人生で初めてギター買ったんだけどどんな練習したらいいの?
前回・前々回と「ギター始めてみたい!!」という方へむけて、初めてのギター購入について記事にいたしましたが、今回は「実際に今日初めてギターを自宅に招き入れる事になったけど、まず何から練習するべき?」という方のために、基礎知識&基礎練習等ご紹介させていただきます。
更に2020年9月から違うタイトルで初心者向けのマガジンの連載も始めたのでご覧いただければと思います。
・ギターの基本構成。
まずはこちらをご覧ください。
恐らく漠然と一般的にイメージされやすいギターの構造です。
1枚目がアコギ、2枚目がエレキ(左がレスポール、右がストラトキャスター)ですが、形も色も付いてるパーツ類なんかも違いますが、基本動作(スタンダードな右利き用での説明)は「フィンガーボード(指板)に打ち込まれているフレットの場所で弦を左手押さえて音程を取り、右手(ピックor指)で弦をはじいて音を鳴らす」と言うのは全ギターの共通動作です。
そして一番太い弦が6弦から順に細くなっていき一番細い弦が1弦です、各弦のチューニングはこちら。
アコギやレスポールのように左右に3つずつ分かれていてもチューニングは変わりませんが、その場合4~6弦側と1~3弦側ではペグの回す方向が変転するのでお気をつけ下さい。
各弦の正しいチューニング方法を身につけておかないと、正しいポジションを押さえているのに音程がめちゃくちゃな演奏になってしまうので、練習前にチューニングする癖をつけましょう。
正しいチューニングで練習する事で音感も鍛えられ、演奏中にチューニングがずれても即座に対応が出来るようになります。
・譜面の読み方。
今まで全く楽器演奏に興味が無く「楽譜の読み方なんて分りません!」という方が大多数だと思いますが、最初はみんなそうですし、ギターは横線の上に数字が書いてあるTab譜(タブ譜・タブラチュア譜)という音程や音名が分らなくても演奏が出来るという素晴らしくユーザーフレンドリーな楽器です!
こんな感じで横線の一番下が6弦そこから上に1本ずつ上がって行って一番上が1弦という見方で、横線の上に記入されている番号のフレットを押さえれば指定された音を鳴らす事ができます。
ちなみに上記の五線譜(一般的な譜面)表記だと
こんな表記になりよほど譜面慣れしている人でないと、解読に時間がかかってしまいますよね・・・
さらに、コードの場合ダイアグラムと呼ばれる表記もあるのでそちらも説明いたします。
このような表記になり、左端の縦線が6弦右端が1弦という表記で、太線の横棒がナット(開放弦/0フレット)下に行く毎にフレット番号が増えるという表記です(上の図だと5フレットまでの表示)。
※下に表示されている「E・B・E・G・B・E」はコードを弾いた時に各弦が何の音がなっているかを表しています。
ちなみに左に90度転回したダイアグラムも有りますが、擬似的に指板を見る角度が変わるだけで、基本的な読み方は変わりません。
※私は使っている譜面ソフトの関係で縦表示ですが(もしかしたら横表示も出来るかも・・・?)、横表示の方が一般的かもしれません。
このように他のメロディ楽器ではあまり一般的ではないですが、譜面をぱっと見てどこを押さえれば正解なのかが非常に分かりやすいのがギターの良い所です。
※私事ですが笛系楽器は譜面を読むのに苦労するのと、楽器から実際に音を鳴らすまでの練習がめちゃくちゃ難しいと感じました・・・w
・譜面を見てコードを弾いてみよう。
ギターはコード(和音/複数の音)と単音を弾き分けれる楽器ですので、良く使われるコードを上手く鳴らせるように練習してみましょう。
この5つは良く出てくるうえに、ある応用をするだけでどんな曲でも弾けるようになるので覚えておいてそんは無いです。
ちなみに、表の下に小さく数字が振られているのですが、それは「どの指でどの弦を押さえるのか」という表示です。
1番が人差し指、2番が中指、3番が薬指、4番が小指となっており、Em(イー・マイナー)の表示を例にすると「5弦2フレットを人差し指、4弦2フレット中指で押さえてください」という表示です。
※ソフトの関係で上記のような押さえ方になってしまいましたが5弦2フレット中指、4弦2フレット薬指のほうが一般的な押さえ方だと思います(譜面ソフトに惑わされてしまい申し訳ないです・・・)。
また、C(シー・メジャー)Am(エー・マイナー)Dm(ディー・マイナー)の×印はそこの弦は鳴らさないで下さいという表記ですので、EmとGは「6弦全部鳴らす」CとAmは「6弦は鳴らさないで、5弦~1弦まで鳴らす」Dmは「6弦と5弦は鳴らさないで、4弦~1弦まで鳴らす」という弾き方です。
弦を押さえる指のコツですが、指の腹の部分が隣の弦に触れてしまって音が鳴らないのを防ぐためにも、指の第1関節と第2関節を使って指を立たせるように(指の付け根から指先までがアーチ状になるように)押さえると、余計な力もかからず手に負担がかかりにくく綺麗な和音が鳴らしやすいです。
※Cの押さえ方の一例です。
指の関節が曲がってなくて、指板に寝そべるように押さえてしまうと、鳴らしたくても音が鳴らなくなってしまうので、最初は苦労すると思いますが指を立てることを強く意識しましょう。
※これは極端ですがCの悪い押さえ方の一例です、この状態だと4弦と1弦がきちんと鳴らないで「ペケ」という音が鳴り綺麗な和音が鳴らないので注意しましょう。
・譜面を見て単音で弾いてみよう。
色々な指で違う場所を押さえる必要のあるコード(和音)は難しいと感じたら、まずは単音でメロディを弾いて思い通りに指を動かす練習に取り掛かるのも効果的です。
まずは学校の音楽の授業でも良く目にしたであろう「ドレミファソラシド」を譜面にしたのがこちらです。
5弦の3フレットが低いドの音で、そこから順番に音程が上がって行き、3弦5フレットが高いドとなっています。
まずはこちらを低いドから高いドまでゆっくりで大丈夫ですので順番に弾いてみて下さい。
その際に1つ心がけていただきたいことがあり、各フレットに指定の指のみで押さえて下さい。
どういうことかと言うと、人差し指は2フレット、中指は3フレット、薬指は4フレット、小指は5フレットという1つの縛りプレーです。
なので「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」の押さえる指で表記すると「中・小・人・中・小・人・薬・小」という運指(指使い)で練習してみてください。
また、コードを押さえる時と同じように、弦を押さえる指は指の第1関節と第2関節を使って指を立たせるように(指の付け根から指先までがアーチ状になるように)押さえるというのは単音弾きでも変わらないので、指のフォーム(形)にも気をつけて練習してみましょう。
低いドから高いドまでスムーズに弾けるようになったら、今度は高いドから低いドに下がっていく練習も是非行ってみてください。
・余談的な。
かんたんな構造の説明と、コード弾き・単音弾きについて説明いたしましたが、ちょっと理論(というか余談)的なことですが、最初のほうに各弦を何の音に合わせるのか(チューニング)の説明の写真の下のほうにあるこちら
学校教育ではおなじみのドレミ~表記ですが、英語表記だとCDE~となっています。
※なんならドレミ~は実はイタリア語でして、日本語だと「はにほへといろは」なんですよ・・・(余談の余談)
各言語での表記に明確な使い分けが取り決められているわけでもないのですが、日本の学校教育ではイタリア語での指導、近代ギターはアメリカ(英語)からの輸入文化という日本独自の環境の為、私を含めミュージシャン同士で会話をする時にイタリア語で示した音は単音、英語で示した音はコード(和音)である事が非常に多いです。
これは日本の音楽界が取り決めたわけでもないですし、きちんとした調査をし統計的に見たわけでもなく、私が会話をしている中で「そういえば?」くらいに感じている事なので、楽器をやっている人同士で会話をする時に少しだけ思い出していただけたら幸いです。
・最後に。
最初は「何弦の何フレットを押さえたら何の音がなるのか」というのも分りにくいと思うので、最近だとこんな便利なアイテムもあるので使ってみるのも一つの手だと思います。
初めて自転車に乗るときに補助輪を付けて前に進む練習をして、コツを掴んで来たら補助輪を外して真っ直ぐ進む練習をして自転車に乗れるようになるのと同じ感覚で、ギターも最初はありとあらゆる補助的なアイテムを導入して、少しでも難しいと感じる要素をなくしていくのも楽しくギターを続けるポイントだと私は考えています。
※続編公開しました。
半年以上経った2020年8月に続編を公開しました…
もしよければそちらも併せてご覧いただければと思います!