【退職公務員(県庁OB)の延長戦】
個人商店の再生を『伴走型』ではなく、足を縛って『二人三脚型』で進めてきた私の元には、イレギュラーなお願いが舞い込むことがある。
私はその事業が①金儲けのためで無く、②困ってる人が助かり、③誰もやりそうも無いこと、これらを自分の支援の判断材料にして協力を決めていた。
・コンビニが撤退したから、そこに出店して欲しい(不動産屋)
・買物難民をおたくのスーパーに運ぶから、売上げからリベートをくれ(タクシー会社)
これらは全て「お断り」の例である。なぜならそれは本来の仕事であり、弱者を持ち出す根性が気に入らない。
✅そんな中、また商工会連合会から依頼が舞い込んだ。
👤「県庁を退職した人たちが、地域に必要とされる事業をして恩返しをしたい。と言ってるから話を聞いてやって欲しい🙏🏻」(俺は行政の下請けじゃねえぞ👉🏻)
私「よく分からないけど、何をして欲しいの?」
👤「早い話が高齢者向けの『ご用聞きサービス』です。自分たちも他人事ではない、高齢者の生活の手助けをしたい!利益は要らないから社長のスーパーに事務所を置かせて欲しい」
私はその事業を始めたいという県庁OB3人と会って話をした。私も教育委員として県庁に通っていたのでよく存じ上げた偉い人たち💦
✅私は「絶対失敗する」と分かっていたが、彼らの志には応えてあげたいこと、そして世間はそんなに甘くないことを知ってもらうために、この事業に(自分の基準を破り)協力を決めた。金銭的リスクも低い。
✔︎事務所は店舗裏にある、スーパーのプレハブ倉庫を一棟貸す(賃料は要らない)
✔︎トイレは清掃を条件に、スーパーのトイレを使用可
✔︎電気代・水道代は要らない
◯こちらのメリットは唯一、買い物代行の商品を定価で買うこと(だけ)
✅最高の条件である。
補助金もそこそこ出た様で、プレハブ倉庫に電気を引き、事務機器や電話・Fax・コピー機も揃えて会社(もどき)の事業が始まった。名刺も作って、看板も手書きで用意してあった。
🤞🏻その会社名は『重宝(ちょうほう)』
🎤記者会見もやって、黒子の立場だった自分たちに、初めてスポットライトが当たった景色はとても嬉しそうだったっけ。
高齢者の困りごと、買い物代行、病院への送迎etc. いくら手数料を取っても成り立つはずはないことは明白だった。ランニングコストにも満たない売上げをカバーするために、おじさん達は自腹で赤字を埋めていた。
「世のために尽くせば生かしてもらえる!」
その期待(きれいごと)は見事に砕け、半年も持たずに事業は頓挫したm(_ _)m (その10年後、私もその教訓を活かせず破綻する💧)
👤「いい経験をさせてもらいました、社長!やっぱり素人が商売に手を出すもんじゃない💦」気が済んだのかもしれない。彼らの顔は晴れ晴れしていた。
すべての立場は永遠のモノではない。様々な方がその活躍の舞台を変えていく。そこから続く長い人生、最後まで人から必要とされたいものだ。
「あの人は重宝だねo(^▽^)o」と言われながら (笑)
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【私はこんな人間です】