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映画「峠 最後のサムライ」を鑑賞


予告編を観た回数なら歴代ベスト5に入るじゃないだろうか。
それも2年間にも亘って・・・。


コロナの影響で公開が遅れたということだが、
だとしたら2020年だけでよかったんじゃないか。
少なくとも昨年は映画館は通常営業していたので問題ないと思うが、それは素人の考え?
配給会社、劇場の間で難しい問題でもあるのかな?
その分、期待感を抱いた観客は多いかも。
興行成績を上げるためのいい戦略だったりして(笑)。


実際、撮影は4年前程になると思うが、
役所広司も松たか子も年齢を感じさせないのはさすが。
感動するポイントがズレているが、役者魂を知るのはいい機会。


本作は歴史好き、司馬遼太郎好きには堪らないはず。
その分、原作と比較され出来具合に不満があったり、
描き方が物足りないと非難の対象にもなる。
人気原作の映画化は一定の観客を担保するメリットもあれば、
叩かれる対象にもなりやすい。
むしろリスクの方が大きい。


小泉監督は過去の実績でそんなプレッシャーを吹き飛ばしているのか。
本作も周りの視線を気にすることなく、
我が道を歩む演出をしているように思える。
それは主役である河井継之助の生き方にもダブらせる。
時代に翻弄されながらも自らの生き方を貫き通す。
予告編でよく観たセリフが生き様を語っている。


カッコいいよね。
武士としての美学を感じる。
作品が何を伝えたいかはともかく、
河井継之助の生き様が僕らに与える影響は大きい。
時代の変化が激しい中で僕らに求められるスキルも大きく変わる。
しかし、根本的に変わらない本質があるとすれば、作品から学ぶ面は大きい。


自分の命を落としても守らなきゃいけないものがある。
保身とは180度異なる。
本質的な正しさ、正義を伝えようとしているのではないかと・・・。
昨年観た「燃えよ剣」と比べればエンターテイメント性や盛り上りには欠けるが、これはこれで今の時代には必要なのかと。


日本のあるべき歴史は承継したほうがいい。
それを感じる作品だった。

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