今日の利き手ぬぐい
薄くて触り心地がよい。湿るとくったりとしてきて手に沿ってくる。毎日持ち歩いていたい手触りのひとつ。
亜麻色の地に山鳩色の文様いったところでしょうか。いろんな柄が規則的なような不規則的なような感じで並んでいて、遠目で見た時は最初は縄文土器の火炎紋様かと思いました。特に写真右側の青海波の手書き感が縄文式に感じたのかも。ん〜、よく見たらいろんな和柄をレイアウトしたものでした。桐生手ぬぐい製です。他の手ぬぐいも、ベースに古典柄を使っていて地味なようで激しいようなアバンギャルドなデザインもたくさんありました。桐生とはそういう土地柄とのことです(笑)。
桐生には最近ご縁があって、桐生手ぬぐいを二本(どちらも未紹介)いただいてました。そのうちの一本を頂いた方から桐生の八木節祭りに誘われ、踊ってきました(笑)
仮面舞踏会の全然格好がついてない輩が私です。首からかけているものも勿論手ぬぐいです。
桐生は絹織物が盛んな土地で、紀元700年から街の歴史が残っています。そして元弘3年(1333年)に新田義貞が鎌倉倒幕のために挙兵した時も、慶長5年(1600年)の関ヶ原で徳川も、桐生の旗をたてたのだそうです。そして第二次世界大戦での焼失から免れました。今も街に沿って流れる桐生川、目の前にせまる山並みの気配、古い蔵や町並みのなかで盛大に行われるお祭りなど、ずっと昔からの時間と、そして人と文化と自然の連続性を感じる土地でした。
そして
踊っている最中、古い蔵を使ったかき氷屋さんがありました。これです。今回最もかっこいいと感じたのはこのかき氷屋さんの暖簾になっている手ぬぐいです!シンプル!下半分の真ん中に町名『貳街』が入っていて両翼に菊紋様を散らす。全体的に余白が多い潔いデザイン。この手ぬぐいを頭にかぶると、ちょうど町名がおでこのあたりになるようにデザインされてるのではないかなぁ。なお、この手ぬぐいはお祭りの時に町内会の若人集に配布されてるとのこと。その日、その時、その場所で縁があるからこそ手に入る。店のひとは、係の人に言えば貰えると思いますよ〜、なんてお言ってましたが、どこで配っているかもわかりませんからね…残念。
ほかにも手ぬぐいはたくさんゲッツしたのでそれはまたいずれ。
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