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東広島の整体院「笑凛庵」さんに、インタビュー動画を撮らせて頂いた経緯と、私の治療体験記

 こんにちは、やまのうえのきのこです^_^ お久しぶりです。あるいは、はじめまして。

 実は、わたくし、一昨年の年末に、東広島市にある整体院、笑凛庵(しょうりんあん)さんに、インタビュー動画を撮らせてもらえないかとお願いして、ご快諾頂いたので、4か月くらいかけて、Youtubeにインタビュー動画をこつこつ上げさせていただきました。

 それが、こちらのチャンネルです⇩

 インタビュー中は、とても楽しく、インタビュアーとしてド素人の私のたどたどしい質問にも、時には笑いを交えて、時には真面目に真剣に、答えてくださって、とてもありがたかったです。
 30本以上動画を撮らせて頂いて、お互いに、まあ、なんとなく聞きたいことも言いたいことも喋り尽くしたかな、というところで、ひと段落いたしました。

 でも、そういえば、「どうしてインタビュー動画を撮ろうと思ったのか?」とか、「どのようにして笑凛庵さんと出会ったのか?」、など、よく考えてみると、説明していないことがたくさんあったので、今、こうしてあらためて振り返りの文章を書こうと思ったわけです。

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 私の他の記事を読んでくださった方は、ご存知だと思いますが、わたくし、小さい頃から、自律神経が弱いと申しますか、原因不明の体調不良が多くて、小学校の頃から、頻繫にやってくる腹痛に悩まされて学校を休みがちだったり、中学では体調を崩して不登校になったり、大学では卒論で病んでメンタルヘルスに通ったり…、と、けっこう社会不適応ぎみの人間なのです。

 そして、小学校・中学校の不調は、なんやかんやで、入院したり、休んだりしている間に、なんとなく治っていったのですが、大学卒業間際の、メンタルの不調を伴う体調不良が、ひどく長引きまして、これが大変だったのです。
 「休めばいいのだろう」と思って、布団に横たわっていても、鬱々とした考えが止まらず、疲労が回復しない、食欲もわかない、異常なほどに汗が出る、風呂に入ってものぼせる…。なんだか、自分の身体が、これほど頼りないものと感じられたのは、はじめての経験でした。
 大学生の当時は、地元から離れて一人暮らしだったので、誰かに看病してもらうとか、そういうこともできず、この体調不良をどうやったら治していけるのか、自分でも見当がつかず、混乱していました。
 頼りの大学のメンタルヘルスも、「絶対自ら命を絶っちゃダメだよ、約束してね」と言われ、まあ、とても善良な精神科医の先生だったのですが、毒にも薬にもならないようなカウンセリングが続いて、ひょっとしたら次回の予約を取ることで自殺抑止くらいの効果はあったかもしれませんが、回復の決定打にはなりませんでした。

 そんな長引く体調不良の中、私は、「もし良い整体院があったら、行ってみたいな」と考えていました。
 というのも、私は、実は、野口整体の創始者、野口晴哉(のぐち はるちか)の大ファンで、仮にまだ彼が生きていたら、野口整体の施術を受けてみたいのになあと常々思っていたのです。
 ご存知ない方のために説明しますと、野口晴哉は、伝説的な整体師で、といいますか、「整体」という言葉を作ったまさにその人でもありまして、20世紀前半の頃から、西洋医学では対応できないような患者さんも、次々に治していき、摩訶不思議、東洋医学の神秘! …みたいな人だったのです。
 雑な説明ですみません。詳しく知りたい方は、著作をあたってみられるといいと思います(ちくま文庫から出ています)。
 そんなの、よくいる「お手かざし」的な、怪しい奴じゃないの? スピリチュアルなやつでしょ、病人相手にお金儲けをするなんて、悪い人間がいるものだね…と、思う方もいらっしゃると思います。まあ、確かに、一部には、そういう悪い輩もいますし、自分には奇跡の力がある! と思い込んでしまった、善意のかたまりの悪人だっています。
 でも、私の考えでは、ですが、確かに科学ではうまく証明ができていないし、他人が真似しようとしても簡単には真似ができなくとも(要は、再現性がなくても)、治療の達人と評判のご本人については、確実になんらかの治療の技術があったのではないかと踏んでいます。火のないところに煙は立ちませんし、プラシーボ効果にも限界があると思いますから。しかし、残念なことに、そういう名人芸は、伝承するのが困難なので、同じ療法・技術を使う治療者であっても、創始者と同様の治療効果や実績をあげるのは難しい…。ということではないか、と思っています。
 なので、私は、野口整体に行く気には、なんとなくならなかったのです。野口晴哉本人の治療が受けたいのであって、弟子たちの腕前はいかに…。ということです。もちろん、お弟子さんの中にも、確実に技術を継承していらっしゃる方はいるのでしょう。しかし、なんといっても玉石混交で、本当に治療効果の高い人に、治療をお願いできる人は、ほんの一握りの幸運な人だと思います。

 西洋医学は、「標準医療」というものがありまして、どんなお医者さんでも、一定のクオリティーの治療ができるように、という仕組みが作られていますが、代替医療・民間医療にそんなものはありません。治療者の腕は、自分自身で見極めなければならないのです。(本当は、西洋医学のお医者さんでも、人によって腕は色々なのですが…。)

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 パソコンで、通える範囲の整体院を探していた時に、たまたま目に入ったのが、笑凛庵さんのHPでした。

 色々な整体院を探していく中で、「病気も治りますよ」なんて書いてある整体は、ほとんどないということが分かりました。そう、整体の始まりは、「病気治し」でしたが、現在の整体院はそんなことはありません。西洋医学の整形外科の下請けみたいなものや、骨折や怪我を治すもの、骨盤矯正などなど…。どれもパンチに欠ける、といいますか、野口晴哉の偉業を知っている者からすると、志が低すぎるというか、治療できる範囲が狭すぎるものばかりでした。まあ、薬事法とかで、あんまり誇大広告はできないのも分かりますが…、それにしても、治療実績のスケールが小さすぎて、体調不良でしんどい身体を、わざわざ引きずっていくほどの魅力は、感じませんでした。

 しかし、東広島の整体院で、一軒だけ、あやしげな雰囲気のただようHPがありました。それが、笑凛庵さんです。

 今は、HPも改装されて、「お客様の声」のページがなくなっていますが、当時は、迫力のあるレビューがたくさん載せられていました。癌が見つかって、食欲も元気もなくなっていたけど、施術を受けた後に食欲がもりもり湧いてきて、久しぶりにご飯が美味しく食べれた! とか。評判を聞いて、隣の県からやってきたけど、検診で見つかった腫瘍が小さくなっていた! とか。西洋医学の常識からすると、ありえない! と目を疑うようなことが次々に起こって、もうびっくり! という、お客さんのよろこびが、文章から直に伝わってくる、生き生きとした感想が、たくさん並んでいたのです。

 本当かな? と思いました。だって、あやしいですし(笑) 金の棒で押すだけで、そんな、治るものなのでしょうか? 治療費も高いし…(当時は、1回9000円でした!※現在は違うみたいです)。

 でも、半信半疑だったのですが、すっかり興味が湧いてしまったのです。奇跡のような劇的な改善が一度も起こったことのない整体院に行くより、なにかそういうことが起こることもあるらしい整体院の方が、行ってみたくないですか? もし、騙されていたとしても、これ以上体調が悪くなることはないだろうし(たぶん)、お金が無駄になったとしても、社会勉強になったと考えればいいだけです。

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 それで、一念発起して、勇気を出して予約を取ってみました。

 いえ、本当は、その予約のメールすらも、なかなか入れられず、ずっと悩んでいたのですが、姉との電話の中で、「気になっている整体院があるけど、予約する勇気がないんだよね…」と言ったら、「いいから、ぐちぐち言わず予約しろ! 10分後、本当に予約したか、確認の電話するからな!」と言われて一方的に電話を切られ、しぶしぶ重い腰をあげました(笑) 本当に、心身が弱っている時というのは、今までにない行動パターンに出るということが、本当に難しくて、それで治療にアクセスするのが遅れてしまったりするのですよね…。この面倒くささを乗り越える、何らかのきっかけ、勢いというものが必要です。

 そして、どきどきしながら、お店に行ってみたところ、とても雰囲気がある整体院で、整体院の先生(笑凛さん)も、穏やかな感じで迎えてくれました

当時の笑凛庵さんの内装(現在は改装済み)

 私は、人見知りというか、人間ぎらいというか、とにかく人と接するのが苦手なのですが、笑凛さんは私のその分厚い心の壁をものともせず、穏やかで落ち着いた雰囲気の中、私の主訴をきき、施術に移りました。

 施術中も、「この棒で押すんよ~」と説明しながら、こちらのペースを大事にして進んでいくので、嫌な感じがまったくありませんでした。体育会系のスキンシップが大の苦手の私でも、特になんのストレスもないまま、施術がすすみます。

 「この棒で電気を抜いているんよ~」「邪気(電気)が抜けると、棒を伝わって手にびりびり来るんよ~」と、いろいろ解説しながら、背骨やら、頭やらを押していきます。痛みも特にはないです。(後で聞いたら、身体が悪い人ほど、押されても痛みを感じないらしいです。ふつうは、押されてびりびり来たりじわじわ来たりするらしい。)
 会話をしながら、こんなので本当に効くのかな? と思いながら、ぼんやりしているだけで、施術は終わりました。

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 ところが、整体からの帰り道に、もうすでにその効果に気づきました。

 身体が、軽い!

 身体が軽いのです。来る前までは、ちょっと歩くのもしんどくて、ひょっとすると整体院にたどり着く前に力尽きるのではないかと不安がよぎるくらい、重かった身体が、すいすい動くのです。まるで、無重力なんじゃないか、というくらいに。

 そうか、体調を崩す前は、そういえばこんな感じだったんだな、と懐かしく思いました。もうずっと身体が重く、だるく、しんどかったので、それがあたりまえになってしまっていたのです。でも、本来は、こんなに身体は軽いし、楽に動くんだ、と思いました。

 そして、鬱のせいか働きの鈍くなっていた脳も、すっきりと澄み渡った気分でした。目の前が明るい、というのは、比喩ではなく、実際に目に映る景色が鮮やかなのです。そして、思考もはっきりしてきて、逆に、今までが頭にモヤがかかったような状態だったんだなと気づきました。

 こんなことなら、もっと早く行っていれば良かった、と思いました。そのくらい、効果が劇的だったのです。

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 笑凛庵さんの施術が効くのだ! と分かって、回復の希望が見えてきました。
 一番こころ細いのは、有効な回復の手段が分からない、ということです。ただ寝ているしかない、でも、寝ているだけでもなかなか治らない、どうしたらいいのか分からない、誰に頼ればいいのか分からない。この、分からない、という状況が、いちばんつらい、と思います。

 しかし、私は、幸運なことに、自分の症状を改善することができる治療法に出会えました。病んでいるのが、常態化してしまって、もう元気だったころの感覚を忘れていた私に、もう一度、健康な体の体感を思い出させてくれました。
 そのお陰で、私は、「今は調子が悪いから、しばらく休まなきゃ」とか、「今日は体調がいいなあ」とかが、分かるようになりました。それで、休むべき時に休み、動くべき時に動く、という自分の身体のリズムを取り戻していったように思います。

 もちろん、長年かけて崩した体調は、一直線には回復しませんでした。やはり、一進一退、また悪くなったり、また良くなったり、いくつもの体調の波に揉まれながら、長い時間をかけて(まあ、1~2年くらいでしょうか)、だんだんと活動量が増えていき、ふつうの健康的な生活ができる日が増えていきました。

 そして、元気を取り戻していくと同時に、生来の好奇心も蘇った私は、笑凛庵さんの施術の秘訣が知りたくなったのです。

 笑凛庵さんの施術に、本当に治療効果があるということは、なにより、自分の身体で実証済みでした。しかし、その技術は、西洋医学のように体系化されたものではありません。この、治療のコツを、インタビュー動画を通じて、記録に残せたら? そうすれば、ひょっとしたら、この奇跡的に存在している整体師の技術が、失われることなく後の世代に引き継げるのではないか…? そう思ったのです。あわよくば、ですが。

 こういった理由で、私は、笑凛庵さんにインタビューを申し込みました。そうしたら、意外なことにご快諾いただき、動画もたくさん撮らせていただけました。いろいろと、ぶしつけな質問をしたり、なんとなく的を得なかったり、ご苦労をおかけしましたが、施術の技術的な面や、心構え、日々の生活における思考法の面など、さまざまな切り口からインタビューをしてみたつもりです。

 この世の中には、せっかくお医者様を頼っても、けんもほろろに対応され、にべもなく治療を断られた難病・奇病の患者さんがたくさんいらっしゃいます。私は、そのひとつひとつを詳しく知らないので、あまり大げさなことは言うことができませんが、そのような、出口の見えない疾病で苦しんでいらっしゃる方や、そのご家族にとって、少しでも参考になるインタビュー動画が撮れていたら…、と願うばかりです。

 ということで、もしよかったら、動画の方もご覧になってみてください。そして、今後は、より多くの人に「整体の極意」について知ってもらうために、noteにインタビューの文字起こしと、私自身の編集後記のようなものを書き連ねていこうと考えていますので、もしよかったら、引き続きそちらの方も読んで頂けるとうれしいです。

 それでは、長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。また、次の文章でお会いしましょう。

2025年1月23日
やまのうえのきのこ

(第1回インタビュー書き起こしはコチラ⇩)

 


(Youtube動画の方もよろしくお願いします!⇩)

 


 
⇩笑凛庵さんへのお問い合わせは、HPよりお願いします。


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やまのうえのきのこ
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