山太郎の楽しみ方
私たち、おにぎりととん汁のお店 山太郎は2022年10月に雑司ヶ谷でオープンししました。
おにぎり屋の名店・大塚〈ぼんご〉で修行した妻(店主)と、元会社員で経理出身、飲食未経験で脱サラした夫が営むお店です。今回は山太郎の楽しみ方についてお話ししたいと思います。
なぜおにぎりととん汁なのか
幼い頃から私たちにとっておにぎりは、遠足や運動会などで食べるワクワク感のある食べ物でした。そして大人になり、大塚のおにぎり専門店・ぼんごにて、握りたてのおいしさと出会います。
私たちにとって、おにぎりのベストパートナーは「とん汁」。おいしいとん汁を求めていくつものお店を巡ったもののピンとくるものには出会えず、「それならばいっそ自分たちで、理想のおにぎりととん汁の店をつくろう」と乗り出しました。
握りたてを味わってほしい
握りたてでほかほかの最高の状態で食べていただきたいので、注文を受けてから握ります。そのために提供まで少々お時間をいただきます。テイクアウトの場合も早めに食べてほしいので、一番美味しく食べれる賞味期限は3時間以内としています。
握ってすぐに提供できるように、お店は厨房を囲むカウンターを中心としたつくりです。おにぎりをつくるライブ感をぜひお楽しみいただきたいです。
山太郎にとっての理想のおにぎり
「あたたかい」「大きい」「具が多い」の三拍子。
あたたかくて大きくて、最初の一口から最後の一口まで、どこから食べても具に出会えます。お米と一緒に食べるので、具はパンチのある味付けに。ふわっとした口ほどけの良さを大切にしているので、「おにぎり」とはいえ、ほとんど握っていません。
お米は、東京にある老舗の精米店「隅田屋さん」(五つ星お米マイスター)と相談して決めています。
私たちにとっておにぎりに合うベストなお米は、やや大きめの米粒で、口に入れた瞬間にほどけるような粘り気が強すぎないもの。お米の出来は毎年気候や産地によって左右されるので、最適なお米を毎年選んでいきたいと考えています。
海苔もまた重要な存在。山太郎のおにぎりはあまり握らないので、海苔が包装紙の役割を担います。お米を包むのに最適な、肉厚でハリのある九州・有明産のものを使用。口に入れた瞬間に海苔の風味が鼻から抜けて、熱々のごはんの味を生かします。
山太郎オリジナルのとん汁
具材は、ごぼう・こんにゃく・芋類・油揚げ・にんじん・大根・ネギというシンプルなもので、気取らない、ふつうのとん汁です。
だからこそ出汁づくりを大切にしています。出汁には、昆布、国産本鰹の厚削り節、そして鯖(さば)・鯵(あじ)・鰯(いわし)の薄削り節を使用。
まずは一晩つけた昆布出汁に本鰹節の厚削りを入れ、じっくり煮立てることで力強い深みやコクを引き出していきます。そこへ薄削り節を加えてさっと煮れば出汁は完成。インパクトのある出汁に野菜と豚肉のうまみが加わったとん汁に仕上げました。具だくさんで栄養満点。満足感のある一杯を提供します。
おにぎりの具の楽しみ方
定番の「鮭」「焼たらこ」「明太子」や人気メニューの「卵黄醤油漬け」「肉そぼろ」のほか、変わり種として「スパイシーアヒポキ」や「ガーリックシュリンプ」、「ヤンニョムチキン」などバラエティに富んだ具を揃えています。
個別の具材についてインスタグラムに記載してますのでぜひご覧ください!
具を組み合わせるのもおすすめです。定番でいえば「鮭&生たらこ」や「豚キムチ&卵黄醤油漬け」「明太子&高菜」など。ちょっと意外な組み合わせとして「ツナマヨ&昆布」など、「佃煮&マヨ系」も相性がいいです。
このように具を組み合わせることを、アイスクリームのスクープのように「ダブル」と呼んでいます。ぜひお気軽にダブルでご注文ください。
山太郎の思い
お母さんがつくる食事のように、安心感やほっこり感、明日への活力を感じてもらえたら、そして山太郎がお客様の「忘れられない一食」に入ることができたら、そんな嬉しいことはありません。
あたたかくて大きくて、どこから食べても具に出会うおにぎりと具だくさんのとん汁。山太郎らしい手法と感性で、新しい価値を提供していきます。幸(口)福感を味わっていただけたら幸いです。
山太郎 スタッフ一同