リコーの入社式に想うこと
2020年4月1日。新社会人の晴れ舞台となる入社式。
今年は残念ながら中止やオンライン開催になるというニュースを数多く見ました。そんな中、リコーが社長との1対1入社式を行ったというニュースが飛び込んできました。
リコーは、約170人の新入社員を東京都大田区の本社に時間差で呼び、山下良則社長が1人約1分ずつ立ったまま話をした。マスクを着けたまま2メートル以上の距離をとった。
※朝日新聞デジタルより抜粋
https://www.asahi.com/articles/ASN4142W1N41ULFA007.html
私の第一印象は「あ、面白い。大企業の社長と1対1で話せるなんて、社会人のスタートには良い思い出になるんじゃないか」というものでした。一方で、どんなに対策を取っても感染リスクはゼロにできないと思います。
そこで、感染リスクが0だと仮定して、社長との1対1入社式をやるメリット・デメリットを考えてみました。
【メリット】
◆新入社員目線
・大企業の社長の考えや人となりを知れる
・働く意欲が沸く
・この会社で頑張ろうという想いが強くなる
◆会社目線
・社員の意欲向上や離職防止に繋げる良い機会となる
・会社や社長の想いを、印象に強く残るよう伝えることができる
・どんな社員が入ってくるのか体感できる
・今の世代がどのようなことを考えているか把握できる
【デメリット】
◆新入社員目線
・話す内容によっては会社や社長に幻滅する
・入社式の一体感を味わえない
◆会社目線
・社員の意欲を低下させてしまうリスクがある
・時間がかかる
・準備や段取りが大変?
色々書きましたが、果たして1分で会社や自分の魅力を伝えられる人はいるのでしょうか?私は今の会社に転職する際に、最初副社長と面接をしたのですが、5分で魅了されて入社を決意しました。
逆に、前職(大手通信会社)に関しては、本社に異動して役員陣の打合せに参加するようになってから幻滅をして離れることを決めました。300人規模の入社式もありましたが、大声で社歌を歌わされた以外は、何を言われたか全然印象にないです…
短い時間で魅了できる人はかなり稀です。ですので、そういう人がいる場合は1対1入社式をやるべきですし、いない場合はやるべきではないと思います。そもそもいない時点でその会社に魅力は無いですが…
結論…
そもそも、感染リスクが0でない状態でやるべきだったのでしょうか?
そんな時、京セラを創業した稲盛さんの言葉が思い浮かびました。
「人間として正しいかどうか」
この言葉に基づいて判断すれば、すぐに判断できます。
「やるべきではない」と。
ちなみに京セラが入社式をやったかどうか確認したところ、「中止(延期の可能性はあり?)」でした。しっかりと稲盛さんの想いが継承されているんだと思います。
稲盛さんの「生き方」は読んでおいて損はないと思うので、まだ読んでいない方がいらっしゃれば、是非この機会に読むことをおススメいたします。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。