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登山の難易度と行動について。
こんにちは。
登山の難易度と行動についてです。
登山道のグレーディングなども公表されている県もありますが、せっかくヒーヒー言いながら登った山をSNSに投稿したり、楽しくピークを堪能してテント場や小屋で楽しく過ごす。とても良い事ですよね。
山が好きになり、また登りたくなる。行きたくなる。
それは嬉しい事だし、登山人口はサッカーや野球などメジャースポーツに比べてまだまだ少ないんじゃないかな?と感じる時があります。
そのスポーツを楽しむ為には、多少のマナーやルールは理解すべきでは無いかな?と思います。
例えば、高尾山では登山道とトレイルランナーの共存を円滑にするという話題が最近では有りますが、
すれ違う時は登山者をビックリさせない様にゆっくり歩き、挨拶を交わす。
すれ違う時に威圧する様な言葉を出さない様に。
等、配慮しながら楽しむという取組みがなされたりしています。
山は誰かの物では有りませんし、
山頂を独り占めしたり誰かが景色を独占したりは出来きません。
※私有地の山で地主の方が居る場合は別です。
久しぶりの登山仲間と奥武蔵の登山道を歩きながらの会話で凄く真面目な話しをしました。
最近では、◯◯映えという言葉が出始めてから投稿の閲覧数、いいねの数などを増やす為に、Instagram投稿で華々しい山域や秘境が日々、たくさん投稿されています。
背伸びをしても簡単に行けない難易度や場所もありますが、Twitterである記事を見かけました。
ほぼ初心者で微妙な経験者と一緒に阿曽原温泉(下ノ廊下と水平歩道セット)へ行ったという記事でした。
いいね数、リツイート数も結構な数だったと思いますが、正直、初心者を下ノ廊下・水平歩道に連れて行くというのどんなものかとは思います。
将来的には阿曽原温泉へ関電のトロッコ電車が貫通する。という計画も有るようですが、
現在は完全に徒歩でしか行けません。
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そういう安易な考えや行動をして欲しくない目的地である。
という事を理解して欲しいです。
※阿曽原温泉小屋のBlogでもそういう啓蒙や発信がされています。
自身も折立から入山して剱岳をピストンして白馬岳の方へ一筆書きしたかったので、剱沢から雲切新道を経て阿曽原温泉でテント泊をして水平歩道を歩きました。
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阿曽原温泉は行ける時期も限られていますが、
最高のロケーションです。温泉もとても良いです。
特に紅葉時期は絶景です。
小屋のご主人に褒めていただいた事もあり、
想い出がたくさん詰まっています。
雪解けに時間がかかり紅葉時期にならないと谷深い下ノ廊下は雪があるので歩けません。
水平歩道は夏場でも歩けます。
劔沢方面からの場合は真砂沢ヒュッテへ下り、四ノ沢(雨の時は危険)を経て池ノ平分岐まで登り返えします。
増水時は内蔵助平へ行けないのも頷ける。
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ただ、仙人ヒュッテ以降の雲切新道は場所によっては、融通が進んだスノーブリッジも有る場所も有ります。阿曽原温泉まで辿り着くまでが大変です。
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水平歩道は猿がとても多いです。
行動食を出すタイミングなど、
餌として人間が手にする物を狙っている事もあります。
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実際に歩いてみた経験からすると、
コースタイムは多く巻けないです。
断崖絶壁の登山道になります。
無理くり30分巻きましたが、
もうしないと思います。
しない方が賢明と判断しました。
危険ですれ違いが難しい。高度感も凄く有るので緊張感と集中力を酷使します。
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もし、恐怖心を紛らすなら、
2人以上で景色を楽しみなら行くのが1番だと思います。
私はソロでした。
途中で長い150〜200m近くトンネルが1区間あり、
短いトンネルが1区間と2つの区間でヘッドランプが必要です。
下ノ廊下・水平歩道は
ちなみに小屋に私でも行けますか?
という電話が最近では絶えないそうです。
厳しい言い方をしますが、
私でも行けますか?
と聞くレベルでは正直行けません。
行きたい山の為にあなたは努力していますか?
しましたか?
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もちろん、経験から山の危険性や大変さを理解して発言しています。
整備されていると言っても、整備される側も命の危険が有るのを承知で管理をされているからです。
目的地に行く為に、過程が合って
努力した。やっと行けた。辿り着いた。
そういう事を理解して行く場所です。
軽い気持ちで行く場所では無いし
私も色々な山に登り、シュミレーションを繰り返しこの場所に辿り着いた。
持って行くザックは◯◯Lにして、どんな装備にすべきか。パッキングも最善になる様に何度も出し入れを繰り返して持って行くアイテムを選定した。
すれ違いの際に大型ザックだと邪魔なので、
外付けしているアイテムが岩にぶつかったり引っかかる事も懸念され危険要素が高いので絶対にしない方が良い。
他の方に接触したり、影響がある場合もあるので、危険性のある外付けは基本的には日頃からしない方が良い。
そういう事も踏まえた上で難しい登山道を歩く選択をするべきだと思う。
大切な大事な命です。
仮にサクッと登れてしまった場合は、
山の難易度の感じ方は人それぞれです。
ただ、簡単に行けると言う事を発信して欲しくは無いなと思います。
北アルプスは基本的には四方八方見渡して岩稜帯です。標高が3000m付近の稜線・尾根を歩いたり、森林限界下は樹林帯歩きでも場所によってはアップダウンも有るし、岩がゴロゴロしているし、山小屋の間隔や次の水場まで長時間行動を伴う事もあります。
そして、登山道の整備は、
小屋番、遭対協、山岳警備隊の方が点検・整備を念入りにして下さっていますが、個人的主観のSNSで見た安易な情報で行けると思わず、下調べや装備、念入りに準備して目標とする山に行く為にシュミレーションが必要です。
山はたくさんあっても
命は一つしかない。
私が山を始めた頃は雑誌や専門誌に頼るしか無かったですが、現在では登山者が増えアプリも増えたし、GPSのログによる記録やYouTubeなどの配信もたくさん有ります。
個人的には携帯が電池切れを起こした際に、
紙の地図は必ず見れるので、山と高原地図は持っています。携帯を地図にする場合はモバイルバッテリーは充電回数の容量が多めが良いと思います。
YouTube配信はウェアラブルカメラで撮影している動画が殆どなので、魚眼レンズみたいな視点になり反対に臨場感が出過ぎているので、
実際に難所の現場に行くと違う感じになる。
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YouTubeの配信は
ちょっとやり過ぎな感じもする…
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自分の経験値を上げて自信を付けて訪れる場所
正直、何だよ…ってなる事が多いです。
動画の盛り過ぎ感が強い傾向がある場合も有るし、その反対も…
あれれ…全然何か違うじゃん。
ってなる事が個人的には度々有りました。
バーチャル過ぎるのも良く有りません。
ちなみに、有名所の
槍、穂高、劔も決して甘くありません。
後立山もアップダウンあって結構大変だと思います。
楽な山なんて有りません。
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目標の山に行く為には?
・目標とする山を調べる。
・シュミレーションをする
(似た様な山に繰り返し登る)
・装備・スタイルを決めて登る。
どういう登山道なのか?
難所があるか理解した上で
山を登ると良い思います。
そして、頂上や苦労して歩き抜いた目的地に着いた時は最高の山歩きとなるでしょう!!
私も天候で断念したり、
何日か粘っても登れ無い事も有ったし、
毎回行くと雨だし。
失敗もたくさんして来ました。
だからこそ、
準備をしっかり整えて
最高の山旅になる様にしたいものです。