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自営業やる上で気をつけたい旧姓併記の落とし穴【選択的夫婦別氏】

前提として、私は個人的には結婚を機に夫の苗字になることに抵抗はありません。世の中には自身の苗字に愛着があるから変えたくない、自分のアイデンティティを奪われた気持ちになるという人もいます。私はどうでもいいです。自身の苗字に愛着がある人と同じくらい、どうでもいい人もいますよね。(ちなみに夫もどうでもいいので私の姓に変えてもいいと言ってました。)
私はどうでもいい立場なので、選択的夫婦別氏に反対する理由がありません。やりたい人はやったらいいし、どうでもいい人に迷惑がかかるものじゃないのでどんどんやったらええやん、という立場です。

私はただ、戸籍上はどうでもいいから旧姓のままで問題なく仕事が継続できるようにしてほしい。この一点に尽きます。
私は取引先に結婚したことや苗字が変わったことを周知させたくありません。私はバツイチで、前回の結婚時に何も考えず仕事上の名義も新姓に変更しましたが大失敗。離婚時にありとあらゆる取引先に苗字変更(離婚)を周知させることになり、名刺の刷り直し、メールアドレスの変更・通知と、通常の煩雑な離婚手続き(全ての身分証等の名義変更とかね)に加えてかなりの労力を要しました。

ふと隣を見れば離婚届1枚ペラッと出して終わりの元夫。
爆発すればいいと思った。

結婚してこれから仕事上の名義はどうしようかな?と思っておられる皆様。絶対に旧姓のままやったほうがいい!結婚したときは浮かれてるんです。。。将来離婚するなんて考えられません。でも離婚するから。2組に1組は離婚する時代なんだから!離婚時に、少なくとも面倒な名義変更等の手続きだけで済みます。人の爆発を祈らないで済みます。

そして特に、自営業で個人事業主や法人の代表をされている方。私がぶち当たった行政の落とし穴というか不満というかを載せておくので対策なり心づもりにしてくださいませ。というかもはやただの愚痴ですが。

①住民票に旧姓併記せよ

何はなくともとにかく住民票に旧姓併記!
まず個人事業主で旧姓のまま活動しようと思うと旧姓の通帳が必要。大体は旧姓時代の通帳をそのまましれっと使い続けると思いますが、もし旧姓で新たに口座開設したい場合でも今は対応してくれる銀行が多いです。その場合に新姓と旧姓を確認できる書類として持ってこいと言われるのが旧姓併記の住民票です。
これは婚姻と同時だと割とスムーズ。その場でマイナンバーにも旧姓併記してもらうとかなり今後もスムーズです。確定申告の名義を旧姓で続けるためにも住民票の旧姓併記が必要なので、とりあえず旧姓表記しておくのが吉!

ちなみに私は婚姻時にできることを知らず(ご案内に入れてほしい・・・)後ほどやろうとしたらまた新たに戸籍謄本が必要と言われ、私の田舎はコンビニで取れないし当時は広域交付もなかったため面倒な郵送手続きで本籍のある市区町村から取り寄せることに。あの郵便局でしか手に入らない定額小為替って、誰得???
うちの近所の郵便局平日も15時で閉まるし土日もやってないし。平日の15時までしかやってない郵便局や銀行って、一体誰のために開けてるの・・・?
(ちなみに広域交付が始まってからも、土曜に出張所で取ろうとしたら本庁じゃなきゃ無理だと言われた。ファ◯ク!!平日19時までに誰が区役所行けるんだよ!)

②インボイス爆発しろ

さっそく爆発を願ってすみません。いやインボイスも爆発してほしいですよ。あれのせいで面倒な手続きどれだけ増えたか。税理士界隈でもあれはかなりの悪政、どうしてあれを止められなかったか・・・と話題になりました。
でもまぁその主張はいったん他の方にお譲りします。私が不満なのは「旧姓でインボイスの発行ができないこと」ですよ!

何度も言いますが私は取引先に結婚したことや苗字が変わったとこを知らせたくありません。なんでこんな個人情報を開示しなきゃならないのだか!

私は今までありとあらゆる手を使ってなんとか年収を1000万円におさめてきました。だって消費税の課税事業者になりたくないから。納税が嫌なんじゃなくて、仕訳も領収書も申告も面倒な手続きが増えるのが嫌なんです!嫌すぎて法人を設立しましたからね。法人税を払ってもいいから所得を分散させて消費税を回避しに行くくらい面倒なんです。そこにインボイス。もう爆発してほしいですよ・・・。

とはいえ決められたルールには従わねばなりません。そして取引先から『適格請求書発行事業者の登録通知書』を出せと言われたわけです。(インボイス登録したよっていう書類ですね)
やりましたよ。旧姓でインボイス貰うために住民票に旧姓併記して(定額小為替買うために平日のお昼休みに郵便局にダッシュして)、確定申告の名義を旧姓に変えて、インボイス申請しましたよ。そして来たのがこちら。

新姓載りまくっとるやないか。


・・・旧姓で仕事したいっていうのは、取引先にわざわざ新姓通知したくないってことなんですよ。結婚とか離婚とか、個人情報なので親しい間柄の人にしか知らせたくないって言ってるんです。それって変なことじゃないですよね?旧姓にするためにさんざ苦労して手に入れたのに新姓載ってるとか有り得ません!行政は何のために旧姓希望しているか何にも考えず処理しているとしか思えません。仕事に絡む書類に一切の新姓を排除してほしいんですよ、我々は。

ちなみに私がこの危機をどう乗り越えたと思います?取引先の担当者にわざと破損させたPDFを送りつけたんです。

担当者「すみませんPDFが開けず・・・」
私「あれっ?おかしいですねこちらでは開けますが・・・」
担当者「すみませんやはり開けません・・・」
私「申し訳ないです。T番号お伝えするのでそれで検索して出てきたらそれでも大丈夫ですか?」

本来、『適格請求書発行事業者の登録通知書』を出させることが目的ではなく、T番号を検索して本当にインボイス取得しているかを確認するために提出させているだけのはず。ただ「提出しろ」と言われているものを最初からゴネるのは違和感があるので、こんな手間のかかる工作をすることに。。。担当者の方、嘘ついて本当にごめんなさい。
ちなみに検索した場合に私の事業者名はちゃんと「旧姓のみ」になっていました。それだけが救い!

③法人登記、旧姓併記じゃなく旧姓のみになれ!

これも今後改正してほしいことですが。法人の代表取締役のところ、旧姓併記はできますが旧姓のみはできません。これは役員も同様で、

取締役 新姓(旧姓) ◯年◯月◯日 登記
取締役 旧姓     ◯年◯月◯日 名義変更

なんて表記をたまに見かけます。この人旧姓に戻ってる、離婚したんやなぁなんてことを全世界に発信しなきゃいけないなんて酷すぎます。また大きな会社でしたら登記費用は会社の経費でしょうが、個人だと名義変更の登記費用も毎回自己負担ですからね!

私は今、自分の会社では、『代表取締役 新姓(旧姓)』
になっています。今後もし旧姓だけが認められるようになったら変えたい!でも上記の『新姓(旧姓)』という履歴は残るんですよね・・・意味ない。

今、旧姓で法人設立したい・役員登記したいけどできないことに不便を感じている人たちがいて、旧姓のみの登記を認めても誰も困らないですよね?旧姓併記させた免許証とかマイナンバーとか住民票とかで本人確認なんていくらでもできるじゃないですか。
旧姓併記可、を決めたタイミングで旧姓のみも可にしろってんですよ!怒り!とにかく結婚とか離婚とかのライフイベントが起こっても仕事には一切影響がないようにしたい。余計な手続きや費用負担をなくしてほしい。切なる願いです。

【おまけ】印鑑は名前で作成するといいかも

私が使っている印鑑は名前です。これは経営者だった祖母が「苗字が変わっても使い続けられるように」と私が生まれた時に作ってくれたもの。全ての通帳印も印鑑証明も名前で作成しています。あと家に夫と同じ苗字の印鑑が2個もあるとどっちがどっちだっけ?ってなりますよね。個人的に名前印鑑は超おすすめ!

そもそも印鑑文化がもうどうやねん?って感じではありますが、現状法人設立するにも印鑑証明いりますしね。旧姓載せた印鑑証明書も旧姓併記の身分証(免許証等)がいりますちなみに。旧姓併記の法人設立には戸籍謄本もいりますちなみに!

もーあれこれ必要書類多すぎでほんとやめてほしいですよね。
私はとりあえず私の本籍地の戸籍謄本がコンビニで取れるようになればかなり楽になります😭あと広域交付を土曜の出張所でもやってくれ!まじで頼む!

本当は法人設立のあれこれも書こうと思いましたが、それは旧姓云々とはまた別の話なのでまた次回。

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