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【ヨーカドー、ネットスーパー事業から撤退】

やれ「買収額は7兆だ」、「スーパー部門を切り離せ!」、「名前が変わればタダの『セブンホールディングス』そこにアイはあるんか?」など、ヨーカドー関連のニュースが飛び交っている。

こんな会社を売り買いするような大きな話はひとまず置いといて、私が興味があるのはこの「ヨーカドーがネットスーパー事業から撤退」というニュース。

早晩コンビニ事業を柱とする「セブン&アイHD」から切り離し、(今後も株は保有するとは言うものの)、別会社として上場を目指すスーパー部門。

ファンドへ売却する前に、不採算あるいは売却先から指摘される様な事業はキレイにしておきたいとの意向か?

早い話、利益が出ていれば止めることはない。
ヨーカドーのネットスーパー(アプリや電話で注文〜最速即日配達)は、田舎の「買い物困難地域」の需要とは違い、「仕事が忙しくて買い物に行けない」とか「重いものをマンションの上階まで運べない」等、消費者の買い物の幅を増やし、競合他社との差別化のために実施していたものだ。

しかし今では、多くの大手スーパーや中小スーパーまでが、この「御用聞き」とも言えるサービスを展開しているのだ。そうなると黎明期の「ヨーカドーの宅配なら信頼できる!」の意味合いも薄れ、次第に売り上げも頭打ちだったはず。

☝️では店が無いような地域なら、「ネットスーパー」や「移動販売」は儲かるのか?と言う疑問がおありだろう。

日本各地で買い物弱者向けの移動販売を担う『とくし丸』という事業もあるが、利益を考えれば厳しいと言われるし、地域に貢献する覚悟がなければ継続は難しいと察する。

👤私の拙い経験と実績から言わせてもらえば、「例外なく」事業として利益は出ない。「成り立たない」とは言わないが、とても人に勧めたくなる事業とは思えない。

☝️立地を厳選し、設備に金をかける業種(スーパー)が、店を飛び出して商売することは、「宅配」や「移動販売」に関わらず利益を出すのは難しい。それゆえに初めから店舗を持たない『コープ』の宅配には勝てないのだ。

👤移動販売車・御用聞き・テレビ電話を使っての配達と見守り…、考えうるものは全てやって、今では会社も無くなった私の意見である。もちろん私の経営手腕の無さが原因なのだが_| ̄|○


【儲からないことを、社会貢献などと格好つけてやるヤツはバカである!】→私の本にも太字で書いた言葉だ(^^;

☝️大手企業のネットスーパー、今後需要が増えることは明白である。ただしこれを採算ベースに乗せるのは大変なこと。高くも売れないし、配送料もライバル社以上は取れない。

社会貢献や消費者の不便を解消するための「価値ある事業」と企業の利益は、得てして「正比例」しないものだ。ヨーカドーがそれを証明してしまった。



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