ドロステ効果と逆流するリバー
画面の向こうから、数分後の未来の自分が語り掛けてくる。
「よぉ、俺なんだけど」と。
数分後の未来を知ることができたら。
自分だったら何をするだろう。
映画『ドロステのはてで僕ら』予告編
最近観ていた映画だ、70分ほどの尺に、長まわしのカメラ。
どこか自然体というより、お芝居っぽさもあるが(ヨーロッパ企画という劇団の作品なので、そうかと納得) 引き込まれる演出とテンポの良さだった。
ハイテンションな周りの役者さんたちと比べると主人公のカフェのマスターが控えめで、なんとも”丁度いい”塩梅になっている。
巷の映画館でかかっているものより、かなり低予算だとは思うけど、面白くて、なんとも癖になるような体験だった。
尺も、ちょっと寝る前にとか気軽に見れる。
こういう作品を見ると とても刺激を受ける。
STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート、通称シュタゲ)
を履修済みの自分は、途中からなんとなく嫌な展開を予期する。
未来を知るという行為は、必ずしもよいことばかりではない。
ドロステのはてで一体どうなるのかは、ぜひ観て体感して欲しい。
『リバー、流れないでよ』
もあわせて観おわった。
長編第二弾の今度は旅館一帯で巻き起こる二分間のループ。
ドロステを観たあとで見ると驚きの量は減ってしまうかもしれないが、続けてみてしまったのも大きいだろう。
こちらも相変わらず良かった。
個人的に好ましいと思うのは、
超常的な現象に対して映画的な派手な演出や、善悪に振り切ったりしないところ。
途中に分かりやすく解説が入り、あくまで落ち着いて、笑いや感動もありで受け入れて見れてしまうところにある。
脚本ありきで、もちろん良いのは分かるけど、
そういう何となくの佇まいというか、姿勢が好感が持てるのです。
京都の旅館っていうのも、またよいですね。
ぶん殴られたり、心にグッサリきたり、世界を救ったりする映画を選びがちですが、ちょっとだけ違う世界を垣間見るような映画も大好きです。
映画『リバー、流れないでよ』本予告
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雑談
本の写経も続けています。
太宰治の走れメロスがもう二日ほどで終わりそうです。
次は夏目漱石の夢十夜でもすすめていきたい。
こういう雑談的な話はつぶやきにした方がいいのでしょうか。
十月ってあっという間ですね、そろそろ読んだ本についても書かなければ。
AmazonPrimeでルックバックのページが出来ていました。
11/8に配信開始のようです。
やっぱり早いなぁと思いつつ、もう一度観たいと思っていたので朗報です。
藤本タツキ作品で好きな『さよなら絵梨』についても配信前になにかしら触れられたらいいなぁ。