【実録!強制執行(銀行口座の差押え)やってみた】
👤「小林さん、うちの親父が人に金を貸したんだけど全然返してくれなくて困ってるんだけど、取り返してくれないかな?」
誤解の無いように言っておくが、私は「取り立て屋」でも「弁護士」でもない。ただお金のことで裁判所には頻繁に通った(通わざるを得なかった)身であるので人からよく相談される(^^;
話を聞いた所、相手はちょっとタチが悪く、相談者の父親が高齢なことをいいことに、何回にも分けて金を借り入れ、返済日になるとテキトーな言い訳で先延ばす、そんな古典的な手口で合計300万も引っ張ったという。
まあ金額もだが、その騙されていた間の悔しさを聞いて、私も「なんとか力になりたい」とは思う訳だ。しかし貸金回収の資格も知識もない私。
以前、お世話になった人の貸金を「支払督促」とか「少額訴訟」の手続きを利用して自力で見事に回収したことがあった。
もちろん対価を貰って代理業務をすることは法律に触れるため、一切の報酬は貰わない。当然今回もアドバイスはしても法的なマズいことはできない状況は同じだった。
さて、本来なら貸金の回収は弁護士に依頼して、「取れなくて元々、少しでも返ってきたら儲けモン。もしダメでも徳を積んだと思って諦めろ」と説明を受けた後、やはりダメだった(><)と言うのが世間相場だろう(あくまで想像です)。
①まずは貸した相手(70代男性、無職、親戚名義の家に住み、他にも借金がありそう)に「内容証明」で返金の督促をする→【当然無視】
②簡易裁判所に【支払督促】を申立てる
→2度の異議申立ても無視して【強制執行(差押え)】する権利をゲット!→【資産がなければ泣き寝入り】→今回はこのパターン
③借主の家族に返金を要求
→謝罪と返金の意思を書面でもらう(ラッキー)
→しかし口だけでまた無視が続く(よくあるパターン)
☝️借主の長男(40代独身 バイト)から返金の意思を書面でもらっていたため、息子に対して①〜③を繰り返すも、親と同じく全く無視(ー ー;)
そこで(負けず嫌いの私は)、息子に対して「強制執行」の申立てを相談者と一緒に開始。おそらく「こんな作業は弁護士に頼むのが普通だろうな…」と思われる書類や申立て書を自力で完成させた。
そしてその間3回ほど裁判所に行き「本当に素人が差押えするの?」という職員の視線にも負けず、めでたく『債権差押命令申立書』を受理してもらった。
その結果、当てずっぽうで指定した長男の銀行口座に預金が残っていて、半分以上の回収に成功!残金は別途親族から返してもらうことができた。ふぅ〜(^^;
👤【今回得た教訓】
「人は皆、法の下に平等」、裁判でも強制執行でも、弁護士に頼まなければ争えない訳ではない。自分でやりたい人がいたら、裁判所はキチンと指導してくれる。
とは言うものの、あんな面倒で複雑な作業を「見よう見まで」でやるには、相当時間に余裕のある人でなければ難しいだろう。やはり専門家(弁護士や司法書士)に頼んだ方が宜しいかと思います(^^;