国交省は市場の取引価格をもとにした住宅評価モデルを検討。全国の取引データを分析することで、対象の土地、建物構造、床面積、立地場所などを入力すれば価格を推定できるようなシステムを構築予定。
空き家相談で、最も多いのが売却の相談。ただ、現状では築20年~25年以上の建物の場合、評価ゼロというのが業界の通り相場。金融機関のローンでの担保評価も同様。
よって、住宅ローンも担保がゼロ評価では借りれる融資額も少なくなってしまう。そこで、国土交通省は中古住宅の市場活性化に乗り出した。住宅の担保価値に立地の良さや省エネ改修などを反映する評価モデルを作り、中古物件でも住宅ローンを借りやすくするというもの。築年数を主な評価基準にしていた現状の見直しを促し、米欧に比べ新築に偏る日本の住宅市場の課題を解決するのが目的。
夏までに有識者や地域金融機関の担当者らが参加する検討会を設け。2023年度中に金融機関向けの評価モデルをまとめ、銀行などに活用を促す予定。
このごろは、補助金などを活用し、耐震補強や断熱リフォームや大規模リノベーションなども増加しており、築年数だけの判断ではこうした住宅の価値を反映できず、ローン承認を滞らせている。これが中古住宅市場を停滞させる大きな要因にも。自社で評価システムを持たない地場金融機関は住宅ローンを提供したくても担保価値が低くて十分な融資ができないのが現状。
増加する空き家問題の解決にも、中古住宅市場の活性化は役立つとしている。