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【M&A仲介業者〜スーパーマーケット編】

企業の経営者たるもの、その規模の大小に関わらず、できれば人の力を借りたり、人にお金を入れてもらい傘下に収まることなく、自分の力だけで自由に経営し、従業員と共にその夢を叶えたい!そう思うことが自然だろう(一部の「雇われ社長」は除く)。

いや待て!現実にはそんなにうまくは行かないものだ。「志半ば」で経営が破綻したり、競争に敗れて業界から退場するケースも多い。そうなれば長年描いた夢などなんの意味も持たない。「あの社長、言うことだけはデカかったけどね…」と過去の人として消え去るのみ。

☝️業績の良い時こそ悪くなった時のことも考えておけ!

まあ言いたいことは分かるが、人間絶好調の時に、絶不調のことは考えないものだ。それは、会社を潰した私の話を、絶好調の社長が聞かないのと同じこと。(笑い話としてならアリw)

この記事、様々な事情や課題を抱えた会社同士を結び付け、相互の更なる発展に寄与する「M&A」仲介業者に絡むトラブルが急増しているという内容である。

☝️ここでは私が経験した「スーパー業界」のM&A事情について書いてみる。

「1+1=3」にする企業合併や提携話の場合は、大手(飲み込む方)から買収先の会社にアプローチしていく。強い者から弱い者、欲しがっている側からなのでソフトタッチで開始する。

もちろん「縁結び」に繋がらないことも多いが、請われた方も悪い気はしない。このような場合、仲介するのは金融機関やメインの取引先(商社)なので信用性が高い。


さてここで問題になるのが、M&Aの需要も何もない会社に連絡してきて、「御社に興味を示している会社があります。悪い話ではないと思いますが、お話だけでも聞いて欲しい」と話す仲介業者の存在である。

受けた側の私も「ついにM&Aの案件が俺の会社にも来たか!話だけでも聞いてみるか(ちょっと最近経営状態も悪いし…)」と相成る。

会社名を調べても実際に存在しているし、M&Aの実績もある。話を聞けば「スーパー業界も厳しいので買収の動きは活発です。御社も今なら高く売却できるかも知れません」とリップサービスも上手い若い担当者。

👤弊社は完全成功報酬なので「縁組み」が決まるまでは一切費用はかかりません、とのこと。

私「で、どこのスーパーがうちを欲しがってるの?」

担当者は資料に書かれた「A社」を指差し、具体名は言わないまでも「関東地方を中心に店舗展開している、年商◯◯億円規模の上場スーパーです」と答える。

この時点で私にはそのスーパーがどこかは分かるのである。なぜなら他のスーパーにも同じようなM&A案件が持ち込まれたことを聞いていたからだ。

☝️事実、私は別の機会にこの大手スーパー「A社」の役員と話をしたことがある。その時も「何か一緒に出来たらいいですね!」程度の話をした記憶がある。話は直接私に来たものだ。


さてこのM&A仲介業界、「御社に興味を示しているスーパーがある」と端から同じ案件をばら撒いていると知った。おまけに興味を示している会社など実際には無いにも関わらず、相手をその気にさせてから「オタクに身売りしたいスーパーがある」と営業を掛けるという。

需要の創出と言えば聞こえはいいが、その気もない見ず知らずの男女をくっ付けて「結婚したら(バカ高い)成功報酬をください」というビジネスもどんなものだろうか?

玉石混交のM&A仲介業者、会社の未来を案じる社長さまはご注意を!

#あの子が欲しい
#あの子じゃわからん
#相談しようそうしよう

M&Aとは「Mergers(合併) & Acquisitions(買収)」の略



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