【毎年恒例「マグロ初競り」】
もともと魚屋に生まれた私は、毎年魚市場が始まる1月5日が真の「仕事初め」の印象が強い。
今では風物詩となった「マグロの初競り」、すしざんまいなどの寿司店や外資なども参加し、最近では億を超える「ご祝儀相場」で価格も高騰。ワイドショーでは朝のセリから、お客さんの口に入るまでを追う特集もある。
初モノは縁起がいいし、メディアでの広告効果を考えたら安いモノ!との考え方もあるが、個人的には「マグロは大衆魚」、角切りでもしっぷりでも最高に美味しい魚である。
👤さて初セリのニュースを見て、「初競り価格」って、その時の景気や社会情勢に左右されるよな…と感じた私。
ChatGPTの協力を得て、2012年から今年までの「初競り価格」と「社会ニュース」を時系列に並べてみた。これは「note」の中でも「私の仕事」だろう(笑)
・2012年:初競り価格→5,649万円
東日本大震災からの復興途中、日本経済は低迷を脱却しよう奮闘中。この年までが最後の「通常価格」
・2013年:1億5,540万円
アベノミクスの始動で株価が上昇!日本全体に明るいムードが広がる。価格競争スタート元年(おそらく仕掛人がいたはず…)
・2014年:736万円
消費増税(5%から8%)が実施される。消費低迷でさっそく前年の半値に
・2015年:451万円
中国経済の減速や原油価格の下落でグローバル経済が停滞。(外国が買わなければ価格はこんなモノ?)
・2016年:1400万円
熊本地震が発生。築地市場の移転問題も表面化する中、再び1億円を超える価格(復興への期待…)
・2017年:7,420万円
世界的な景気回復で日本経済も堅調に推移。築地市場から豊洲市場への移転延期が続く。初セリ価格は安定的な水準。
・2018年:3,645万円
豊洲市場の開場を目前に控え、築地市場「最後の初競り」。それでこの安値…?築地でのフィナーレにこの価格は象徴的。
・2019年:3億3,360万円(史上最高額)
『豊洲市場』で初の新年を迎えたご祝儀相場!
・2020年:1億9,320万円
新型コロナウイルスが世界で猛威を振るい、外食産業に打撃。それでも億超え。
・2021年:2,084万円
コロナ禍の継続で緊急事態宣言が何度も発令。
外食業界への影響大。ここ数年で最も低い価格に。
・2022年:1,688万円
ウクライナ侵攻による原油価格の高騰や物流コスト増。経済不安の中、ここまで価格が下がるとは…。
・2023年:3,604万円
コロナ禍の終息とともに外食業界が回復基調。しかしまだ不安が残る
・2024年:1億1,424万円
円安と賃金上昇が消費に影響を与える。これでも「ご祝儀相場」だと思う。
・2024年:2億700万円
これからの日本の景気回復や被災地の復興、個人所得のアップに期待して!
※ ちなみに2000年の価格は「450万円」
【まとめ】
2012年以降、マグロの初競り価格は社会情勢を反映していて、特に2019年の3億円超えは「市場移転」、2021年や2022年の低価格は「コロナ禍」が影響しています。
庶民はこんな高級なマグロを食す機会は(ほぼ)ないと思いますが、マグロの初値が高値を付けると、漁業や市場関係者のモチベーションが爆上がりします。
生産者だけでなく、小売店や外食産業食を支える人たちを含め、食を支える人たちが元気でいられる1年でありますように(^_−)−☆
【元記事】
#高値すぎてJVで競り落とす
#5年連続で同じ2つの業者