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山猫のバックギャモン記 第十八章~盤聖戦・世界のMJ~

こんばんは。明日は名人戦のリーグ戦初戦なのですが、ネットギャモンでの練習そこそこにnoteを書こうと思います。

前回の記事でも書きましたが、盤聖戦はベスト32をまさかの勝ち上がり、ベスト16まで来てしまいました。自分の実力からすると僥倖でしかない状況にここまで来たなら勝ちたいという感じで浮足立つというわけではなく、勝っても負けてもいいからとにかく収穫を得ようというのが方針でベスト16に進みたい、そう思っていました。

対戦相手は世界のMJくん。最年少GM獲得や、いぺちゃんねるの配信で超応援していたWBIFで数々の名ゲームを打ち勝つなど実績や名声でもトップクラスの相手です。それだけではなく、プレイに対する姿勢や意気込みも素晴らしいと思っています。

対局への姿勢、意気込みという点ではギャモンはもちろんなのですがそれ以外でも当てはまると思います。トップの写真は昨年ペア連珠に一緒に参加した時の写真ですが、隣で打っていると気づくような気迫や意気込みに、対局に対する真摯な姿勢を感じざるを得ません。

色々と年齢が若いのに・・・とか言われているかもしれませんが、それを抜きにしても成熟したプレイヤーだとそう思っています(本人は度々自信なさげみたいな感じを醸し出していますが・・・w)。

さて前置きはこれぐらいにしておいて、内容の振り返りに入りたいと思います。

あっ・・・!もう少しだけ前置きを書いてしまうと、当日の「赤坂めし」に取り上げた鰻の「にょろ助」は絶品でした。あれだけの量の鰻を良心的な価格で召し上がれるのはなかなかないと思います。是非ご賞味あれ!

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試合内容

先に結果から書いてしまうと、××で敗戦という形になりました。内容的にも自分が不得意な分野、課題が出てしまいそれに対処できませんでした。一つ言えることは、自分が予想していた相手の手がほとんど当たらないプレーが連発し、実力差を感じたことです。ただそれはヒントにつながるものだと思いますので、自身の感覚を変えることは困難ではありますが残った棋譜を振り返ってラーニング出来るようにしたいと思います。

まずは反省点を色々と上げていこうと思います。

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盤聖戦本戦開始前に中村盤聖名人のレクチャーを受けましたが、その時のアドバイスとして「PIP遅れている時のスロット」を延長線に考慮すれば選べたベストだと思います。つい安全をごっちゃにしてしまった中途半端な手で、5P立たれるand5Pメイク出来るを軽視している手。ご覧のように1マッチ目2ゲーム目から難解なバックゲームになってしまい自分の課題・弱点が露呈した形となりました。このゲームで-1600点のエラーを加算してしまったのは痛すぎました。

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少し進んで図の局面。こちらはバックゲームなのでヒットされることは怖くはないのですが、2Pのアンカーが生命線と考え5Pを先に外してします。これでは白のプライムが前進する余地を残してしまい白が戦いやすくなる。PIPもそれほど遅れていない。視野が狭いことが招いたエラーとなってしまいました。

この辺では、MJくんの手が止まるタイミングが自分としてはよくわからないものがありました。「ここでPIPカウントする?」みたいな謎がありました。

あとから彼のツイッターのコメントで気づいたのですがランニングピップカウントをロストしていたのを回収していたようです。PIPカウントすらままならない自分にとってはランニングピップカウントをやっている時点で棋力の差を感じざるを得ませんね・・・何とかこのゲームを制しますが、ただの幸運そのものでした。

WBIFでも難解なゲームの展開が多数あったと思いますが、それでもPRが極上だったのでこのゲームで僕がやらかしまくっていることは彼に伝わっていたでしょう。心情的に楽な相手と伝えてしまう手を多数指してしまったことは後のゲームの展開を左右してしまいます。

またMJ君の対バックゲームの手で自分の中で予想が当たらなかったand私の中の森下九段が「はぁ~そうやるもんですか~」と呟くような手も多数ありました。

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この辺は難解でどんな目が良いのかわからないような感覚はありますが、スロットするのは予想していなく勉強になった一手でした。こちらはPIP激遅れているので白は余裕がある、その間にフロントを強くするという感じでしょうか。

Galaxyの対局も最近は楽しいと思えるようになってきましたが、それでも相手の候補手が見えないのは不満ですし、自身の研鑽に繋がらない感があります。リアルボードではネットギャモンより情報量が多く、とても勉強になるのでやはり好きですね。

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何とか運よく3aまで来ますが、そこから粘られ3a-4aとなった局面。相手はギャモニッシュなスコア、5pを作った序盤で果敢にダブルを打ちます。まさに打ち頃果実。

こちらは13/8で少し進んでいますが1枚オンザバーで初期配置以下、ギャモン負けやスコアのことを考慮に出来ずマネー感覚でテイクしてしまいます。結局これをギャモン負けしぴったり11P取られてしまいました。後の振り返りで最も後悔した手です。このスコアは特殊ということを以前聞いたことがありましたが、完全に抜け落ちていました。断然3a-3aのほうが戦いやすい。また同じような過ちを犯さないようにしたいですね。

2マッチ目

11Pという長丁場にもかかわらずまさかの1ゲームで終わりますw

それほど難解、というかスウィングが大きいゲームを大舞台で経験できたのは良かったですね。以前の名人戦でも体験しなかったような内容なので、今後に向けては良かったゲームだと思います。

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こちらはバックマン死亡状態、ただ白のバーアンカーの処理に手間取るなどを考慮しテイクしました。2P作ってしまっているとかはありますがまぁこの辺はそこまでどうでもよい。

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少し進んで図の局面。エラーなのですが、白オンザバーなのでチャンスだけはあります。こちらはブロットを撒き散らしすぎ。また直前3枚オンザバーだったことでツーグッド判断をしてしまっていたことから2Pに立たれたことを軽視しすぎていました。その点がエラーと言われれば納得には思えます。

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そこから数手進み、図の局面。MJ君は時間を使っていて、生きた心地がしませんでした。そして自分としては殆ど経験がない8倍が返ってきます。これには本来であれば相当悩むはずなのですが、相手が強豪ということもあってそれほど悩まずにテイクします。まだ紛れがある局面なら積極的にテイクすることを念頭に置いていました。実戦ではヒットできずにアンカーがたてば十分逆転可能だと思っていました。直後の65はそれほど良い目ではなかった感じですが・・・

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何手かを終えて数手、見落としを生じてしまいゲームセット感があります。こちらはPIP激遅れているのでヒットをしたいのに手拍子で7/5をしてしまいます。今見ても驚愕です。

キューブが大きくなって、候補手に時間を使うということは大事な要素だと思いますが・・・これはそういった感覚が全くただ単に見落としをしていて経験の浅さを感じざるを得ません。

そうしてこの後8倍をギャモン負けし0-16で負けてしまいます。ただ一つ思えたのは、11Pなので5点も余計に負ける必要ある??ということです。後に望月さんに局面を見てもらいましたが、色々と考慮すべき余地はあったのだと思う結果になりました。

自分にとっては盤聖戦という大舞台で、キューブのテイクパスやムーブの選び方など、難しい点はありましたがまだまだ至らない部分があったのだと思います。

それでも平場の5Pとは違うようなピリピリとした感覚を感じ取れたのは収穫でした。特に世界のMJ君相手にそれを出来たということは・・・!

どうやらいつもより酔っぱらっているようです。

もう個人的なことを書くのは酔いすぎているので・・・MJくんにフォーカスします。JBLホームぺージを確認すると、MJ君はその後も盤聖戦を勝ち上がりベスト4まで到達したようです。

ここまで行ったのなら、「俺の屍をこえてゆけ」ではないですが是非タイトルを獲得してほしいものですね!


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