失恋が教えてくれたことはきっと一生忘れない
平凡な大学生活の中でもっとも思い出に残っていることと言えば、間違いなく「恋愛」である。
それは、青春の1ページであり、後悔が数十ページにも及ぶもの。
「そうだ、恋愛についての卒業論文を書こう!」
なんて、職場で呑気なことを考えながら当時を振り返る。
私の場合、学生時代最後の恋愛は社会人4ヶ月目の途中まで続いたが、学生恋愛の全てが実ることなく、「ありがちな恋愛」として幕を閉じた。
「この恋が最後の恋になりますように。」
何度願ったことだろう。
そんな私の思いとは裏腹に何度も目にした悲しいワード、「別れよう」。
直接話し合って別れたのはたった1人だった。
連絡手段が何であれ、恣意的に別れるという行為は卒業による別れとは明らかに別物であり、人の心を大きく揺さぶる。
別れるたびに私は自分の心がこんなにも締め付けられることに驚き、大切な人が放つたった一言がこんなにも自分の精神状態に大きな影響を及ぼすのかということを身をもって実感する。
あまりのショックで体調を崩しかけメンタルヘルスクリニックの門を叩いたこともある。
そんな経験、人生でそう多くはないのではなかろうか。
全力であればあるほど反動は大きく、衝撃的な体験は消えない記憶となって頭の片隅へと保存される。
長い人生のほんの1ページにも満たない短期間であったとしても、1度は心を許し好きになった相手。
少しでも一緒に未来を夢見た仲であったのなら、きっとそこで学んだことは一生忘れないと思う。
薄れゆく記憶の中、思い出したくても思いだせないあの日々に思いを馳せながら、私たちは後悔や悲しみをバネに成長していくのだろう。
だからきっと、昔好きだった人にまた会えたとしても、たとえ面影は残っていたとしてもそこには当時の彼はいないし、私たちもきっと当時のままではない。
良い意味でお互いに成長していると私は信じてやまない。
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