【前編】リバースノーケリングをすゝめない
ここ数年ハマっているリバースノーケリング。僕は普段は水量が少なく浅い川で生き物の観察を目的にリバースノーケリングをしていることが多いですが、様々な川でリバースノーケリングをして気づいたことや素晴らしかったことがあったので書き残しておきます。
※書き残しておきますが推奨はしません。自己責任の遊びです。川に遊びに行く際はライフジャケットを着用し、上流の雨や増水情報を逐次チェックしましょう。
前編は装備編です。全然楽しさは伝わらない記事ですが、楽しさより前に準備と覚悟を伝えたいのです。
最低限必要な装備
・スノーケル&マスク(目と鼻がつながったタイプのゴーグル)
・ドライスーツorウエットスーツ
・グローブ
状況により必要orあると良い装備
・フード
・ウエイト
・フィン
・カメラ
・ヘルメット
ひとつずつ解説していきます。
最低限必要な装備
・スノーケル&マスク
水中で生き物の観察や障害物を確認するのにマスクは必ず必要です。スノーケルも水面に顔を付けながら呼吸をするために必須です。というかスノーケルなかったらスノーケリングになりませんね(笑)水生昆虫のハッチ(一斉孵化)にあたるとスノーケルから喉に向かってダイレクトに虫が入ってくるので排水溝ネットを被せると快適です。ダサいけど。
・ドライスーツorウェットスーツ
海でスノーケリングをする際はどちらも着用しない場合も多いと思いますが、リバースノーケリングの場合はどちらかの着用を強く推奨します。理由は大きく3点あります。
・1つ目は体の保護です。基本的に流される遊びであるリバースノーケリングにおいて倒木や岩などの障害物に衝突する事は普通ですがその際に体を守る役割です。
・2つ目は浮力の確保です。川はその見た目以上に複雑な水の流れがあり、水泳の上級者でも下向きの流れによって水に沈められてしまうことが多々あります。ドライスーツやウェットスーツによって浮力を確保することで安心して楽しむことができます。
・3つ目は保温です。夏場、気温が高い中でリバースノーケリングを行う際でも川の水は冷たいことが多いです。1時間も流水に浸っていればある程度の温度のある川であっても体の芯まで冷えてしまいます。また途中湧水地点や冷水の支流などがあり急激に温度が変化する場合も少なくありません。
以上3つの点からドライスーツまたはウェットスーツの着用を推奨します。また3つの点に共通のこととしてウェットスーツの場合は必ずブーツを着用し、地肌がでる面積を極力減らしておきましょう。
・グローブ
手の保護と保温が目的です。流れている川でその場に留まるには何かを掴む必要があります。岩であったり流木であったりしますが、その際に素手だと手を切ったりグリップが足りない事があります。倒木や岩を避ける際にも必要です。また手がかじかむと集中力が切れたり安全確保の動作に支障がでる場合があります。
以上の3点(マスクとスノーケルを分けたら4点)は必要最低限の装備です。これを着用しないでリバースノーケリングをするのは自殺に近いです。またこの3点のみで入れる川は流れが緩やかでかつある程度深さのある川だけです。
状況によって必要orあると良い装備
・フード
これは基本的には寒さを凌ぐためのものです。水中で失われる体温の75%が頭から失われるとも言われており、寒さを凌ぐ上でフードは欠かせません。水に入ったときに冷たいなと感じなくても、できるだけフードは着用したほうがよく、寒さ対策以外にも頭部を保護する役割も多少は果たしてくれます。
・ウエイト
水中で生物を観察する場合はウエイトを着用すると安定性が増します。また少し深いところへと潜ることができるようになり、楽しみも増します。ベルトタイプが主流ですが腰が痛くなるのでベストタイプと足輪タイプで重さを分散させるという手もあります。ただし、当然ながらウエイトを着用すれば浮力は減るので初心者のうちと、長い距離を流れる場合は着用しないほうがよいです。
・フィン
リバースノーケリングは基本的に川の流れに逆らわずに流れる遊びなのでフィンはなくても楽しめますが、対岸へ素早く移動したり少しだけ上流へ戻りたいシーンなど、着用するとより楽しめます。川が流れているので推進力は不要、小回りが効くフィンがおすすめです。ブーツやドライスーツを着用することが前提なのでフルフットフィンではなくストラップフィンを選びましょう。
・カメラ
水中で起きる様々なことを記録したい!そんなときはカメラを持っていきましょう。軽くて小さく衝撃にも強く生物を綺麗に撮ることができるオリンパスのTGシリーズがおすすめです。海外のリバースノーケラーやリバースイマーの中にはGoProを頭に着けている人も多くいます。
・ヘルメット
初めて行く川や流れの強い場所がある川では必ず着用しましょう。岩や倒木に頭を打ち付けられて気を失えば即溺死するのがリバースノーケリングです。油断大敵です。
以上が基本的な装備です。フィンワークやスノーケルの使い方、マスクに水が入った際のクリアの方法など最低限のスノーケリング技術がなければリバースノーケリングはできません。穏やかな海や湖でスノーケリングをマスターした人だけが次のステップとして楽しめる遊びです。
大事なこと
流れる川で足をつったら?
マスクが浸水して前が見えないのにどんどん流されていったら?
水から顔をあげようとしたら倒木が覆い被さっていたら?
本当に危険だらけです。安全確保が第一です。でもそれを超えた先に本当に素晴らしい世界が待っています。次回はリバースノーケリングの楽しみ編をお届けします。
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