さんざんな一日(2024.04.17)
仕事が終わる間際、私は流血した。頭をちょっと強めにぶつけただけだったが、私は特別頭皮(頭髪ではない)が薄いのか、血が出やすい。
今回もジーパン刑事(古い)が「なんじゃこりゃぁ!」と叫びそうなくらいには血が出た。会社の方々にすごく心配されたので、申し訳ないことをした。血は帰るまでにはとりあえず止まったので安心していた。しかしこれでは今日はお酒は飲めないし、風呂で頭を洗うこともできんなぁと思っていた。
私はまだちびちび血が出ている頭で子供らを幼稚園にお迎えに行った。妻が時間がないというから。
しかし、いつものように子供らがすんなりと車に乘ろうとしないのを見ていると、傷がうずいて、また血が出てきているような気がした。
帰宅すると、台所に大量のタラの芽。みずみずしい緑色でこんもりボウルに入っている。
「えっ!今日タラの芽の天麩羅やんの!?ビール飲めないのに!そういうサプライズすんのやめて欲しい!」と思う。
昨日に引き続き殺気立っている妻。さっさと風呂に入れと言う。私は一応頭の傷の事を説明するが問答無用。私は仕方なく子供を洗うことだけに専念して、全員を風呂に入れた。
風呂から上がると再び血が少しずつ出ている。血液をサラサラにする薬のせいで、なかなか血が止まらない。しつこすぎる。
夕飯。妻が次々とタラの芽の天麩羅を揚げてくる。しかし隣で次男が暴虐の限りを尽くし、イライラが募る。そしてまた少し血が出る。頭に血が昇るといけない。冷静にならなければ。
タラの芽は美味しい。確かに美味しいはずなのだが、その美味しさがあまり実感として入ってこない。舌と脳が切り離されているような感覚がある。残念だ。せっかくのタラの芽なのに。ビールと合わせたかった!
夕飯後、妻が余ったタラの芽と、スナップエンドウ、白身魚のフライを詰めて今日も男前な弁当を作っているので、私も同じように作った。でもあまりに余りもの感がすごいので、ご飯に海苔を敷いてのり弁風にしたのだが、余計色味がなくなってしまった。おまけに白身魚のフライは長女が齧った跡がある。ひどい。
それから、一応妻が頭の傷にガーゼを貼ってくれたのだが、看護師とは思えない優しくない処置だったし、処置後、頭に貼ったガーゼを見て「お寿司みてぇw」と言って笑い、「寿司くいねぇ」を歌って踊っている。腹立つ。また血が噴き出てきそうだ。
大量の洗い物と、幼稚園の子供らの弁当を作りながら、私はすごく嫌な気持ちになっていた。「もう働きたくない」と思った。なので、頭と体をなるべく切り離して動こうと努めた。洗い物も弁当作りもここのところ毎日やっているので、体を自動操縦にして「辛い、しんどい」という気持ちと切り離して働くのだ。
そうやって、なんとか一日を乗り切ったと思ったら、夜中11時にけっこうな地震があった。スマホがけたたましく鳴った。私は飛び起きて子供と妻が寝る和室に行き、「じっとしてるんよ!ここが一番安全だから!」かなんか必死こいて言ったが、当の子供らはスヤスヤ眠ったままで、私は「つえぇな」と思った。
そんなふうで、さんざんな一日だった。明日の朝頭のガーゼがうまく剥がせるのか不安が残るけど、4時起きなのでさっさと寝ようと思った。どうかもう傷が開きませんように!
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