見出し画像

和尚のつぶやき #217(息ができる住処)

〇多様性が大切だと言われて
 その通りだと思いますが
 それは口先ばかりで
 私たちは、同じで単一的で
 まわりと比べて 
 変わらないものを求めて  
 良くもなく悪くもない
 状態を好みます
 なぜなら、それが安心するからです
 まわりとの違いは
 不安を呼び起こします
 違いを選択すること
 違いを受け入れることは 
 不安に耐えることです

 親は子どもに普通に学校へ行って
 普通に勉強して
 普通に進学してくれることを望みます
 そこから外れることに
 恐怖を感じます
 そしてそこから外れた
 子どもや家庭を
 かわいそうに思います 
 そして安堵します
 親が普通を望めば望むほど
 子どもは息苦しくなり
 身動きができなくなります
 それに加えて学校でも優等生で
 あらねばならない空気に
 窒息しそうです
 学校が多少息苦しくても
 家でゆっくり息ができれば
 生きていけます

 親も職場で息苦しく
 子どもも学校で息苦しい
 せめて家では一緒に
 ゆっくりと息をしてください
 生きるとはただ息をすることです
 何をすることでもありません
 ただただ、ゆっくりと息をすること
 親は子どもを信じて
 ただゆっくりと息をしているかを
 見守ってください
 けんかしてもいい 
 零点取ってもいい
 ぶつかり合ってもいい
 普通を大切にするより
 ごちゃごちゃしていて
 毎日のように問題が
 湧き出てくる家でも
 息ができる家が
 人間らしい住処ではないですか。  

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?