「マッチョ」の考察
注意:このnoteには「温泉シャーク」のネタバレしかありません。まだご覧になってない方は劇場でご覧になってから本ページを読んでいただくことを強く推奨します。
0.はじめに
特筆すべきCOIはありません。
そして、ここに書くことは全て公式設定とは関係無い、私の脳内でうまれたものです。公式設定と食い違っていた場合はそちらが正しいのでそのつもりでお願いします。
1.マッチョの話をしよう
マッチョとは、マッチョである。
スタッフロールにも「マッチョ」と書いてあった以上、彼を「マッチョ」と呼ぶほかない。本ページにおいてマッチョと書かれているものは全て『マッチョ(固有名詞)』であると思っていただきたい。
さて、このマッチョの活躍をダイジェストでお送りしよう。
まず冒頭、痴情のもつれにより海に落とされた女性をサメから救った無口な謎の男。これがマッチョの初出である。このマッチョは日焼けしていない、言わばプロトマッチョとでも呼ぶべき存在だ。なお、このプロトマッチョの時点で地面を殴るだけで温泉シャークの撃退に成功している。
次に、更なる筋トレと日焼けによりパワーアップしたマッチョ。本編においては『燃え上がるしゃち号から重要部品をとってくる』『しれっとあつみ丸に乗り込んでいる』『深海においては3分間の活動が可能』という特徴を持っている。
2.マッチョとは何者か
マッチョの正体について、作中で重大な事が開かされている。己の正体を問われたマッチョは、その筋肉をムチッとさせながらこう答えた。
「わからない。ただ、海の見える街で育ったことだけを覚えている。」
よし、少なくとも彼には幼少期があった。これは大きな収穫といえよう。
また、これは映画館で受け取ることが出来る特典のカードに記されていることだが、アメリカの一流大学にマッチョの卒業記録があるらしい。定かではない、とのことなのでどれぐらい信用できるかはともかく。
そして最後に、彼には吹き替えがある。そう、マッチョには吹き替えがある。なんでだよ。
3.考察:マッチョとは何者か
以上のことから、私は3つの仮説を立てた。
まず一つ目の仮説、それは『彼は純粋な人間である』というものだ。こんな人間がいてたまるか。いるんだからしょうがないだろうが。
この仮説を裏付けるものとして、マッチョの見た目が普通の人間であること、そして温泉シャーク全体として『化け物を倒すのは人間』というのがある。人間ではない犬が温泉シャークに襲われなかったことからも彼等の標的は人間であり、故に温泉シャークを倒せるのは人間だけともいえる。
だが、この仮説には幾つか無理がある。ただの人間が己の正体を知らないとなれば記憶喪失でありこんなところにいないで病院にかかっていただきたい。それに、ただの人間に吹き替えが必要か?
二つ目の仮説、それは『彼は暑海の抑止力』というものだ。抑止力という言葉はTYPE-MOON作品より拝借した。ざっくり申し上げると「温泉シャークという脅威に対して暑海が産みだした存在」とでも言うべきか。
この仮説を裏付けるものとして、彼の記憶がないことと人間にもかかわらず吹き替えがあることが挙げられる。つまり、彼は『人間の言葉に翻訳するとこういうことを話している』という形で暑海市長らと交流している、という説だ。
だが、これにも反証が存在する。すなわち、彼の僅かな記憶である『海の見える街で育った』ことが説明できない。これは重大なことだ。
故に、私はもう一つの仮説が最も有力であると考える。すなわち。
――彼は、後天的に暑海の抑止力となった人間である。
彼の幼少期の記憶とアメリカの一流大学に存在する卒業記録、それから彼の肉体が普通の人間であるということから、彼のベースは人間であることは疑う余地がない。そして、恐らく、抑止力となる前には彼自身の言葉があった。
しかし、彼は暑海の抑止力となった。自ら望んだことか、それとも温泉シャークという脅威に対して暑海が選んだのが彼だったのかは不明だが。
これなら、全てに説明がつく。
海の見える街で育った。それは確かな『彼』の、人間の頃の記憶だ。
己の正体を知らない。それはそうだ。彼は元はただの人間だから。
そして、吹き替えの存在。
――作中に出てきた彼の言葉は全て『暑海の抑止力』としての言葉であったなら、綺麗に説明がつくのではないか?
4.終わりに
ただの考察なので『そんなわけがあるか』という意見もあると思う。私は、貴方の思うマッチョの正体を是非知りたい。皆も温泉シャークを見て、マッチョの考察をしてみてはいかがだろうか。
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