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人生という農作業  (樹)


人生ってのは、農作業と良く似てる


何も無い原野、砂漠、肥沃な大地


生まれた環境と同じで、そこを畑とするにも、そこからもう、差がつく


土地を開墾して、耕し、種を蒔く


蒔いた種が全て芽吹くわけではない


芽が出て、さあ、それからが大事



土地が乾かないよう、水やりを欠かさず、雑草が生えればそれを抜き、枝か折れれば副え木をして、、、

誠に、手がかかる


そして花が咲いても花自身だけでは受粉が出来ぬ


蜂や蝶に蜜を与えることで受粉をして、ようやく実がつく


しかし、その実も鳥や獣や虫などに食われ、蝕まれ、実りを迎えることが出来る果実はこれまた少ない


「ああ、やっと出来た、実った」と、喜び収穫してもなお


美味いとは限らない(笑)


甘みが足りぬ、渋い、などと食う者の味覚で、その優劣が決められてしまうのだ



それは無駄か?


いや、それは断じて違う


美味かろうが、渋かろうが、苦かろうが、その実の中には、紛れもなく次へと繋がる種がある




実りとは、次に繋がるための種を宿すためでもあるのだ




「次へ」


それが、そのための道を歩き、紡ぎ、伝えていく


種は誰の中にもあるのです


諦めては、あるくことをやめてはいけない





(某)(樹)


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