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人間関係、上司からのフィードバックと働きやすさの関係(令和元年版「労働経済の分析」より)
本日は、人間関係、上司からのフィードバックと働きやすさの関係について紹介します。
以下、特記するものを除き、令和元年版労働経済の分析からの引用またはキャプチャーです。
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●人間関係が働きやすさに与える影響は大きい
次に、仕事の遂行に当たっての人間関係と働きやすさの関係について見ていく。
第2-(2)-9図の左図により、1年前と比較した際の仕事の遂行に当たっての人間関係の変化と働きやすさの変化の関係をみると、人間関係が良好になると働きやすくなったと感じる者が増加し、悪化すると働きにくくなったと感じる者が増加することが分かる。
また、第2-(2)-9図の中図により、1か月当たりの労働時間の変化と働きやすさの変化の関係をみると、現状の労働時間の水準と現状の働きやすさの水準との関係と同様に、労働時間が短くなると働きやすくなったと感じる者が増加し、労働時間が長くなると働きにくくなったと感じる者が増加することが分かる。
第2-(2)-9図の右図により、仕事の遂行に当たっての人間関係の変化と1か月当たりの労働時間の変化が働きやすさに与える影響をみると、人間関係が良好になった場合は、労働時間の増減にかかわらず働きやすくなったと感じる者が働きにくくなったと感じる者を大きく上回る。一方で、人間関係が悪化している場合は、労働時間が減少しても働きにくくなったと感じ
る者の方が働きやすくなったと感じる者を上回り、労働時間が増加した場合には、働きにくくなったと感じる者が働きやすくなったと感じる者を大きく上回る。
このことから、労働時間以上に人間関係が働きやすさに対する満足感に与える影響が大きいことが分かる。
人間関係と働きやすさの関係について更に考察するため、ここでは、上司からのフィードバックと働きやすさの関係についてみていく。
第2-(2)-10図の左上図により、上司からのフィードバックの頻度と働きやすさの関係をみると、フィードバックが全く実施されない場合は働きにくいと感じている者が働きやすいと感じている者より多く、半年に1度よりも高い頻度でフィードバックが行われる場合は、働きやすいと感じている者の割合は横ばいとなっていることが分かる。
第2-(2)-10図の右上図、左下図、右下図により、上司からのフィードバックの効果と働きやすさの関係をみると、今後の行動に関するアドバイスや、行動した内容の重要性や意義についての説明など、よりきめ細やかに充実した内容のフィードバックを行うことにより、正社員の働きやすさが向上する可能性が示唆される。
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職場での人間関係の良否が「働きやすさ」に直結していることがわかります。
また、上司からのフィードバックの頻度や内容についても大変参考になります。
効果的なフィードバックであると感じた理由を上位から並べると次の通りです。
「今後の行動に関するアドバイスがあった」
「具体的な行動について誉められた」
「具体的な行動について注意された」
「行動した内容の重要性や意義について説明があった」
「行動した直後にフィードバックがあり、実感が湧いた」
「フィードバックの実施頻度が適切だった」
反対に、効果的でなかったと感じた理由を上位から並べると次の通りです。
「フィードバックの内容が充実していない」
「今後の行動に関するアドバイスがなく、どうすればよいか不明」
「行動からフィードバックまで時間差があり、実感が湧かない」
「注意されたが、抽象的な内容であった」
「誉められたが、抽象的な内容であった」
「フィードバックの実施頻度が不適切だった」
効果的かどうかに関しては、頻度はそれほど重要ではなく、内容が重視されていることがわかります。
伍魚福でも毎月上司と部下での対話を行ったり、四半期に1度、評価のフィードバックを行っていますが、その内容に関しては上司まかせとなっています。
どうすればもっとよくなるのかを考えてみたいです。
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