新規就農の人が農業を諦めた話
Instagramでみかけた新規就農の方が、農業を諦めようとしている場面を見ました。
わずか2ヶ月のことで、なんとも寂しいことだと思いました。
自分も何度も困難にぶつかってきたので、諦める選択について「根性がない」だとか「計画性がない」だとかを言うつもりはありません。
ただ、おそらく支えてくれるような人が少なかったんだろうなと思います。
その巡り合わせが自分にはあったことをただただ感謝し噛み締めました。
農業は技術職なのにトライアンドエラーが十分に出来ず、かつ投資から回収までの期間が月単位で必要なため、結構過酷な職業だと思ってます。
そのくせプロダクトである農作物はだいたい100円前後という異常に安い単価です。
近年のクリエイティブ職の適正技術、適正価格の風潮(実際は難しいと思いますが)からするとあっけないほどの単価です。
農作物をつくるという比較的高難易度の課題をクリアしてもリターンは低い、農業をするということ自体が難しいです。
自分はといえば6年目ですが、まだまだ生活できるほどの稼ぎはありません。
手探りで自分だけのやり方を追求していますので、そう簡単にはいきません。
でも自分のやり方が出来た暁にはかなり持続性の高い事業になると思っています。
自分は新規の方に積極的なアドバイスをしたりしませんでした。
しかし、した方が良かったか?と聞かれたら、それはしなかったと思います。
聞かれたら答えると思いますが、聞かれなかったら答えないスタンスです。
農業に限らず、スタートアップだとしたらなりふり構わず助けを求めるような場面が出てくると思います。
そこで勇気をだして「助けて」と言えなかったらもうどうしようもありません。
その勇気を出してでも事業を続けたいと思わなかったら、1度たまたま乗り越えれたとしてもどこかのタイミングで諦めてると思います。
自分も困った時に「困った」と言えない人間だったので、最初は非常に勇気が必要でしたが、今は言えるようになったと思います。
そこで助けてもらったことに報いることが出来るように努力と試行錯誤をしていく所存です。
決められたことに対しては何も言うことはありません。
この方が満足のいく人生を送ることが出来れば1番だと思います。