トラウマの話
YouTubeでよく見てるゲーム実況者グループがあってね。
名前は伏せるけど、コンピューターゲームだけでなくテーブルゲームをやったり、最近はいろんなゲームの大会に出たりして、今チャンネル登録者数が50万人を超えたあたりの、売れっ子3人組なんだけど。
週に一回雑談放送されてて、そのアーカイブをよく聞いてるのよ。
毎週テーマを決めて、テーマに沿ったメールをリスナーから募集して、それについてしゃべる、っていうラジオみたいな感じなんだけどね。
で、前回のテーマが「トラウマ」だったんだけど。
結構簡単に「トラウマなるわぁ〜」とか言う人いるけど、私のそもそも「トラウマ」って言葉、あまり好きじゃないのよ。なんか「トラウマ」って言っとけば許される、みたいなとこない?それがなんかイヤで。「トラウマ」って言葉を言い訳にしてるように感じない?あんまり軽々しく使うなよって思っちゃうんだよね。
まぁでも私にも一つだけ、トラウマがありまして。今日はちょっとそれをみなさんに聞いていただこうかなと思ってnote更新です。こんにちはこんばんはヤマシタジュンです。
遡るは20数年前、ヤマシタ小学5年生のころ。
当時隣のクラスに「ミカちゃん」っていう女の子がいたんだけど、隣のマンションに住んでて、親同士も面識があって、毎日一緒に下校する仲良しだったのね。
天パくるくるのちょっと茶色っぽい髪で、まつげがくるんとした大人しめの女の子、ミカちゃん。
放課後はお互いの家を行き来してよく遊んだんだけどね。
ある時、私のクラスに「アイちゃん」っていう女の子が転校してきたの。当時は珍しいピンク色のランドセルで、高めのツインテールのアイちゃん。
アイちゃんは私と同じマンションに引っ越してきたから、担任の先生に「帰り一緒に帰ってあげてね」って頼まれたのね。
で、当時スーパーコミュニケーションおばけだったわたくしヤマシタ、速攻でアイちゃんに声かけて仲良くなって、「いつも一緒に帰ってる友達がいるから、その子も一緒に帰ろう」って、3人で下校することにしたの。
友達がふえて、女の子3人で、しかもみんな家も近所で、しばらくの間は3人で仲良く下校してたんだけどね。
なんかだんだん、私とアイちゃんが歩いてる後ろをミカちゃんがついてくるっていう形になっちゃったんだよね。
というのもアイちゃん、同じクラスで同じマンションの私にすごいなついていたというか、私にばっかり話しかけてくるのね。ミカちゃんにはあんまり話を振らないというか。
ミカちゃんを真ん中にして3人横並びで歩いてても、ミカちゃん飛ばして私に話しかけてくるから、ミカちゃんどんどん後ろに下がっちゃって、気がついたらポツンと1人で歩いてるの、ミカちゃん。話にも入って来れなくて、トボトボついてくるのね。
アイちゃんが学校休んだり、なんかのタイミングで2人で帰る時は、今まで通り楽しくおしゃべりしながら下校できるんだけど、アイちゃんも交えて3人での下校だと、絶対にミカちゃんが1人になっちゃう。
私はそれが嫌でさぁ。内心すごいモヤモヤしてた。親にも相談したりしてね。なんとかミカちゃんも一緒に話そうといろいろがんばってみたのよ。並び順変えたり、私が2人の後ろを歩いたりね。
でもダメでさ。いつの間にかアイちゃんが私の隣を歩いてて、ミカちゃんが1人っていう状態が続いたの。
そんなある時、ミカちゃん学校に来なくなっちゃったんだよね。
私は「帰りの時話せないからかなぁ」ってすごい悩んだし、私の親も心配してたよね。私のこともミカちゃんのことも心配して、母が私の連絡帳に「なにかお力になれることがあれば······」って書いてたの覚えてるわ。
ミカちゃんが学校に来なくなってからも、家が近所だからさ、プリントとか持ってったついでにミカちゃんの家で遊ぶみたいなことはちょこちょこあったんだけど、小学生なんてさ、学校が全てみたいなところあるじゃん。
学校で遊ぶ約束した友達を優先するうちに、プリント持ってっても家で遊ぶってことも少なくなって、だんだん疎遠になっちゃって。
ミカちゃん、たまに保健室に来てたみたいだけど、それから一度も一緒に帰ることなく卒業しちゃったんだよね。
その後は同じ中学校に進んで、制服姿のミカちゃんを何度か見かけたけど、それっきり。
私も、家庭の事情で引っ越したりして、ミカちゃんがどうしてるか、もうぜんぜんわかんないまま今に至るんだけどね。
そういう経験から、複数人で遊ぶのが苦手なんだよね。特に女ばっかり3人とか5人とかの奇数の少人数で遊ぶとさ、1人余っちゃうじゃん。そういうシチュエーションになるたびに、ミカちゃんのこと思い出しては「私は1人でも大丈夫」って思いながら1歩下がるんだよね。
もちろん例外はあるけどね。オンラインゲームとか、男がいる時とかは不思議と大丈夫なんだけど。
もういい大人だから上手にみんなで遊べるし、最近はそういうシチュエーションになることも少ないんだけど、このことがまさにトラウマでねぇ。
今思えばさ、小学5年生のわりにいろいろ考えて行動できてたと思うよ、当時の私は。
でも今でも、友達の後ろについて歩いてる時とかにさ、1人でトボトボついてくるミカちゃんの寂しそうな顔を思い出しては、切ない気持ちになるんだよね。
あのときミカちゃんも一緒にちゃんと3人で下校できてたら、ミカちゃんとアイちゃんと私の3人で今も友達だったのかもなぁ、なんてね。思ったりして。
そんな私のトラウマの話でした。我ながら切ねぇわ。
みなさんはこんな切ない思い出ありますか?
それでは!
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