5話 襲撃、それから
ジャックの叫び声に遅れて起きたのは、爆発。
耳が痛ぇ。
『ジョン、ずらかるぞ』と、ジャックの口が動いている。
耳きこえるようになるまでまだかかりそう。
とはいえ、んなこたぁ言ってられねぇ。
取り敢えず無事そうなのだけ集めて路地裏を駆け回る。
連中、レーザー銃まで使いやがるから逃げる方も楽じゃねぇ。
「なんだってこんなことに!」
思わずぼやく。
ぼやきたくもなるわ。
調べ物してただけで生命の危機だ。
「その手帳にチップでも仕込まれてたんじゃねーのか?」
「だとしたら二手に分かれて俺が」
「駄目だ!」
すんげぇ珍しいことに大声で遮られた。
「なんでだ!」
「嫌だからだ!悪いか!」
「悪かねぇよ!・・・あー、クソ、まだ追ってきやがるな。」
路地が狭すぎてレーザー銃こそ撃ってこないが、代わりに電気銃を持ってやがる。
足を止めたら即パクられちまう。
「・・・・・・連中が入れない場所といえばあそこしかねぇ。」
「どこだよ。」
「キャバレー。」
「なにそれ。」
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