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身延山で「県内プチ留学」

こんにちは。山梨県立大学一年のKotaです。みなさんに僕が身延山で行っている活動についてお話します。その名も『お寺like(おてらいく)』。身延山の『覚林坊』という宿坊(宿泊用のお寺)と大学生(主に山梨県立大生)が一緒に行っているプロジェクトです。ちょっとした留学体験もできます。では、詳しく説明していきます。

『お寺like(おてらいく)』とは

一言で表すと、『宿坊に住み込みで働き、いろんなことに挑戦していこう』というもので、去年12月に始まったばかりの新しいプロジェクトです。『覚林坊』さんでは、接客、客室の準備・片付け、広報、商品開発など宿泊施設(企業)に必要なあらゆることを学ぶことができ、それを実践する場もあります。実際に宿泊施設で働くので、様々なこと、多くのことを学び経験できます。ちなみに『お寺like』という名前の由来は、「お寺に行く」と「お寺が好き(like)」を掛け合わせた造語です。

プチ留学

タイトルで『身延山でプチ留学』と書いた理由としては、海外の人と一緒に働くという点にあります。「え?海外の人?今は海外の人はいないんじゃ…」なんて思った方もいるかもしれません。でも、実は以前から日本に来て『覚林坊』で働いていた海外の人がいて、その人たちと仕事をすることが多いのです。その人たちが話す言語は英語。ですから、働いている時間は英語を使う機会が多いです。「知らない土地で、知らない人と違う言語で話す」。つまり、プチ留学のようなことができるのです。アルゼンチン出身の方とフランス出身の方が働いていて、二人ともとても優しいです。この前は、私を気遣ってくれて上着を貸してくれたり、ジュースを買ってくれたりしてくれました。車で移動するときもあるのですが、その時は運転席にフランスの方、助手席に私がいて、「これは、留学してホストファミリーがどこかへ車で連れて行ってくれるシチュエーションみたいではないか!」とか、一人で思って留学気分を味わってました。

一日のスケジュール

お寺likeプロジェクトの基本的なスケジュールです。

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時間の左右はありますが、上記のような形で参加しています。オンライン授業のある日は、部屋で授業を受け、それ以外の時間で働きます。フリーの時間では、自分の興味のあることに挑戦したり、外に行って身延町を観光したりすることもできます。住み込みで働くので、食事はみんなで一緒に食べることがほとんどで、従業員さんたちと家族のような関係を築くことができ、もう一つの家にいるような感覚になります。

活動実績『みみストローネ』

このお寺likeプロジェクトの一環として、1月1日からの三日間、山梨県の郷土料理である「みみ」とミネストローネを合わせた『みみストローネ』を身延山バス停で初詣に来る参拝客に販売しました。

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覚林坊さんに、出店するための費用を出していただき、店の看板、食器・調理器具、材料の準備を全て自分たちで行い、出店に必要なことを多く学び、実践しました。ポストカードを自らデザインし、作ったメンバーもいて、それを道行く人々に配ったりしました。思ったよりも大変でしたが、とてもやりがいがありました。参拝客が例年の10分の1だったにもかかわらず、約150杯を売り上げました。私は1日しか参加できませんでしたが、参拝者さんたちとの交流がとても新鮮な気持ちにさせてくれてくれました。自分たちで、企画し、自分たちで、準備をし、自分たちで販売をするというとても貴重な経験をさせてもらったので、心から参加してよかったと思いました。

「できないこと」を数えるよりも、「できること」に全力を

これまで、お寺likeを説明してきました。他にも、宿泊施設(お寺)で泊まりながら働いて、商品開発の意見を求められたり、クリスマスに餅つき大会をしたりと、住み込みで働けば、毎日が非日常の体験ができます。まだこのプロジェクトは始まったばかりです。この活動を知ってもらいたいと思い、記事を書きました。『お寺で、非日常体験を味わい、自己の成長にも繋げていき、多くのことを経験する』。そんな、一石何鳥にもなりそうなプロジェクトをこれからも続けていきたいと思っています。「できないこと」を数えるよりも、数少ない「できること」に全力を注げるように行動することを心がけていきたいです。

文:佐藤孝太(山梨県立大学国際政策学部総合政策学科1年)