和尚のつぶやき #183(静かに見守る)
〇子どもに対する親としての
関わり方を放任か干渉の
どちらがいいかと問われれば
静かに見守り
必要な手助けをすることが
親の役目ではないかと思う
当たり前のように思えるが
親である私たちは
子どもが生まれたから
急に親になれるわけではなく
子どもとともに過ごすことで
少しずつ親になっていく
教師は生徒に 医師は患者に
親は子どもに育ててもらう
生徒も患者も子どもも
自らの力で生きていることに
かわりはない
その力を阻害せず、後押しをする
ことは中々難しいことだし
自分の思いや考えを
押しつけてしまうことも多い
そうしないためには忍耐と
信じることが必要である
子どもも初めは多くの手助けが
必要であろうが
成長とともに自分の力で
生きていくようになることを
親としてわかっておくことが大切だ
いつまでも口出しをしていては
明らかに過干渉になり
子どもの自立と成長を妨げてしまう
愛情という名のもとに
毒親になってしまう
親も子どもも対等な人間であり
この世に尊い生を受けた存在だ
一方的な庇護関係ではない
親としてこのことに気付きにくい
親はいつまでも親で、子どもは
いくつになっても自分の子どもだと
いう思いが強いせいだろうか
しかし、親であり子どもである前に
一人の人間であることを
忘れてはいけない
親の愛が子どもの人生の妨げに
ならないように心したいと思う