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穂高という場所

登山する者であれば、
憧れを持ち、挑戦したいと思い敬意を持つ山

それが、穂高という場所だと今も思っている。
穂高と言っても明神岳(バリエーションルート)が本来の穂高岳の姿。
手前に前穂高が存在して現在の穂高岳山荘横の頂上は奥穂高岳となっている。

登山を始めていきなり北アルプスに行ったわけでもなく、北アルプスの山に登りたくて、行きたくて、低山ハイクを含め色々なシチュエーションの山に登り、北アルプスの登山をイメージを持ちながら、実戦シュミレーション登山を5年間程行った。

奥秩父での長時間行動のテント泊
暑く蒸した尾根歩き、紫外線を感じる南アルプスでの稜線歩き。
重いザックでの急登でしっかり歩ききれるか。

乾徳山や両神山(八丁峠)鎖場やザレ・ガレなど岩稜帯を歩いて通過する事。

目的地to目的地のコースタイムを思い通りに歩けるか。
身体と相談しながら可能な限りどんなレイヤリングがいいかなど目的意識を持ち北アルプスを想定して登山をしていた。

そして、初めて奥穂高岳の山頂に辿り着いた時は、
広がる景色、普段出る事の無い涙が自然と出た。

上高地からスタートして、岳沢小屋を経由して紀美子平にザックをデポし前穂高岳をピストン。

前穂高岳

雷鳥の親子が楽しそうに毛繕いしていた。
吊尾根をゆっくり歩きながら、南稜の頭を過ぎ、
少しずつ歩いて行くと赤い屋根が見えてくる。
巨大な岩と岩の間に建設された穂高岳山荘である。

穂高岳山荘が見えて来る

まだ、軽量化というカルチャーが今ほど表向には出ておらず、しっかり必要な物を担いで70Lの大型ザックでテント泊をしている時でもあり、カメラ機材も入っていたせいか25kg以上あった。

経済的にもあまり余裕が無くシュラフ・テントを吟味して選べた訳でも無く、とりあえずテント泊する為に少ないお小遣いの範囲内で買った物だったので、無駄なギアも多く、コンパクト性に欠ける重たいギアが多かった。パッキングテクニックも無くただ詰め込まれているだけのザックだった。

頂上に着いた時は青空と景観の良い、素晴らしい景色が脳裏に焼きついた。
晴れ間も直ぐに薄暗くになり、やがてアーベントロートが終わり夜になった。

穂高岳山荘

穂高山荘からザイテングラードで涸沢に降りて、蝶ヶ岳方面に向かい、燕岳へ向かおうとしていたが、常念岳をピストンして、最終的には徳沢・上高地へ下山した。

ザイテングラード

ザイテングラードを下り涸沢へ。
『岳』の写真が飾ってある。

涸沢から横尾へ下り蝶ヶ岳へ登り返す。
最短ルートですが、意外と急登

横尾


蝶ヶ岳からは穂高、槍ヶ岳方面の展望が非常に素晴らしい。

蝶ヶ岳

テントを張り、荷物をデポし、
常念岳をピストンして下山。

常念岳山頂


この登山を境に
それからというもの北アルプスの虜になり、
毎年通う様になった。


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