし、また、日本のアニメーション手法よる背景美術によってカラフルな色彩の背景をもつ絵本としました。紙の素材感や装丁にこだわり、子どもはもちろん、大人がアートとしても楽しめる一冊になりました。
(こだわりの絵本ができる過程は、後述する作家高木綾子さんのインタビューの中でご紹介します。ぜひ、最後までご覧ください)
■リワードは?
キックスターターで支援をしてくださったバッカーへの感謝を込めて、本プロジェクトを記念したソフビフィギュアの植樹UAMOUと、第1弾、第2弾の絵本の印象的なシーンの複製原画、そして、植えると植物が育つシードペーパーによる作者からのサンクスカードをつけたスペシャルセットをご用意しました。
第1弾、第2弾、それぞれ、サイン本も含めたさまざまな組み合わせを用意しています。
●サイン入り絵本2冊 + 複製原画 (L) + ソフビ
●サイン入り絵本2冊 + 複製原画 (M) + ソフビ
※複製原画A~Dからお選びください。
●サイン入り絵本2冊 + ソフビ
●サイン入り絵本 1冊(シリーズ2) + ソフビ
●絵本2冊 + ソフビ
●絵本1冊(シリーズ2) + ソフビ
●絵本1冊(シリーズ1) + ソフビ
●絵本1冊(シリーズ2)
●絵本1冊(シリーズ1)
※すべてにリワードにthanks cardが1枚付きます。
※国内からの支援も可能ですが、海外ファンの方への販売先を目的としておりますので、国内で購入するよりも高額となりますことをご了承ください。
■なぜキックスターターにしたのか?
第1弾と、第2弾の絵本を、世界中の子どもに届けたいという思いで、まずは覚悟を決めて3000冊ずつ製本をしました。本はとても心を込めた自信作であり、海外にも届けたいのですが、絵本業界とは異なるアニメ制作会社にある出版レーベルの絵本の情報をお伝えする手段がありません。そのため、もし気になったらぜひ手に取って欲しいです。そして、もし気に入ったら、ご家族やお友達にこの本のことを伝えてください。それが私たちにとって、何よりの支援となります。
プロジェクトの収益は、配送費・プラットフォーム利用料の他、まずは第1弾、第2弾の投資のリターンとして確保し、利益が出たら、第3弾、そして、映像へとつなげていきたいと考えています。また、絵本、そして、アニメもまた多くの紙を使用するコンテンツです。そのため、現在、植樹団体の方と話し合いをして、一緒に新しい木を植えて、少しでも地球に恩返しができればと考えています。
<作家・高木綾子からのメッセージ>
この絵本は私がイギリス在学中に発表したコミック「Uamou From Another Planet(遠い星からやってきたウアモウ)」を元に、絵本として新たに形にしたものです。子供の頃から動物やロボット、宇宙人、妖怪といったものが好きでよく描いていました。ウアモウとおばけちゃんもそうして描いてきた中で生まれたキャラクターです。
原作のコミックには言葉がなく絵の描写のみでしたが、「UAMOU絵本シリーズ」では、日本語も英語もシンプルな言葉使いとリズムを大切にし、また、絵の中には、何度読んでも楽しめるような工夫をしました。自分自身と向き合い成長していくことの大切さ、心の支えとなる友との出会いのお話です。嬉しい時、気持ちが沈んでいる時、いろんな気持ちの時に読んだり、好きなページを眺めたり、いつもあなたのそばにいる友達のような存在の絵本になってもらえたら嬉しいです。
以下、高木綾子さんが2020年9月に日本で受けたインタビュー時にお話しした絵本に込めた思いです。
(季刊エス2020年9月15日版 ※一部抜粋)
—はじめに、オリジナルキャラクターの「ウアモウ」で絵本を制作することになったきっかけを教えてください。
高木 1作目『ウアモウとふしぎのわくせい』と、制作中の2作目『ウアモウとおばけちゃんのふしぎなちから』は、私がイギリスの学校に在学していたときに発表したコミック『Uamou From Another Planet (-遠い星からやってきたウアモウ-)』を元に、絵本として新たに形にしたものです。ヤマビコハウスさんとの素敵なご縁で、絵本として出版することができました。
―学生時代に描かれたコミックが原案としてあるのですね。絵本の形で描くときに意識されたことを伺えますか?
高木 原作のコミックは言葉がなく絵の描写のみでしたが、絵本ではシンプルな言葉使いとリズムを大切にしました。また英語でも読めるバイリンガル絵本として出せたのは楽しい挑戦でした。ビジュアル面では、主線のないタッチにしたという違いがあります。主線を描いたものも試してみたのですが、背景美術を描いてくださる宮野(隆)さんの絵とあわせたときに、主線がない方が合っていたんです。そこから、主線をなくして塗る方法を考えました。描く用紙も、キャラクターを切り抜きしやすいように色紙を使ってみたり、試行錯誤しながら進めていきました。
―ウアモウの絵本はアニメーションのように美術や撮影の方が入られているんですよね。
高木 そうなんです。撮影を担当してくださる泉津井陽一さんの存在も絵本には欠かせません。宮野さんの美術と私が描いたキャラクターをデータ上で合わせてくださるのですが、違和感のないようにタッチを追加してくださることもあります。とても頼もしく、信頼してお任せしております。キャラクター、美術、撮影という専門分野で分業しながら仕上げていくので、絵本としては珍しい手法だと思います。アニメーションのような作り方ですが、とても気に入っています。
―造形やイラスト作品で見ることの多いウアモウの世界観について知ることができるのが絵本の素敵なところでした。耳のアンテナを使うとテレパシーで会話できたり、体を変型するなど、ウアモウの色んな姿も見ていてとても楽しいです。
高木 ウアモウの生態は描き始めた当初から徐々に自分とともに成長してきたような気がしています。彼らはテレパシーを使って会話することができる種族なのですが、もともと人と話すことが苦手な自分の願望がキャラクターたちに数多く反映されているように思います。
―なるほど。色についても伺えますか? コミックは白黒の濃淡と柔らかい線画でウアモウを描かれていましたが、絵本はフルカラーですね。
高木 原作のコミックを描いていたときに私の頭の中にあったイメージは、無彩色で色味は無く、ずっとダークな世界観のものでした。ソフビ作品のイメージですと、カラフルな印象だと思うのですが、世界観に色をつけようと決めたのは、絵本を描くことになってからです。宮野さんに美術を描いていただけることになり、イメージ共有のために植物などの資料を準備するなかで、色について考えていきました。
―そうだったのですね。実際に印刷されたものをご覧になられていかがでしたか?
高木 ブックデザイナーの佐藤亜沙美さんがご提案してくださったのですが、印刷する紙によって色が異なることが刺激的でした。原画の色やデータはもっと鮮やかなのですが、好みは少し沈んだ色なんです。絵本は見せたい色や好みにあう用紙を、印刷テストを行って決めました。
―紙の本ならではの試行錯誤や感動があったのですね。
高木 絵本の制作は子供の頃からの夢でしたので、絵本が完成したときはいろんな思いが込み上がってきました。絵本の背景美術を宮野隆さんに担当していただきましたが、宮野さんがこれまでに手がけられてきた数々の作品を思い浮かべると、恐れ多い気持ちで震えがきました。同時にこの大変貴重なご縁に感謝の気持ちでいっぱいになりました。絵本を作る上でとても珍しい取り組みだったため、初めは緊張していたのですが、宮野さんに描いていただいた背景美術と、私が描いたキャラクターや生き物たちがとてもよく馴染んだのでページが出来上がるたびにワクワクしました! 作画以外の部分でも、ブックデザイナーの佐藤さんと一緒に表紙や見返し、使用する紙など、製本にもこだわって作れたことが嬉しかったです。
―もうすぐ2作目も発売となりますね! 『ウアモウとおばけちゃんのふしぎなちから』についても伺えますか?
高木 ウアモウと不思議の惑星の生き物たちとの関係性の変化や、ウアモウとおばけちゃんの絆を描いています。今回は絵本の絵の中には、何度読んでも楽しめるような工夫をしました。また、1作目とは違った物語の見せ方や仕掛けのページも楽しんでいただけたら嬉しいです。2作目の宮野さんの美術も拝見したのですが、とても素晴らしいです。時間の経過で地面の色を変える設定を作ってくださったり、1作目以上にパワフルな印象を受けております。
―立体のウアモウは日常生活に寄り添ってくれる愛らしさがありますが、絵本は、ウアモウたちのキャラクターを深く知ることができるのが魅力だと思います。どちらもウアモウの世界に欠かせない作品になっていると感じます。
高木 絵本づくりの楽しさはたくさんありますが、ウアモウとおばけちゃんのいろんな表情や体の動きをたくさん描けることがその1つです。私自身も描いていて、あっ、こんな顔もするんだ! こんなポーズもできるんだ! と驚くことがあります。絵本を通して、キャラクターたちに愛着を感じていただけたら嬉しいです。
―ウアモウが生まれたのは学生時代ということですが、やわらかくて少し不思議なビジュアルはよく描かれていたのでしょうか?
高木 両親がジュエリー職人ということもあり、ものづくりがとても身近な環境で育ちました。主な遊び場が両親の工房だったこともあり、いつも絵を描いたり、オブジェを作ったりしていました。子供の頃から動物やロボット、宇宙人、妖怪といったものが好きでモチーフとしてよく描いていましたが、ウアモウを描き始めたのは14歳くらいのころです。
―ウアモウはどんなキャラクターですか? 性格や暮らす世界についてお聞かせください。
高木 ウアモウは惑星ウーに住む男の子で、真っ白な体につぶらな瞳。ぷにぷにした耳のアンテナを使ってテレパシーで会話することができるというキャラクターです。好奇心旺盛で冒険が大好きなので、物語は主に彼の冒険の旅のお話です。
―ウアモウと一緒にいるおばけちゃんは、絵本でウアモウを見守っていました。どんな存在としておばけちゃんは生まれましたか? 生まれたときとの関係性に変化があれば、あわせて知りたいです。
高木 ウアモウが不時着した惑星で出会ったおばけちゃんはマイペースでふわふわしているけど、いざという時は頼りになるウアモウの勇敢な相棒です。ウアモウもおばけちゃんも、それぞれ無意識のうちに描くようになったキャラクターでしたが、いつの頃からか一緒に描くことが多くなっていき、原作のコミックで彼らの出会いを物語にすることができました。
―どのように絵本の作画を進めて行くのか教えていただけますか?
高木 はじめに鉛筆でラフ画を描きます。ラフ画から下絵を描いていくのですが、この下絵が宮野さんにお願いする美術の大きなガイドラインになるので、1つ1つのラインをかなり慎重に描きます。その後、ウアモウとおばけちゃん、そのほかに登場する生き物たち、キャラクターに付随する植物などの彩色をしていき、その後に彩色の無い白黒のページを仕上げます。同時進行で、出来上がった合成ページの確認作業と調整をして、最後に色味の調整確認をするという流れです。
―ウアモウはソフビやぬいぐるみなど、造形の素材によって様々な質感に変化します。絵本や原画作品では、ザラッとしたテクスチャーをつけているのが印象的です。ザラッとしたタッチをつける効果や面白さについて伺いたいです。
高木 ウアモウもおばけちゃんも白いキャラクターなのでなるべくのっぺりとしないように意識して描いています。画用紙のテクスチャーを生かすために絵の具の乗せ方を工夫したりもしています。例えば、わざと水分のない絵具でカサカサと塗ったり、綿棒や指を使って色を伸ばすこともあります。それと、体から落ちるカゲは、1作目は絵具でしたが、2作目は鉛筆でつけました。ふわっと濃淡がつくので気に入っています。
―よく使用するお気に入りの色、ウアモウを描くときに欠かせない画材をお聞かせ下さい。
高木 無彩色が好きで、自分の生み出すキャラクターも、モノクロやグレイッシュトーンの子が多いです。白と黒でしか表現できない深みが好きで、自分の原画作品にはあまり鮮やかな色調は使わないことが多いです。画材で一番好きなのは鉛筆です。キャンバス原画の作品を作る時はアクリルガッシュを使うことが多く、今回の絵本も鉛筆とアクリルガッシュで描いています。ターナーの絵具は一番使い慣れていることもあり、今回の絵本にも使用しました。
《絵本に登場するキャラクターたち》
ウアモウ / Uamou
惑星ウーに住む男の子。テレパシーを使えたり、変身することができる。絵本はウアモウが乗る宇宙船が知らない惑星に不時着するところからはじまる。
おばけちゃん / Boo
ウアモウのことが大好きで、いつもフワフワと浮きながら見守っている。マイペースだけれどいざというときには勇敢で頼りになる相棒。
ヘビのような大きい生物 / Humongous Serpent
高木 大きな蛇のような生物「ビへ」は描いていてどんどん愛着が湧いたキャラクターのひとりです。1、2作目両方の絵本に登場します。表情やウアモウとのやりとりから、絵本には描かれていない彼らの物語を想像して楽しんでいただけたら嬉しいです。
モフモフした猫のような生物 / Fluffy Feline
高木 猫のような生物は、私が生まれた時からずっと横にいた猫と今うちにいる猫が自然と合わさって生まれてきたキャラクターです。
カラフルな水中生物 / Colorful Sea Creature
高木 水中の生物については、シンプルだけど、どこかいびつで不思議な色調の、地球上に存在しない水の生物を意識して描きました。普段あまり魚を描く機会がないので、とても楽しく描けました。
《絵本 UAMOUができるまで》
①原案コミック
高木さんが学生時代に発表したUAMOUのコミック。絵本を作るうえでの物語や世界観の元となっている。
②プロット・アイデア帳
改稿を重ねて作られる絵本。レイアウトと文字を入れたプロットや、ウアモウの細かなポーズのメモなどがファイルにまとめられている。
③清書・彩色
・鉛筆で下絵を描いたあと、アクリル絵具で彩色していく。
・用紙の凹凸を生かした質感のある濃淡。筆の水分を少なくして、カサカサした筆先で色を塗るそうだ。よくみると絵具の厚みも感じられる。
・地面に落ちるビヘのカゲは鉛筆で描かれている。やわらかく色が乗るのが良いとのこと。
・高木さんが描いた2作目の原画。クリアファイルに1枚ずつ保管されている。グレーの用紙を使うのは、ウアモウやおばけちゃんが白い姿をしているため。
④背景の作画
背景はアニメ美術(『ルパン三世TVSPシリーズ』美術監督、『LUPIN the Third ~峰不二子という女~』美術設定など)を描く宮野隆さんが手がけている。宮野さんもアナログ画材で描いているが、パーツごとに描いて組み合わせてデジタルで仕上げている。
・切り抜きしやすいように背景を黒くして彩色している。
・鮮やかな地面。やわらかな木漏れ日が印象的。
・カラフルな柄を入れた幹が並ぶ林。合成時に地面と根元を馴染ませている。
⑤合成して完成
高木さんのウアモウ&ビヘと宮野さんの林を描いた背景が合成された状態。キャラクターと美術を合成するのは、撮影担当の泉津井陽一さん(スタジオジブリ作品や『電脳コイル』では撮影監督を担当)が務める。単純に重ねるだけではなく、絵として違和感がないようにタッチを加えたり、色も整えているそうだ。
―最後に高木さんがこれから挑戦してみたい分野や表現について教えていただけますか。
高木 ストーリー性を大切にしながらUAMOUはライフワークとしてずっと続けていきたいと思っています。いつかアニメーションにも挑戦したいです。
▼キックスターターのページはこちら
※国内からの支援も可能ですが、海外ファンの方への販売先を目的としておりますので、国内で購入するよりも高額となりますことをご了承ください。
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