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HYBEのマーケティングトレース
こんにちは
いつもnoteを見てくださりありがとうございます!
みなさんは普段からニュースを見ますか?
私は朝起きてSmartNewsを見る癖がついているんですが、
ちょくちょく目に入ってくるのがKPOPに関してのニュースです。
ニュースに度々出てくるということは
それほど世界的にも注目を浴びていることは間違いありません。
そこでふと気になったんです。
「KPOPアイドルなどの音楽業界のビジネスモデルってどうなってるん?」
この疑問からマーケティングトレースしてみることにしました!
今回はKPOPの中でも高い認知をほこると予想している
BTSが所属している会社「HYBE」についてトレースしていきます!
それでは早速やっていきまっしょー!
マーケティングトレースとは?
ブランディングテクノロジー株式会社CMOの黒澤友貴さんが考案された
マーケターの思考力を高めるためのトレーニングです。
トレーニングで活用するシートの詳細は以下の記事を参考にさせていただきました。
一定の手順に従って分析することにより、
会社や事業がどのようにうまくいったのか?を理解する力
また0→1で会社を成長していくための施策提案力のスキルアップも期待できます!
もっと詳しく知りたい方は書籍を読まれてみてください。
①PEST分析
![](https://assets.st-note.com/img/1736748721-EFmCiRvrXV7ITob50LGlsW4D.png?width=1200)
政治(Politics)
知的財産権や著作権に関する法律の整備が進んでおり、
コンテンツの保護が強化されている。
難しいのは国ごとに文化が違うため、他の国ではOKとされていることも自国ではNGとなってしまうコンテンツも存在します。社会(Society)
多様性と包括性の動きが拡大しており、さまざまなバックグラウンドを持つアーティストが活躍できる場が増えている。
(日本人や多国籍のメンバー在籍のグループが出てきている)
SNSやデジタルプラットフォームの普及率が年々上がってきていて、
世界中のファンに向けてアーティストの発信がしやすい環境になっている。
世界的な発信ができることで、認知が広げられるというメリットもあるが、間違ったコンテンツの広め方をすると悪い認知が一気に広まります。
これまで以上に高いメタ認知力が重要となってきます。経済(Economy)
世界経済がコロナ禍から徐々に回復しており、
ライブイベントやコンサートの再開により収益機会が広がっている。
ライブイベントやコンサートは音楽業界にとっては大きな収益源かと思うので、これらが復活してきたことにより活動のしやすい環境になっていきました。技術(Technology)
【AIやVR技術の進化】
AIやVRなどの新技術がエンターテイメントの体験を変化させ、
新たなビジネスチャンスを生み出しています。
「TOMORROW X TOGETHER」や「aespa」がVRコンサートを行なったりと、最前列よりも近い“VRコンサート演出がファンにとっても人気を集めているようです。
韓国の音楽業界は最先端技術を駆使して音楽をたくさんの人に楽しんでもらう機会を提供しています。
チケットが当たらなかったり、仕事の都合で合えないファンが気軽に推し(応援したいメンバー)に会いにいけるという点ではVR技術は今後も人気が増していきそうです!
(引用元:PRTimes 日本最大規模※のVRコンサートツアー!TOMORROW X TOGETHER、初のVRコンサートを全国5都市で開催決定(※自社調べ)より)
②5Forces分析
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業界競合
SMエンターテインメント(aespa、EXO、NCT、少女時代、東方神起など)
JYPエンターテインメント(TWICE、Stray Kids、NiziUなど)
YGエンターテインメント(BIGBANG、BLACKPINK、TRESUREなど)
上記のような「韓国の音楽エンターテインメント業界」が競合になるのではないかと仮定しています。
ただ、私個人のイメージとしてはこの業界は競合というよりも、
横のつながりによる協力関係があるように見えます。
一つのグループをきっかけに、他グループのことを好きになっりするユーザーもいるため、お互いの会社が競合と認識しつつも相乗効果を生めるような動きも見せているように感じます(SNSや音楽番組を通して)価値競合
無し
価値提供としては、これに代替えできるものはないんじゃないかと考えています。
言い方は悪いかもですが、人を売りにしているのでその人自身の表現力は独自性があり、なにものにも変えられないからです。
③STP分析(セグメンテーション・ターゲティング)
![](https://assets.st-note.com/img/1736748770-xNXIAOSDYuEeMnzc1Qa9HTjL.png)
年齢/性別
10代後半〜30代前半/男女
韓国のアイドルグループは
トレンドに敏感な若年層がメインターゲットとなってきそうです。
若年層に絞って分析をしていきます。行動特性
SNSを積極的に利用( Instagram、Twitter、TikTok、YouTube
を日常的に使用し、情報収集や交流を行う)
トレンドに敏感で、ファンションや音楽で流行っているものを
すぐにキャッチアップする
行動特性はSNSを活用した情報収集や交流が中心と考えました。
自分の好きなアイドルについて情報交換できる人がいると、ライブに一緒に行ったりすることに繋がり、推し活(アイドルを応援する活動)をもっと充実させることができるからです。嗜好性
視覚的なものから情報を取り入れたい(TikTok、Instagram、Reels)
インフルエンサー紹介のブランド品を好む
絶対的な信頼を寄せる人から発信されているものに目がいくようです。
とくにZ世代は視覚情報が非現実的よりも日常的なものに惹かれているイメージが強いです。
最近のSNSなども若年層が発信している写真は加工をめちゃくちゃしているものより、無加工で日々の日常を感じれるような投稿が多い傾向にあります。
④STP分析(ポジショニングマップ)
![](https://assets.st-note.com/img/1736745592-SB6VzeJCtPIHRaOmnfAkD8Wi.png?width=1200)
HYBEは「グローバルで革新的」というポジションを築いています。
他の会社も同じ立ち位置ですが、HYBEは「Weverse」というアーティストとファンの交流プラットフォームで世界中のファンコミュニティを獲得しています。
DL数も1億DLを突破しているそうで、革新的な技術によって世界中の多くのファンが楽しめるコンテンツを提供できています。
⑤4P分析
![](https://assets.st-note.com/img/1736748800-pYaLEeq2K4S1bZCPFd0gQk76.png)
売物(Product)
機能価値:アルバム、シングル、MV、グッズなど
情緒価値:SNSを通してアーティストの日常を知れる喜び、コンサートで直接会いにいける感動
機能と情緒でこれらの価値があると仮定します。売値(Price)
音源売上:サブスクサービスの印税収入(アーティストによっても価格変動する)
コンサート売上:来場客数によるチケット収入
グッズ売上:オンラインショップやコンサート会場によるグッズの収入
オンラインプラットフォーム:Weverseによる収入
フロー(コンサート、グッズ売上)とストック(音源、オンラインプラットフォーム)で収益源を安定して確保しています。売場(Place)
オンラインプラットフォーム(Weverseや各種SNS)
ストリーミングサービス(Spotify、Apple Music、YouTubeなどでの楽曲提供)
オンラインショップ( オフィシャルグッズやアルバムの販売)
主にオンラインがメインかと思います。
越境ECをうまく活用すれば全世界に向けてグッズの提供が可能となるでしょう。売方(Plomotion)
X、Instagram、TikTokを利用したトレンドキャンペーンやファン参加型企画やテレビ、雑誌、オンライン広告への露出。
ライブ配信、ファンミーティングなどを通してファンがアーティストと交流できる双方向の場をもうけている。
若年層向けをメインターゲットとして、SNSでの発信をうまく活用しています。
またアーティストがファンと繋がれる場である「Weverse」を活用してオンラインでファンがいつでもアーティストの日常に溶け込めるような仕組みをつくっていますね。
(引用元:PRTimes【2023 Weverse Fandom Trend 発表】全世界のファンが3日に1度Weverseを利用、滞在時間は1年間で46%増加)
⑥トレース企業の成功要因
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成功要因①
BTSメンバーの音楽に対する想いの強さが世界に響いたこと。
高い歌唱力とダンスパフォーマンスが特徴的で、ストーリーにそったアルバムや迫力のあるMVでファンを魅了。
またSNSを通してファンとの交流に力を入れた結果、ファンとの深い絆が結ばれ熱量の高いファンが生まれた。
とくにBTSが世界的に人気になった理由は歌だけではありません。
SNSを活用したマーケティング戦略がしっかり練られていたことです。
世界的基準を目指すためにまずは英米圏の認知を拡大するべくSNSを活用しまずは若い世代のアジア系アメリカ人をターゲットにすることで、
英米圏から世界的に認知拡大を広げることに成功しています。
成功要因②
Weverseという独自のオンラインプラットフォームでファンが交流しやすい場をつくることに成功した。
ファンとアーティストが直接コミュニケーションを取ることを可能にし、複数の言語サポートがあることで世界中の人がアクセスしやすく利用しやすい環境をつくりだした。
ファンとの交流の場をサブスクサービスとしてうまく活用できた成功事例なのではないかと感じました。
ファンクラブなどはどちらかと言えばファンからアーティストに向けた一方通行が強いイメージでしたが、Weverseは見事にファンとアーティストの双方向の確立に成功しています。
⑦自分がその企業のCMOだったら?
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今後デジタル技術の発展を見据えて、オープンワールド型のファンとアーティストが交流できるオンラインプラットフォームをつくる。
アーティストが音楽にかける想いの部分を共有することで時代とともに変化していく音楽を正しく伝え、ファン離れを防ぐとともに、強力なファンダムを築きあげる。
新たなオンラインプラットフォームは多額の費用がかかりますが、
このようなアバターを使ってファンとアーティストが交流できるサービスがあると、目の前に自分の推しがいるという「日常的な実感」が味わえるのではないかと考えました!
最後に
最後までご覧くださりありがとうございました!
音楽業界のトレースは他の業界のトレースとはまた違い、
難しさもありつつ、想像力の膨らむ楽しさを味わえました。
KPOPもそこまで詳しくなかったんですが、
今回のトレースを通してたくさん知ることができたのでよかったです。
今回のマーケティングトレースに関して
何か気づきがあれば、コメントよろしくお願いします!