![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/145222282/rectangle_large_type_2_d0a8634ea35c25e4d76410810e242a98.jpeg?width=1200)
神社の庭園
日本の庭園はまったく独自の進化を遂げてきた。限られた空間に自然を再現するのが東アジアの庭園の特徴だが、日本ではそれを石組みで表す枯山水が独自に発達した。庭は単に愛でるだけでなく、見て考えるものでもあり、大名屋敷などではもてなすための庭が、寺院では瞑想するための庭が発達した。一方で、神社については、長らく庭園の存在が知られてこなかった。
神社に庭園がまったくないわけではないが、多くは社務所等に伴う庭園で、滋賀県多賀大社の例が知られる。それ以外では鏡池が挙げられる。鏡池とは神域内に配された池のことで、中島を伴うものが多い。ただ、『日本庭園史大系』はこれらを積極的に庭園として取り上げているが、庭園と見なしてよいかどうかやや疑問である。単に池があるだけでなく、社殿を荘厳する意図があれば庭園と見なしていいと思う。
ここから先は
749字
/
2画像
¥ 500
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?