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映画レビュー「2度目のはなればなれ」

今週末より公開。
初めてオンライン試写会で鑑賞。
とても便利なシステムだと思うが、やはり映画館で観たい。
決して文句は言わないけどね(笑)。

原題は「The Great Escaper」。
翻訳すると「偉大なる逃亡者」。
映画を観ると理解できるが日本語タイトルとは程遠い。

このタイトルに行きつくまで相当な議論もあったのだろう。
配給会社の努力も垣間見れる。
原題も邦題も映画を観ながら解釈するが、これでいいんじゃないかな。

本作は実話をベースに描いたヒューマンドラマ。
老人ホームで暮らす年老いた夫婦のラブストーリーともいえる。
とてもチャーミングな作品だった。

主演は91歳のマイケルケインと87歳のグレンダ・ジャクソン。
グレンダ・ジャクソンはイギリスで映画公開前の2023年6月に他界。
本作が遺作となった。
調べてみると政治家としても活躍され重責も担っていたので本国では有名な方。

一番に感じたこと。
レネ役のグレンダ・ジャクソン、このお婆ちゃんがほんと可愛い。
その仕草や会話がとても愛らしく、それだけで気持ちを持っていかれる。

ネタバレしない程度にいえば、
マイケルケイン演じるバーナードが老人ホームを抜け出しひと騒動起こす。
その一連の流れが「はなればなれ」の一つだし「逃亡者」。
ある目的を達成するために「逃亡者」にとなるが、そこには生きているうちに果たしたい約束がある。

その行動も感動的だが、なんといっても2人の夫婦愛だ。
若かりし頃から老いた今まで愛情は途絶えることはない。
お互いを信じ、どんなことがあっても認め合う。
「逃亡者」のお爺ちゃんをお婆ちゃんは健気に待つ。

できればこんな夫婦でありたい。
こうして最期を迎えたいと素直に思ってしまった。
ラストシーンもジーンときた。

イギリスだろうが日本だろうがどこの国だろうが、夫婦は存在は変わらない。
僕も頑張らないと・・・。
名優マイケル・ケインは本作が引退作だという。
マイケルケインもグレンダ・ジャクソンも見事な演技。

仲のいい夫婦もそうでない夫婦も観てもらいたい。

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