温泉研究家物語 第四十二話「火山地帯の奇跡・霧島温泉」
温泉研究家物語 第四十二話「火山地帯の奇跡・霧島温泉」
一 南九州の湯へ
次なる目的地は、鹿児島県の 霧島温泉郷。九州山地に広がるこの温泉地は、活火山の恩恵を受けた多種多様な泉質が特徴です。硫黄泉、鉄泉、炭酸泉などが揃い、火山地帯ならではの豪快な湯けむりと絶景露天風呂が訪れる人々を魅了しています。また、坂本龍馬が新婚旅行で訪れた地としても有名です。
「霧島温泉郷は、火山と共に生きておる。自然の力を直接感じる湯とはどのようなものか……楽しみだ。」
千路座右衛門は、霧島山の地図を広げながら語った。
「霧島温泉って、泉質が豊富でいろいろなお湯を楽しめるんですよね。それに、坂本龍馬が訪れた温泉っていうのも興味深いです!」
希依も歴史と自然に期待を膨らませていた。
二 霧島温泉郷との出会い
霧島温泉郷に到着すると、二人を迎えたのは山々に囲まれた湯けむり立ち上る温泉地の壮大な景色でした。至るところで湯けむりが噴き出し、独特の硫黄の香りが漂っています。
「この地の湯は、山そのものが湯となっておる。自然の力がここに凝縮されているのが分かる。」
千路座右衛門は、湯けむりを眺めながら語った。
「湯けむりがすごいですね!空気も澄んでいて、火山地帯ならではの迫力があります。」
希依は、立ち上る湯けむりを見上げながら興奮した様子だった。
三 坂本龍馬も訪れた湯を体験
二人は、坂本龍馬が新婚旅行で訪れたとされる塩浸温泉に向かいました。山間にあるこの温泉は、川沿いに位置し、静けさと歴史を感じることができます。湯船に浸かると、硫黄の香りとともに肌に滑らかな湯が広がります。
「この湯は、まさに自然そのものを身体に取り込んでいるようだ。湯そのものが歴史と共に生きておる。」
千路座右衛門は、湯の感触を味わいながら語った。
「お湯がすごく柔らかいですね。坂本龍馬もここで同じ景色を見たのかなって思うと感慨深いです。」
希依もその湯の温かさに癒されながら微笑んでいた。
四 火山と共に生きる温泉地
湯を堪能した後、二人は霧島山の自然を楽しむために温泉郷を散策しました。霧島神宮やえびの高原を訪れ、温泉だけでなく火山地帯の自然の豊かさも堪能しました。
「この地の湯と自然は、人々の暮らしを支えておる。火山の力が湯を育み、自然を豊かにしているのが分かる。」
千路座右衛門は、火山の噴煙を遠くに見ながら感心していた。
「温泉だけじゃなくて、自然もすごく魅力的ですね。霧島って本当に癒される場所です。」
希依は、高原からの景色を眺めながら感動していた。
五 夜の露天風呂と星空
夜になると、霧島温泉郷は静けさに包まれ、満天の星空が広がります。二人は山間の露天風呂に入りながら、星空を見上げて静かな時間を過ごしました。
「この星空は、湯そのものが夜を照らしているようだ。湯と自然が一体となって人々を癒しておる。」
千路座右衛門は、湯船から見上げる星空に感動していた。
「星空を見ながら入る温泉って、本当に贅沢ですね。時間を忘れてしまいます。」
希依もその景色に心を癒されていた。
六 次なる旅への期待
霧島温泉郷での滞在を終えた二人は、新たな温泉地への期待を胸に旅立つ準備を始めました。火山と湯が織りなす特別な時間は、二人に深い感動を与えました。
「霧島の湯は、火山と共に人々を癒しておった。次はどのような湯が我々を待っているのか……楽しみだ。」
「次は熊本の黒川温泉なんてどうでしょう?静かな温泉街と風情ある露天風呂が素敵ですよ!」
新たな冒険への期待を胸に、二人は再び旅立つ準備を整えました。
第四十二話完