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そろそろ知りたいWorlds22 DFMは地獄回避”1位を狙いたい”グループに

と、いうことで9/29から始まるLOLの世界大会Worlds。日本代表DFMはなんとプレイイン1位突破という昨年の躍進を買われてか、プレイインPOOL3(最低ランク/マイナー地域)から1つ上のクラス、POOL2(メジャー地域のn枠目相当扱い)になりました。すごい簡単に例えるとワールドカップで日本が躍進したおかげでアジア枠増えました、みたいな話です。

最初の世界大会たしか2015から苦節何年だろう。セロスのMIDGPペンタキルで爪痕を残すも1勝がやっとだった頃から幾大会、とうとう世界的地位が1つだけ上がったことになる。あのロシアからベスト8に進んだANXのときでさえ据え置きだった渋い評価基準の中、とくにWorlds2018からのコンスタントなDFMの活躍が認められたといってもいいだろう。Worlds2020?ここちょっと消えてますね….…。まあそんな話はともあれ、DFMの歴史の話は1年半前に書いたDFMの軌跡を見ていただければ、と。

この振り分けにより「ほぼ同格」として扱われるのはベトナム2枠目、EU4枠目にNA3枠目。まあベトナムにはこの春にボコされたが、EUNAのそこらへんとは割と対等に戦えている感もあって妥当感も若干。で、その上POOL1に韓国4枠目、中国4枠目、EU3枠目、東南アジア2枠目の4チームがいて、POOL3にはブラジル、ラテンアメリカ、トルコ、オセアニア1位がおり、くじ引きをして色々戦った結果、4チームがWORLDS本戦に出られる。ということになる。

で、大事な大事なくじ引きが終わり、結果は上の画像の通り。DFMはグループAに入ったが、Bが「マジ仕組んだレベルの死のグループ」と化しているため、相対的に軽い組み合わせとなっている。多少具体的に触れると、絶対グループ内に2チームあるPOOL1、どこも格上なのだが、その中でもぶっちぎりの格上「中国4枠目」「韓国4枠目」を避けられたのが大きい。POOL2で一番当たりたくないのは、この春に何もできないレベルでボコされた「ベトナム2枠目」なのだが、それもグループBに行き、同格の中でもDFMが相性のいい「NA」がPOOL2の相手となった。そして侮れないPOOL3からは、近年になってなお対戦成績の悪い「ラテンアメリカ1位」を避け、マイナー地域最強とかつて言われた「トルコ1位」も避けることに成功。POOL3からは近年苦しんでいる「ブラジル1位」「オセアニア1位」が同組となった。

まあ簡単に一言で言えば「1位抜けするのに最高の組み合わせ」を引いたことになる。各プールの相対的に強いほう2つがBに行き、相対的に弱いほう2つがAに来た、と言ってもそんなに間違いではないだろう。一つ問題があるとすれば、DFMだけでなく、おそらく全チームが「この組ならワンチャン1位ある」とお互いに思っているであろう、ということで。

あとレギュレーション上、1位はOK、ただ2位でも順当ならこの春ボコされたベトナムが来るため厳しい、となるとDFM的には是が非でも1位が欲しい。逆に本来この予選形式だと3位4位でも夢があるのが通例だが、グループ3位4位になってしまうと、抜けた先が中国or韓国の確率が98パーくらいで、当たったら負ける確率も98パーくらい。文字通りのほぼノーチャンスとなってしまう。ということでどのチームも絶対1位が欲しい、1位を逃すと2位でも正当なオッズで3:7程度つきそうで厳しいかもしれない、そんな組み合わせとなったDFMが当たるチーム、これを見ていきたい。

1.EU3枠目 Fnatic

春リーグ2位プレーオフ3位/夏リーグ5位プレーオフ3位

Worlds3の3位を筆頭に複数の世界大会でベスト4、2018には世界2位にまで躍進したEUを代表するチームでありLOL界にとどろく超ビッグネーム。ただ近年徐々に存在感を薄め、2021にチームの顔であったRekklesが脱退するとチームは一気に窮地に。この4シーズンでリーグ戦では5位5位2位5位とEUリーグでも中位チームに甘んじている。それでもこの夏のプレーオフをなんとかかんとか乗り越え3位で滑り込んできた。決して本調子ではないもののビッグネーム特有の大舞台慣れはあると見ていいだろうし、言うてこのプレイインのレベルならば実力上位と言って間違いないだろう。一言で言えば本調子でなくてなおこのグループ1位抜けの大本命枠。

注目選手は、このプレーオフ躍進の立役者、プレーオフで3度のMVPを取っているジャングラーのRazork。ただメタがメタだった、ということもあるがプレーオフ16試合でプレイしたチャンプは4。夏リーグ19試合でもチャンプは6と絶対数が少なく、勝った試合に限ればトランドルにかなり偏っている感もある。ナーフを食らい出てくるかは不明だが、とにかく気持ちよくプレイさせないことが重要だろう。

データから見えてくるチームの傾向はいくつかある。一つはドラゴンを重視しヘラルドを軽視する傾向。これはEUの夏リーグ、プレーオフに共通しており、平均ドラゴン数は1位、平均ヘラルド数は最下位、と極端な数値となっている。

また、キャリーのDPMの高さもポイントだ。5位に沈んだ夏リーグだが、セナサポートを除いて、DPM全体2位がMIDのHumanoid、3位がADCのUpsetとなっている。プレーオフでも全体2位がUpset、5位がHumanoidとDPMに関してはEU屈指と言ってもいいだろう。LJLでいえば一昔前、AriaがLunaだったころ、ADCにArtもいて強かった頃のCGAみたいなイメージといえばわかりやすいだろうか。

試合時間も長い傾向があり、これらの情報をミックスして読み取ると、Fnaticのドラゴンを重ね、キャリーが育ってから満を持してキメに来る、というスタイルがデータから浮かび上がってくる。DFMはここ数年ずっとドラゴン軽視、軽視というか大舞台ほどMIDBOTが苦しくなってドラゴン周りの主導権が握れない、というべきか、ともあれDFMはドラギブゲーミングしているうちに取り返しがつかなくなる、という典型的負けパターンがあるために、対Fnaticにはことさらに気を付けてもらいたい。「いつものDFM」ではドラを渡し続るとドラを重ねられて相手のペースになってしまうと思われるため、DFM側から何らかの「仕掛け」が欲しいところだろう。

最後に触れていないTOPとSUPを。TOPは昨年までG2にいたWunder。練習しないとか他ゲーに熱心だとか割と揉め事で話題に上がることも多く、結局相当に自由な雰囲気のあるG2から出て、今年からライバルのFnaticに。スタッツを見るにG2バリバリの頃ほど調子は上がっていないが国際経験は豊富で実力は折り紙付き、チームのムーブ的にも、チームの空気的にも完全にフィットしてるかと言われれば疑わしいが、それでもレーンは相変わらず強いし肝の太さはエグい。だからこそDFM的には眠ったままでいてほしいところ。SUPはこちらもベテランのHylissang。意外性がウリというか、ポジション柄「堅実」なサポートが多い中、相当に個性的でムーブが唯一無二とも言われる稀有なサポート。当たり外れの幅が大きいタイプ、とはいえこちらも世界での実績充分。侮れないのは確かといえるだろう。良くも悪くも「なぜそこにいる」と皆が驚く「ヒリさんぽ」にも期待したい。それがDFM相手に刺さらないことを祈るばかりだが。

2.台湾香港東南アジア2枠目 Beyond Gaming

春リーグ5位プレーオフ5位/夏リーグ6位プレーオフ2位

オーナーがかつてWorldsを制した伝説的チームTaipei Assassins出身でスタッフにも当時メンバーを抱え、参入枠として名門ahq eSportsの枠を買い取り参入した、「血筋」で見れば台湾を代表するといってもいいチーム。

昨年2021に参入するも、前年に香港で生まれたスーパーチームPSGTalonに太刀打ちできずに2位に甘んじ、Worlds2021では今年同様台湾香港2枠目として参加するも、格下であるはずのDFM、そしてトルコGalatasarayと当たるも破れ5チーム中グループ4位に。なんとかトルコにリベンジを果たすも、続く韓国HLEに敗れプレイイン敗退。すると翌22年にはエースのADC、Doggoが抜け弱体化、リーグも苦労するように。ただしこの夏は6強4弱のリーグの6番目でプレイオフ進出すると、リーグ3位、2位を連続撃破、4位相手に負けルーザーズに落ちた先には仇敵PSG、そこを3-2で勝ちきり昨年同様この枠を獲得した。ただ、かつてはKRキラー、ジャイアントキリング製造機として名を馳せた香港台湾地域だが、近年は世界の舞台で競争力の低下が目立つ形に。今年もLJLに負けるようだと首元が涼しくなってくるかもしれない。

注目選手はリーグ6位ながらチーム唯一でProTeam(ポジション別MVP選手間投票)の3rdに飛び込んだJGのHuSha。ただ昨年当たっているので未知数の怖さ、は少ないだろう。こちらも使用チャンプが偏っている傾向にあるため、対策はしやすいほうかもしれない。

チームのスタイルとしては昨年同様BOT中心だが、そのADCが昨年より爆発度は薄まった印象がある。あと昨年とメンバーが変わると思われるのがTOP。目につくのがこのFioraで、PSGとのヤバい試合にもピック出来るくらいの自信があるよう。ただここまで色々な猛者にもまれてきたEviならばそうそう壊されないことを期待したいところ。

百聞は一見に如かず。しかし、百見は一撃に如かず。とあやかしびとにも書かれているように、データより昨年の試合を見たほうが早いかもしれない。

昨年の試合は開幕BYGはEvi最警戒なのか5人でTOPの喫煙所周りにインベードするもDFM側はドラゴン裏でインベード待ちしていたのでお互い空振り。開幕するとLv2先行からEviが対TOPにかなりのダメージを与えて開幕3分で相手にリコール、TPの使用を強制。ある意味定石通りBYGは逆サイド、BOTにJG含めてガンクを狙うも、Eviが即座にTP反応し3vs3となり、遅れて両MIDも飛んでくるもののその頃には勝負ありでYutaponに2キルとダブルバフ。BOTでガン不利を背負ったBYGは、テレポートで飛べずにファーム集めていたTOPで勝負するべくJGがインベードするも既にStealが1レベル上、ほぼ同時の寄りもEviStealが勝ちきり開始5分で4:0とほぼ勝負ありの状態に。その後は手なりでドラゴン集めて危なげなく勝利、となっている。

昨年と一つ違うところとして、昨年優位を作ったEviのテレポート、これがこの1年で出来なくなったというのはDFMにはアゲンストかもしれない。Eviの筋肉で無理やり優位を作ってそれをTPでBOTに分け与えるというのが昨年の勝ちパターンだっただけに。たださすがにもう慣れていい塩梅になっていると信じたいところ。

昨年もあわよくば開幕Evi潰しを狙ってのインベードをしてきており、今年もBOTには自信ありそう。となるとBYGとしては昨年の敗着ポイントを見返してみても序盤でEviを潰したいという気持ちも強いように思える。昨年もやっていてそこまで無茶苦茶な変化もない以上、DFM的にはここは勝ちたいところと言ってもいいだろう。

3.NA3枠目 Evil Geniuses

春リーグ4位プレーオフ1位/夏リーグ1位プレーオフ3位

eスポーツチームとしては古豪ながらNAのLOLシーンには過去一瞬参入して撤退、2020から再参入し、いま一番いい時期を迎えている感があるのがこのEG。2021途中より若手ADCのDannyを使い始めると大ブレイク、21のNAでRookie of the Yearを獲得。その若手新星Dannyと大ベテランImpactを残して3枚替えで今年を迎えると春リーグこそまあまあだったもののプレーオフ優勝からMSIではベスト4にまで残り、その勢いで夏のリーグも制覇。EUのRogueから来たJGのInspired、C9から来たサポートのVulcan、そして新人jojopyunとDannyの4人がNAのAllProTeam1stに入るほどの活躍をする。

そんなEGに暗雲が立ち込めたのが秋プレーオフ。なんやかんや勝負強いC9にリーグ1位だったのに初戦でルーザーズに叩き落されると、リーグで下だったはずのTSM、TLにギリギリの3-2勝利。歯車のズレが顕著だったのがこの2年若くしてチームをけん引してきたDanny。リーグやプレーオフでも50パー以上、悪くても40パー台程度に抑えていたCS勝率が20パーセント台に。もちろんピックの都合もあると思われるし、プレーオフ14試合のうちセラフィーン4、彗星MF3、セナ2と過半数以上が変わり種ピックになっていたりもした。そしてプレーオフで最低限の3位を確保した後の対100T戦ではメンタル的な話で休むこととなり結果的にチームもそこで敗退、3位に終わりこの位置にいる。果たして本戦でDannyが出てくるのか出てこないか、そしてDannyが本調子かどうかで状況は相当変わってくるだろう。

調子のよかった夏リーグのデータだがやはり火力としてはDannyが抜けている。厄介なのは、当然他チームもDannyを狙うのだが、夏リーグDannyのデスは平均1.5でNA全体2位と非常に落とされにくい点にもある。ただ、調子を崩したプレーオフでは、このデス1.5が2.3とかなり膨らんでおり、卵が先か鶏が先か、という話でもあるが、プレーオフでの苦戦を物語っている。

Dannyが出なくとも、控えのKaoriがプレーオフ5試合のみだがそこそこフィットしており油断も出来ない。また、チームの状況に応じてタンクからスプリットプッシャー、そして未だかつてないほど試合をひっくり返せる伝家の宝刀ことGPまであるTOPのImpactにも注意したい。このベテランを舐めてるとアッタマからつま先までの衝撃の稲妻が走っても、一斉砲撃で集団戦ぶっ壊されてもおかしくないだろう。

DFMとNAの戦いだが、過去を振り返るとひたすら対C9という数奇な運命状態だった。2018のリサンドラめくりの悪夢から、21MSIでは1-1。21Worldsでも1-1と世界大会本番に強いC9相手に五分ってる。DFMの傾向的に、NAやEUといった「LOLをきちんとやってこようとする」相手と組み合うのはなんだかんだ得意。苦手なのは曲者ジャングラーに定石外の動きをされてペースを乱される(かつてのAHaHaCiK、Oddie、Bugi)あとは序盤から体を当て合うフィジカル勝負(MSIの対⁠Saigon Buffalo戦)、ということを考えれば、比較的戦いやすい相手かもしれない。ただしなんやかんや春のMSI4位、普通に考えればDFMより結構な格上であり楽観視はできないだろう。

4.ブラジル代表 LOUD

春リーグ7位/夏リーグ4位プレーオフ1位

この9月、VALORANTで世界を制したブラジルのチーム、それがLOUD。まじであのサダーキーがよーほんまよー、と日本ZEDAファンにトラウマを植え付けたあのチームです。まあZEDAが負けたときに「LOUDに負けるなんて弱い!」みたいな連投してる逆張りキッズもいましたが、結局世界中でLOUDに勝てるチームがいなかったというわけで、そんな逆張りキッズをおかずに我々はご飯でも食べましょう、って話で。

という感じでとにかくノリという意味では世界一勢いのあるLOUD。LOLのほうでもそれは変わらない、といった感もあり。上のリーグ成績を見ての通りLOUDはブラジルの「強豪チーム」ではない。春も何なら下位に沈み、夏は4位からの下剋上だ。

個人的にTitanが好きでブラジルシーンは少しだけ厚く毎回調べてるのだが、ブラジルが世界でちょっと頭打ちになってしまってる原因の一つに、このブラジルの下剋上率の高さ、があるかもしれないと個人的には思っている。世界大会にリーグ1位が出てきたのは2019のフラメンゴまで遡るし、その年も同率1位でブラジルで抜けた実力、というわけでもなかった。そういう意味では実質LJLオールスター状態のDFMとは真逆の状況と言えるかもしれない。ブラジル国内リーグは実力が拮抗し、それゆえ熱い戦いが繰り広げられるが、一方選手の分散を招いてしまっている、という感も。日本は日本でDFMにリソースが集中しているため、このソロキューの惨状でもなんとか世界でも戦えているが、国内シーンがスカスカでプレーオフもほぼ実力通りで波乱なしなのは否定しがたく8チームあって下半分がほぼ固定、なんて感もあり一長一短ではあるのだが、世界大会という意味で考えると日本式とブラジル式、ブラジル式の方が分が悪いと言えるかもしれない。

チームの構成としては、ベテラン揃いの中に(彼もベテランだが)KRジャングラーのCroc、そしてブラジルの18歳ADC、Branceがいるという形で。実はこのチーム、Eviと縁のあるプレイヤーが2名いる。一人はJGのCroc、彼のプロキャリアのうち、たった2カ月、1シーズンだが⁠「Rampage Quintet」、LJL2部にまだ1部の下部チームがOKだったころにあったあのRampageの2軍のメインジャングラーとして所属していた。2017はまだEviがRampageにいたころであり、1軍2軍で交流があったかは知らないが、ともあれ同じチームにいた、ということになる。ただそのRampage QuintetもLJL2部で3位と振るわず、といった形であり、アジャストする前に日本を去ったと思われる。ちなみにそのLJL2部、2017春に出ていて今も現役なのは、日本人ではHachamechaとNap、そしてKR勢はScarzのTOP、DarkCaTとしてキャリアをスタートさせ、韓国、中南米ときてこの夏LCSにも出たTSMアカデミーの現Mia、同じくScrazのジャングルとしてスタートし台湾、日本、そして今は中南米で活躍するBugi、そしてRampage2軍から数年を経てオセアニアに渡り、そこからブラジルに行き世界大会の切符を掴んだ彼Crocとなっている。まあ色々あったRampageだが、なかなかこんな縁はないだろうなと。

もう一人はRAMPAGEも出ていた2017MSI、ブラジルがあと一歩まで進んだその時のTOPレーナー、Roboになる。当時すでに日本を代表するプレイヤーとなっていたEvi、当時の海外実況からも「Eviのタムケンチ」という言葉が聞かれるくらいのマークをされていたころのMSI、2戦ともに暴れ回ったのはそのEviの対面のRoboだった。1戦目は開幕早々TOPダイブから1キルを取り、一進一退の試合を決め切ったポイントともいえるRampageのバロンに対するキル回収の際に暴れ回ったダリウスであり、2戦目は満を持して出てきたEviタムケンチをトリフォ握ったタンクトップフィズで迎え撃つ。TOPはレーン戦まあまあながらロームでキルを稼ぎ終わってみればTOPフィズが5キル握っての勝利。世界的名声で言えば当時のブラジルチームはbrTTのチーム、といっても過言ではなかっただろうが、日本のファンに強く印象を残したのは、あのEviがいるTOPで暴れきったRoboのほうだったのではないだろうか。

注目選手もRoboと言っていいだろう。今年のリーグ戦、DPMブラジル2位がADCのあのTitanなのだが、僅差の3位にいるのがTOPのRoboになる。18試合で平均DPMは665。分かりづらいと思うのでLJLで説明すると、日本のDPM4位がYutaponでそのDPMが654。ほぼYutapon並のダメージをTOPで出すことが出来る、ということになる。まあEviも負けておらずLJL全体で7位、TOPで1位のDPM616を叩き出しているのだが。そしてこのRobo、ダメージだけでなく、勝ちが欲しいプレーオフではタンクもピックし、ちゃんと抑えたプレイも出来るところにある。なおこのプレーオフ15試合で6ソロキルを獲得したソロキルキングでもある。2017は若干いわされた感のあるEviとRobo、TPで他レーンに飛びにくくなったしスワップもないこのメタ、陸の孤島TOPでのガチバトルに期待したいところ。

リーグ戦の選手スタッツ
プレーオフのスタッツ

その他チームの傾向としては、血の気の多いブラジルでもとくに好戦的、特に序盤に強く、リーグ戦でのFB率は実に77.8%、プレーオフでも60%と高い。序盤に流れを握られると相手のペースにはまるかもしれない。またプレーオフの平均ドラゴン数3.0とドラ意識も非常に高い。序盤消極的に行き過ぎると今度はドラゴンも重ねられる危険がある。うまく対応したいところ。

5.オセアニア代表 Chiefs

春リーグ1位プレーオフ2位/夏リーグ1位プレーオフ1位

オセアニアからはオセアニアの大本命、Chiefsがやってきた。昨年までパッとしなかったが今年はSUP以外4枚替えをして、TOPJGに韓国人を採用するとリーグで圧倒的な状況となる。春こそプレーオフで足元をすくわれたが、それがあってか夏はリーグ21戦21勝と、LJL以外ではあまり見ない大一強状態に。その勢いのまま世界大会に来ており油断はできないだろう。

オセアニアという地域も、数年前のお取り潰し騒動があったりして人材流出を招いたが、なんだかんだで世界大会で健闘してもいる。今年のMSIは全敗だったが、昨年Worldsでは2勝2敗でグループ3位を確保。4位のブラジルを破ってグループ間プレーオフにまで進んだ。ただ、そこでC9に0-3敗退。昨年のDFMを基準に考えれば、C9に勝った日本の方が一枚上手と見ることが出来るかもしれない。

リーグの上下でレベル差があってそのうえ全勝なのでリーグのスタッツはある意味ぶっ壊れた状態でなかなか逆に真の姿が見えてこない。レベルの上がったプレーオフの7戦のほうが見えてくると思われる。注目はこのBOTのパワー、あとはJGのエグさになる。

このチームはプレーオフ7戦で6勝、そのうち3勝を約25分で締めている。25分でBOTもなかなか育ちきらないのだがその3戦のADCは5キル/7キル/8キルと十二分に暴れている。早いうちから暴れられるタイプのADCといえるだろう。そして同じく25分程度で締めた3戦のJGは(6/0/3)(6/0/8)(6/1/6)とこちらも完全に暴れている。一発勝負のプレイインラウンド、データが比較的少ないこのジャングラーに序盤から荒らされ翻弄されると、かつてのAHaHaCiK やOddieにやられたように、受け身でジャングリングしてStealが試合参加できないという負けパターンに陥りかねない。このグループでは格下の部類に入るが、DFM的には是非このジャングラーのパターンをなるべく分析して出来る限りの序盤展開に備えてほしいところ。


6.日程と順位予想

DFMの日程は初日9/30の朝10時にブラジルLOUD、2日目朝5時にフナティック、8時にチーフス、3日目7時に台湾ビヨンド、そして4日目7時、グループ最終戦にEG戦となっている。

最初にも書いたが、このグループから本気で本戦を狙うなら「1位しか目がない」といったレベル。つまり全部落とせない1戦といっていいだろう。日程的に言えばDFMは恵まれたほうかもしれない。DFMが世界で苦しむパターンとして(結果論になってしまうが)「メタ読み失敗」がある。かつてJGエコーを唯一2日目にも擦って初日から連敗し、序盤で試合終了状態になってしまったこともあった。この春のMSIもOPと言われ、結果的に最後までほぼBAN状態だったルシアンを唯一2日目もオープンにし、1stピックの権利があったのにTFを優先させルシアンを開け渡し、序盤理想的展開だったのにそのルシアンに9キルされて試合を壊された、なんてこともあった。

そういった意味では、初日も遅いほう、1試合のみ、というのは他のチームを見られる分良いかもしれない。フナティックなどはDFMの前に2試合もやることになっている。メタ読みに弱さがあるDFMとしてはいい日程だろう。1日目終わって早急にメタ分析をして備えてほしいところ。そういう意味ではDFMのポイントは「2日目」になると思われる。MSIのときのようにメタ読み失敗してフナティックは勝てる相手ではないのは確か。逆に初日勝ってフナに勝とうものなら相当勢いに乗って残りも戦えるはず。フナティックに負けても4-1ならまだ1位の目があるので崩れないでほしい。この最初の2日で3-0、許されるのは2-1まで、といったところだろうか。最初の二日で2敗すると1位の目はないわけで相当苦しい。2位で凌いでなんとか相手グループの3位、おそらく春にボコされたベトナムだろうが、なんとかするしかなくなってしまう。

ということで予想だが願望込みで
DFM→FNC→EG→LOUD→BYG→CHF

にしたい。まあチームの核を考えればフナティックに勝てると思うのかって話だけど、似たポジションにいたSPLYCEにも勝ったことがあるので全然あり得るのでは、と。

ということでピッケムも始まったのでそろそろ。DFMには期待したいところ、がんばってね!


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