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神話の世界 出雲神楽

 スウェーデンから帰国して、家の片付け、庭や畑の草抜きに大忙しの毎日ですが、ひょんなことから出雲神楽の定期公演があることを知りました。今まで神楽を見た事はなかったのですが興味はあったので、その機会に恵またことに感謝しながら行ってきました。

その日は暑い日でした。公演は夕方から始まるため、それまでに出雲大社にお参りに行き、日御碕灯台を散策することにしました。

日本一高いと言われている日御碕灯台は、思っていた以上に大きく、レンガ作りで白亜の灯台でした。青い海と松の木の緑に映えて、より一層白亜の灯台が際立ちます。美しい景観を心ゆくまで味わいました。夕日も美しいとのことでしたので、公演が終わったらまた見に来ようと思っていました。
日御碕灯台と神社は徒歩で行ける距離です。


残暑残る日御碕神社拝殿で、神楽は舞われました。単調な踊りの中に崇高な精神を感じ、長い歴史や神話が語りかけてくるものに私の魂は震えました。日本人の精神世界を根底で支える何かを、言葉ではうまく言い表せませんが、そこに流れ込む強いエネルギーを感じていたように思います。古事記や神話を大切に守り神楽を伝承されている地域の人々の努力に深い尊敬の念を抱き、地方それぞれ特有の祭り事を守っていくことの重要性を感じずにはいられませんでした。

感動に震える心のまま、日御碕灯台の夕陽を見に行きました。水平線に雲が多かったので、海に沈みゆく様子は見れなかったのですが、それでも漁火が夕闇に浮かび上がるまで、私はその景色から目を離す事が出来ませんでした。日御碕には確かに出雲神話を語るものが存在していました。

下の写真の左側にある島は「経島」と言って、日御碕にあります。その島は神職以外の一般の立入りは禁止されていて、年に一度8月7日の例祭の時のみ、宮司だけがその島に舟で渡ることができるそうです。別名「夕日の祭り」といわれ、刻一刻と日が沈む中で執り行われる様子は神々しさが漂うと言われています。
この写真では小さくしか見えませんが、真ん中あたりに鳥居が写っているのがわかりますか。


日本各地で大切に伝承されている地域の祭り事を、機会があれば訪れていきたいと思っています。


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